私の独断と偏見で選ぶこの逸品

第61回は、スロウガンとVANSのスペシャルコラボスニーカーです。





構想一年、この度リリースされたスロウガンとVANSとのスペシャルコラボスニーカー。パリオートクチュールの象徴的存在"シャネル″そのシャネルスーツのディテールをアメリカンストリートカルチャーを象徴する"VANS″のスニーカーに落とし込みました。
このスリッポン、通称シャネルツイードと呼ばれるトゥルニエ(フランス)、ガンディーニ(イタリア)、リントン(英国)、珠玉のヴィンテージファンシーツイードをアッパーに纏い、サイドから踵に向けて、ぐるりと真鍮のチェーンで飾られています。(チェーンは、シャネルのヴィンテージスーツの裾裏にシルエットをきれいに見せるために重しとして付けられてたディテール)インソールも金色のフェークファー張り、ソールのサイド部分は小林さんの所有する古い額縁の柄を3Dで表現しています。ラストは、現行の細身のラストではなく70年代の幅広のラストを使用しており、ヌケた感じのボテッとしたラストが、このファンシーツイードのスリッポンに良く似合います。それにスリッポンを収納する箱にもあきれるぐらいの拘りを感じさせます。
一歩間違えれば只の悪趣味な独りよがりのスニーカーになりかねません。しかしながら、独りよがりだからこそ突き抜けた名品は生まれるのです。
デザイナーの小林さんは、パリオートクチュールとアメリカンストリートカルチャーというまるで対極にある二つの文化をスニーカーの中に表現できる稀有のデザイナーでしょうか。小林さんの奥深いセンスには脱帽します。
スロウガンの作る洋服は、私をワクワクさせてくれます。私に高揚感を与えてくれる数少ないブランドの一つです。



この度リリースされたスニーカーは、まさにスロウガンからのカウンターカルチャー、小林さんのパンクな精神を感じさせる傑作だと私は思っています。

もちろん私の独断と偏見ですが....

余談ですが、展示会で初めてこのスニーカーを見た時、どれもとても私好みでしたが、特に私が気に入ったのは、清楚で気品漂う英国リントンの白いファンシーツイードをまとったモノトーンのスリッポンでした。清楚で気品漂うリントンの白いファンシーツイードとVANSのスリッポンに、私の好きなギャップ、振り幅の大きさを感じました。早速、履いていますが、もう少し寒くなった方がこのスニーカーの気分でしょうか。寒くなってこのスニーカーをどう履きこなそうかと今から楽しみにしています。

2015年9月

スロウガン
SLOWGUN × VANS スペシャルコラボスリッポン  \27,500+TAX

素材 トゥルニエ(フランス)、リントン(英国)、ガンディーニ(イタリア)
サイズ  7〜10H

中国製



















     
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