バカ漫画 其之拾壱
「マイナス」
Lesson31
「遭難クッキング」
〔小学館・ヤングサンデー連載〕
(昭和52年7月1日発行)
沖さやか

(C)沖さやか

 当サイトのバカ漫画コーナーも、いよいよネタ切れか?
 今回より、お客さんの持ってきていただいた雑誌から単行本未収録作品の三連星
ジェットストリームアタックをかまそうと思っております。他のサイトと差別化を図れん・・・とのことで(苦笑)


 今回採り上げる作品は、『マイナス(沖さやか)』の未収録「遭難クッキング」
 この頃のヤングサンデーを一言で言えば、とにかく過激
『殺し屋1(イチ)』『ザ・ワールド・イズ・マイン』など、血液ドヴァーッ!! 人体グチャァ!!
                  ・・・・な、シーン数多く、良しも悪しくも話題を呼んでおりました。
この作品も、ほどの過激さはないものの、それでも作中で何人か殺害されておりますし、
その絵からは想像しにくいほどの過激なシーンもございました。その一つがこれ。


 元々、この『マイナス(沖さやか)』という作品は、幼い頃のトラウマを抱えた
超マイナス思考の高校教師(♀)・恩田さゆりが、

生徒のために良かれと思って取った行動が、総て裏目に出てしまい、それが元で
更にのっぴきならない行動をとってしまうという悪循環を描いた漫画です。話も段々と過激になります。
未収録は、その第31話。この話は、前後編になっておりまして、その後編です。

  あらすじ&解説です。完全ネタバレですので、ご注意あれ
  話によると、エンタ―ブレインが発行した復刻本に収録されているらしいので、
 実物をご覧になりたい方は、そちらで見られると思います。

〔前編〕 学校は夏休み。生徒二人(りえみどり)と連れ立って、その生徒の別荘へ行く途中、
      山で遭難する。そこで迷子になった女の子に出会うが、その子が崖から転落する。

〔そして後編〕 「遭難クッキング」
 崖から落ちた女の子は、意識不明の重体のようだ。しかし、彼女たちも遭難している身。
彼女たちもいつ同じ状況になるか分からない。そこで、食料を得るために罠となる穴を掘る。
穴だけ掘っても動物なんか落ちないと反論するりえみどり
「大丈夫!!エサあるし!!」 ・・・重体の子供を穴に落とす恩田先生
止めようとするりえみどり。そんなこんなしている内に、女の子は死んでしまう。
 ヒステリックに泣き叫び、その場を立ち去るりえと、それを追いかけるみどり
 二人のいなくなったあとには、
亡くなった子供恩田先生が残される…………。

 木陰で泣きじゃくり、座り込む二人。そんな中、どこからか何かを焼くにおいが。
誰かキャンプでもしているのかと、匂いのする方へ走り出した二人が見たものは……


      ↓↓↓↓↓↓


子供をバーベキューにする恩田先生
 すみません、
自主規制入ります。どうしても見たい方へ



さすがに色を失うりえみどり
あわてて火を消し、先日掘った罠の穴に子供を埋め、一心不乱に
成仏するよう祈るが、そこに追い討ちをかけるように、おっそろしいほど
冷静な先生の声。
「やっぱり最初から切って焼いたほうがよかったわね……」

      ↓↓↓↓↓↓


今度は焚き火で、木の枝に刺した
肉片を焼く恩田先生
 「ジュウ〜〜」と音を立てて焼けているのは、もちろん
あの肉です♪
・・・・・・・・・・・恩田先生、目がイッちゃっておりますな・・・・・・・・・・・・・


 最初は断固断ったものの、結局空腹に耐えかね、泣きながら
禁断の肉を喰うりえみどり
恩田先生は、眉一つ動かさず、平然と喰い続ける 
「水ほしーーわね……」

 そして、喰い終わった直後、
あっさりと道路が見つかり、あっさりと助かってしまう三人であった。

                                                   
END


 ・・・・・・いや、こりゃ駄目だろう。単行本にできっこない。
そう思っていたら、やはり自主規制。更に、雑誌自体も回収されてしまったらしい。

とりあえず、復刻が出たので見ることが出来るのようなので何よりだが、
ここまで
カニバリズムを平然と描いた作品ってのは、今までみたことがない。
しかも、子供の肉、なくても結局助るし。子供が死ぬ意味も必然性もまるでなし。

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