謎の美女ライダーの 第2回参戦記
大山TT参加レポート

 
ラリーってなんだ?あれか?パリダカみたいなやつか?とバイクには乗っていますが、
バイクについてはてんで疎い私はパリダカがどんなのかも知らないくせに、そのイメー
ジだけでひきまくりました。たまたま知りあった友人T氏から「大山におもしろいイ
ベントあるんやけど参加せえへんか?ラリーみたいでおもろいで」と言われた私。バ
イクには乗りますが、通勤&たまにツーリングを楽しむ程度で、バイクスポーツとは
まったく縁がなく…モトクロスって?エンデューロって?サーキットやラリーなんて
金持ちの道楽だわ!きっとそんなんやってる人ってコワイし、へたっぴな人はバイク
乗る資格なし!って思われてる〜と感じていたのです。それがなぜ大山TTに参加する
に至ったかというと…「面白そうですね〜ラリーってなんかかっこいいし自分がでれ
るんやったらやってみたいです」とT氏に口走ってしまった手前、引くに引けず「ス
タッフのほうが自分には合ってるような気が…」という主張も消滅されいつの間にか
申込書に記入してました。
 さて、参加が決まった手前、練習などとしてみようかしらとは思ったのですが、
実行にうつせないまま、はや当日。早朝に大阪を出発し、大山へ。大阪は快晴!
ツーリング日よりです。しかし途中で雨が。大山は降ってないことを祈りつつ
到着しました。天気は薄曇り。集合場所は大きな駐車場。そこに30〜40台ほどの
バイクと人。バイクは見たこともないような外車から原付きまで。人もいろいろ。
私のようなふつ〜の人から、絶対お近づきにはなれないようなやんちゃそうな方
まで。ゼッケンを付けいざいざ、一日目テクニカルファンライドです。要は教習所で
練習したようなことを競うわけですが、私のウデでは…八の字は無限大を描き、一本
橋は乗った直後に脱輪、スローライドは息をとめても並という有り様。でもみんなも
同じような(失敬)カンジ。ああやって、こうやってとみんなで意見交換。上手な人
にはおおっと歓声。失敗したら笑いやため息、応援がかけられ、知らない人ともじゃ
れあって楽しんでました。でも、高そうなバイクが横転してるのは…まあまあそれも
ご愛嬌。要は倒さなかったらいいんだもんね。むきになってしまう大人達を見ながら、
こんなお父さんがほしかったとほほえましく感じました。
 日も暮れかけ宿泊所のペンションへ。キレイなペンションがいっぱいです。
みんなで大山温泉へほっこりしに行きました。ふぅ〜疲れがとれる。いい感じの
岩風呂でかなりご満悦です。地元のひとや他チームの人とも裸で交流。続いて
パーティへ。今日の出来栄えを語りながらご飯とビールをいただき、ビンゴゲーム
やライブを楽しみました。んで、本日のテクニカルファンライド結果発表!私には
まったく関係のない話だわ、と同じチームの入賞者を祝福していたら「一位は
ゼッケン○○番」の声が。あら、○○番台だときっと同じチームの人だ、誰やろ……ん、
私じゃん!!そう、正しくは私たち○○番。もっと正しくは私の相方T氏でした。
そういえばかなり上手だったよな〜前回優勝者の一人だし。やばい、明日頑張ら
ないとキレられるかしら…。そんなことを思いながらもやっぱり優勝は嬉しいのでした。
そして、こりゃ総合優勝も夢じゃないぞこの人といれば!むっふっふ。と欲がわいた
お調子者の私は気分も良く、酒もちょろっと進んであっというまに翌日をむかえたのです。
 天気は引き続き薄曇り。降りださないことを願いつついざスタート。一分置きに
次々と大山を一周するラリーに出発していきます。とりあえず、スタート近くの交差点で
後ろの仲間を待ち、みんなでツーリング。走ってると、まっすぐ続く並木道や、深い森、
雄大な大山の紅葉に何度となく出会います。繊細で美しい滝も。マイナスイオンを
感じながらみんなで走るのは楽しく、これがラリーなんだろうかと思わずにいられません。
 所々にあるチェックポイントはユニークなものが多く、肩ひじはらずに参加できるもので、
運転技術に自信のない私でも一生懸命やればけして優勝も夢じゃないぜ!と思わせる
ものばかりです。だたひとつ火おこしを除いて…。運転技術とはまっっったく関係ない
火おこし。ボーイスカウト経験者は有利よね。前回優勝者のT氏はこれが優勝の秘訣だ!
これだけおさえれば優勝間違いなし!との心情で、さっきまでと顔が違う〜!やばい
真剣にやらねば!どおおりゃ〜〜との勢いで汗を流しながら木と紐に格闘しました。
なんとか煙はつきましたが汗で火種が消えそうに…ああっだめよ〜消えないで〜〜
…さて、チェックポイントも無事クリアーしゴール地点へ。なんとか雨も降り出さずに
すみました。最後に寄った給油所での油量もポイントに加算されます。ガソリン減らす
為にもちょっと走ってこようかとの意見もちらほら。スタートした時間に合わせてきっかり
6時間後をねらってゴール。ちゃくちゃくと他の出場者達も集まってきます。帰ってくると
それぞれ今日の報告。話のネタは尽きませんが表彰式の時間となりました。次々と
発表されていきます。私たちが狙うのはもちろん優勝!もちろん優勝!絶対優勝!です。
自信もありました。なんせT氏がいるんですもの。はっはっは……あれ?準優勝?
またまた〜準優勝?…ということで準優勝。…やはり優勝者は火おこし最速だったそう
です。ぢぎじょ〜。
 振り返れば、あんなにドン引きだった私がかなり熱くなってました。バイクって自分
にとっては道具だったんです。目的地まで運んでくれるバイク。自分を気持ち良くさ
せてくれるバイク。って。でも今回このイベントに参加して、今までに無くバイクっ
ておもちゃだなって思いました。バイクで遊んでる自分が楽しかったんです。きっと、
バイク競技してる人ってこうやってバイクで遊ぶことが楽しいんだろうなって思いま
した。このイベントでたくさんの人と友達になれたし、バイクがもっと好きになりま
した。へたくそなバイク乗りですが、じょうずになりたいって思ったし、山の中も走
りたいって、もっとバイクで遊びたい!遊んでやる!高価なおもちゃだし遊ばないと!
っていう気持ちでいます。もし現在、バイクに乗ってて普通に楽しいなら、も〜っと
楽しくなれるイベントです。ぜひ、ご一緒しませんか?


※参戦記の文章は本人の許可の下、ゼッケン番号を除いて一切手を加えず、そのままの文章を掲載させていただいております。