自公、連立継続を確認
地域、弱者へ十分な安全網
政権合意に署名 公明の主張が随所に反映
与党党首会談
自民党の福田康夫総裁と公明党の太田昭宏代表は25日午前、国会内で
会談し、連立政権を維持する「自公連立政権合意」を確認、署名した。合意
では「連立政権発足以来の政権合意を尊重」するとした上で、今後取り組む
べき重点政策課題15項目を明記した。
会談の席上、福田総裁は「誠心誠意、連立を大事にしていきたいと考えて
いる」と強調。
太田代表は「構造改革路線は確固として継続させなければならないが、
改革を急ぐあまり、そこから取り残された人たちや地域、弱者に対するセーフ
ティーネット(安全網)が十分でなかったという反省を踏まえて、負担増・格差
の緩和などの国民生活に重きをなした政策を出していかなければならない」
と述べた。
また、党首会談では重点政策課題に盛り込まれた高齢者医療制度の負担
軽減や、児童扶養手当の一部削減の凍結、政治資金の公開のあり方につい
て、与党の実務者で協議を開始することを確認した。
党首会談終了後、国会内で記者会見した太田代表は、新たな連立政権合
意について「公明党の主張がかなり入った政権合意ができた」とした上で、
「わが党の『主張すべきは主張する』という姿勢もあるし、自民党内にも、(改
革路線から)取り残された人たち、地域、弱者に対する気持ちは共有されてい
る」と指摘。政治とカネの問題で、1円以上の支出に領収書等の添付を義務付
けたことについて「大きな合意」と評価した。
一方、記者会見に同席した斉藤鉄夫政務調査会長は、公明党が政権協議
で合意への盛り込みを強く主張した項目を挙げ、内容を説明した。
来年(2008年)4月に実施が予定されている70〜74歳までの医療費の
窓口負担の2割への引き上げと、75歳以上の新たな後期高齢者医療制度
における被扶養者からの保険料徴収の凍結について、「公明党が強く主張
して『早急に結論を得て措置する』との合意を得ることができた」と強調した。
「少子化対策・子育て支援」の中で掲げられた「妊産婦支援の充実」につい
て、「妊産婦健診の無料化の推進を意味している」と説明するとともに、「環境」
の「わが国の優れた省エネ・環境技術による国際協力を推進」について、「具
体的には『日中環境基金』の創設が念頭にある」と指摘。
また、「行革」の「事業仕分け作戦等を徹底し、内閣における推進体制を確
立する」について「特に公明党が主張し(項目に)入れた」と強調した。
このほか、斉藤政調会長は、公明党の主張が反映された政策として、(1)
事業承継税制の抜本見直し(2)地方自治体間の財政力格差の是正(3)無・
低年金の防止策の充実(4)障害者自立支援法の抜本的見直しの検討(5)
派遣労働や短時間労働など雇用形態による処遇の格差是正(6)男女共同
参画社会の実現――などを挙げた。
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