竜巻被害乗り越え、待望の開通

公明新聞:2009年3月23日

北海道 新佐呂間トンネル(佐呂間―北見間)
幹線復活に喜ぶ関係者
冬しば氏をはじめ公明も工事再開を後押し
開通した待望の新佐呂間トンネル

   

 
北海道のオホーツク地方を走る幹線道路の一つ、国道333号。このうち
の北見市と佐呂間町の境にある新佐呂間トンネルが14日に開通し、沿線
住民の間から喜びの声が上がっている。計画の途中には国内最大級の竜
巻にも遭ったが、被害をも乗り越えて供用開始にこぎ着けた背景には、工事
関係者の尽力とともに、公明党の冬しば鉄三常任顧問(衆院選予定候補=
兵庫8区)や党北海道本部の積極的な後押しがあった。

 2001年10月4日の朝、国道333号のルクシ峠で、国道沿いの傾斜地が
高さ50メートル地点から崩れ、走行中の乗用車に乗っていた男女2人が亡
くなった。

 北海道議会公明党は直ちに現場で調査を実施。また国土交通省北海道
開発局を訪れ、崩落防止などの安全確保策に万全を期すよう要望した。

 こうした働き掛けもあって、急こう配や急カーブが連続するルクシ峠を回避
する安全な交通ルートとして、04年12月にはコースを切り替える新トンネル
の工事がスタートした。

 ところが06年11月、国内で過去最大級といわれる竜巻に襲われ、住民や
民家の被害とともに、工事関係者9人が死亡。工事事務所と宿舎1棟も全壊
した。

 公明党は、党本部と道本部にそれぞれ対策本部を設置。当時、国土交通
相だった冬しば氏と両対策本部のメンバーが現場に急行し、高橋はるみ知
事らからも生活再建や被災支援に関する要望を受けた。

 また、冬しば氏は、特例災害を指定する一方、道開発局にトンネル工事
についても早期に再開するよう指示。関係者の努力もあって約1カ月後には、
中断していた工事が再び始まった。

 完成した新トンネルは、道内で2番目に長い全長約4.1キロ。物流輸送や
救急医療のための搬送など、オホーツク圏を支える交通ルートが復活した
のだ。

 14日の開通式には、冬しば氏や被災者の遺族、工事関係者らが出席。
席上、地元代表からは、「(路面が凍結した)冬季のドライバーの心理的負
担は大きい。効果は計り知れない」(小谷毎彦・北見市長)、「地元にとって
は欠かせないルートであり、待望久しい完成」(川根章夫・佐呂間町長)と、
開通への喜びの声が相次いだ。冬しば氏も「亡くなった方たちに報いるため
にも一日も早い開通が望まれていた。これがまた、地域の発展に寄与して
いくことを願っている」と語っていた。

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