歴史教科書問題 検定撤回求め大会

弘友氏新聞推進長会で呼び掛け
「集団自決」の軍強制削除に抗議
公明から白保、遠山氏ら参加
沖縄県の超党派

 沖縄戦で旧日本軍が住民に「集団自決」を強制したとの記述が削除された
高校日本史教科書の検定に抗議し、検定意見の撤回を求める超党派の沖縄
県民大会が29日、宜野湾市の海浜公園で開催された。これには、公明党の
白保台一沖縄方面議長や遠山清彦参院議員、糸洲朝則県本部代表(県議)
をはじめ、議員、党員・支持者らが多数参加した。

 大会は1995年、米兵による少女暴行事件に抗議した県民大会いらいの大
規模な“島ぐるみ闘争”となり、同時開催された先島諸島を含め、12万人以上
(主催者発表)が参加。検定意見に対する沖縄県民の抗議のうねりをうかがわ
せる大会となった。

 大会では、仲井真弘多県知事が全県民を代表してあいさつに立ち、「『集団
自決』の日本軍の関与については、当時の背景や証言から、覆い隠すことの
できない事実」と述べ、検定意見の速やかな撤回と記述の回復を要求。戦争
体験者らが「歴史の歪曲は許せない」などと訴えた。

 大会は、検定意見の撤回と、記述の回復を求める決議を採択。県議ら主催
団体の代表が10月中旬、首相官邸や文部科学省を訪れ、決議を手渡す。

 今回の教科書検定問題をめぐっては、県議会や県内全41市町村議会が、
撤回を求める意見書を可決。公明党は、文部科学省に対し、県民参加の沖縄
戦共同研究機関の設置を求めるなど、強い抗議の姿勢を示している。

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