私の独断と偏見で選ぶこの逸品

第66回は、パラブーツの上品シャンボードです。




パラブーツのシャンボードと言えばパラブーツのロングセラーモデルでありパラブーツを代表する名靴の一つです。独特のフォルム、野暮ったい雰囲気はシャンボードならではです。この野暮ったさがテーパードシルエットのパンツにとても相性が良く、近年のシャンボード人気の理由の一つでしょうか。
シャンボードと言えばノルウェイジャン製法で作られたボリュームのあるシャンボードをイメージしますが、今回紹介するのはグッドイヤー製法で作られたシャンボードです。ノルウェイジャン製法で作られたシャンボードに比べて、とても上品な顔立ちです。アッパーの形状は同じですが、縫い目が強調されるノルウェイジャン製法と比べて、ステッチが目立たないグッドイヤー製法はボリュームが抑えられ、すっきりとドレッシーな印象です。
ソールは従来のラバーの一体成型されたヒールを用いた 「 TEXソール 」ではなく、中間層がレザーの積み上げヒール「 ACTEMソール 」を使用し、サイドに付くタグを外した事でよりフォーマルなスタイルにも対応出来るシャンボードです。
使用されているレザー(ブラック)もシャンボードのために開発されたオイル含有量の高い「リスレザー」ではなく、フランス製の上質なボックスカーフを使用し、より上品な印象を際立たせています。そして、マロンカラーの金茶っぽいスエードは従来のシャンボードだと、野暮ったい印象が強く出すぎますが、グッドイヤーのシャンボードだと返ってとても上品に感じます。個人的にも金茶っぽいマロンスエードがとても気に入っています。




野暮ったさが魅力のノルウェイジャン製法のシャンボードに対して、グッドイヤー製法で作られたシャンボードを私は勝手に「上品シャンボード」と呼んでいます。シャンボードならではのヌケ感のあるフォルムと上品な顔立ちを併せ持つシャンボード、まさに洗練された野暮ったさとでも言いましょうか。
両方ともシャンボートでありながらも履き比べると全く違った印象です。個人的には、洗練された野暮ったさが魅力の上品シャンボードの気分です。
従来のシャンボードをお持ちの方にも是非オススメしたいシャンボードです。大人な気分のシャンボードだと思うのですが…。

もちろん私の独断と偏見ですが…


2017年3月


Paraboot/パラブーツ  
CHAMBORD/ACTEM
  ブラック \70,000+TAX
                マロンスエード \66,000+TAX

カラー ブラック 、マロンスエード    牛革  

フランス製 



















     
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