私の独断と偏見で選ぶこの逸品



第27回は、Sancaの吊り裏毛スウェットパーカーです。


サンカといえば、長年某大手セレクトショップでバイヤー、MDを担当しておられた丸山氏が2007年に、世界に誇るべき“メイドインジャパン”の技術力にこだわったモノ作りをコンセプトに掲げ、始めたブランドです。
そして、サンカを代表するアイテムの一つが、今回、紹介する吊り裏毛のスウェットパーカーです。「素材は丸編地産地、和歌山県に現存する数少ない旧式の吊り編み機によって編み立てられた吊り裏毛を使用しています。吊りニットは固定されたシンカーホイルでゆっくりと編み立てるため、糸に余計な負担がかからず、また生地も機械で強制的に巻き取ることなく、自然に溜まっていきます。そのため洗いこむほどに実感できる手編み感覚豊かな風合い、崇高性、フィット感、暖かさを持っており、その特性を長期間保ちます。」と商品タグには書かれています。
サンカのパーカーは、この吊り裏毛というビンテージのレプリカに使われる素材や縫製を、あくまでも現代的シルエットとテイストで表現しており、素材を始めファスナーやボタンなどの付属に至るまで日本製に強い拘りをもっています。
しかしながら、近年、日本の織維産業は大手のメーカーや商社が生産を中国や東南アジアに移し、国内の高い技術力を持った縫製工場や織屋、ニット工場などが、どんどん廃業や倒産に追い込まれ、日本の織維産業が疲弊し、その結果、日本の高い技術や伝統が失われています。
そんな中、サンカの物作りを見ていると、そこには日本の持つ伝統的物づくりの素晴らしさや、技術力の高さを守りたい、後世に伝えたい、という高い志を感じます。
今や繊維業界も、先の見えない未曾有の不況と言われていますが、サンカにしろRe clothing にしろ、小さなメーカーでありながらも、高い志を持ったこのようなメーカーが頑張ることで、日本の物づくり復活へ向けて、かすかな光明が見えるような気がします。そして、このような素晴らしい物を扱わせて頂いてる者として、皆様に商品の素晴らしさをお伝えすることで、微力ながら、日本の物づくり復活への一助となれば、これに勝る喜びはないという感じです。

もちろん、私の独断と偏見ですが・・・


Sanca   吊り裏毛F/Zジップパーカー  ¥21,000  
グレー、生成  サイズ 1、2、3 







           
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