バカ漫画 其之拾弐 | ![]() |
「THE
ゴジラ COMIC」 より「Gからの警告」 〔宝島社・JICC出版局〕 (平成2年2月10日発行) 風忍 |
(C)風忍、ダイナミックプロ
バカ漫画も11回を数えることになりました。まだまだ頑張りましょう、…って、独り言ですが。 さて、この「THE ゴジラ COMIC」ですが、色んな作家さんが、それぞれ好き勝手に ゴジラを描いた作品を集めたものでございまして、色々な珍作が入っております。 破李拳竜さんの、妙に人間的なフォルムのゴジラ(剣を用いて闘い、美女を抱くぞ)とか、 一峰大二先生のヘンテコ宇宙人(あの一峰先生が、パソコンで描いているぅ〜ッ!)などが 個人的には心の琴線に触れました。いつかは、このコーナーで採り上げるかもしれませんが、 そんな珍作の数々の中で、最もぶっ飛んでいたのが、これ。 風忍大先生の「Gからの警告」。
そんな風忍大先生の描くゴジラ作品。大いに期待が持てます。 ご多分に漏れず、ゴジラが都市を破壊しておりますが、そこへ颯爽と登場しますのは、 高山という一個人。彼は、子を身籠る妻・明子を残し、ゴジラに戦いを挑む。 それも・・・・・・・素手で(爆) 高山がゴジラに向かって走る走る。解説もなかなか熱いので、引用しよう。 「最新の化学兵器でさえ、あの怪物を止めることができないのに 男は素手で…武術で立ち向かっていった!それは、骨法武術! あらゆる武術がスポーツ格闘技となってしまった現在、 骨法だけがこの世に残された唯一の実戦格闘技なのだ!」 むう、実戦格闘技を極めれば、数十mもある巨大生物に立ち向かえるのだ!素晴らしい!。 しかしまぁ、骨法ですか。懐かしいッスねぇ〜〜。一時期、流行った流行った(笑)。 船木とか、ライガーとかね。彼等の経歴に、今も骨法という言葉は入っているのか? 「骨法が一子相伝で今日に伝えられ、幻の秘技である「徹(とお)し」を 現代に甦らせた男が喧嘩芸骨法創始師範・堀辺正史だ! ちなみに風先生、『ケンカ必殺拳・骨法(こう書房 作・桜井和夫 監修・堀辺正史)』 ・・・って本の作画をやっております。お・・・レビュー発見!(風忍大先生が描く骨法漫画) それ以前に、永井豪先生が『骨法伝説・夢必殺拳』 ・・・って漫画を描いておりますから、ダイナミックプロと骨法は相性が良いのでしょう。 閑話休題。ジャンプする高山さん。 必見!ゴジラに襲いかかる一個人! ↓↓↓↓↓ ![]() 「堀辺師範の弟子である高山が宙に舞った! ルール無用のケンカ必殺拳、これが骨法熟瓜(ほぞ)打ちの秘法だ!」 「ルール無用」もヘッタクレも、巨大生物に立ち向かっている時点で、 ルールの存在なんぞ考える奴がバカだと思うのだが、まぁそれはこの際置いといて。 「凄じい波動と波動のぶつかりあいが、空気を地を天を揺すぶった!」 恐らくは熟瓜(ほぞ)打ちなる技が見事、ゴジラに決まったのでしょう。 ・・・・・吹っ飛ばされる高山さん。苦しむゴジラ。泣き叫ぶ明子さん。 そして・・・・・赤ちゃんの顔アップと、泣き声・・・・・。 (数ヶ月〜数年が経過) 高山さんのお墓参りをする明子さん。腕には赤ちゃん(健太郎)が抱かれている。 ・・・・と、墓石が揺れ動き、バタンと倒れる。跳ね返った石が、健太郎の顔をカスめる。 突如、母親の腕の中でスックと立ち上がり、凶悪な表情を浮かべる健太郎(赤ちゃん)。 驚く明子さんに健太郎(赤ちゃん)が、頭から血ィ流しながら話しかける・・・・・・ 「しゃれたマネを! どうやらおまえの死んだ夫は、オレの正体を見破ったようだな。 墓石を動かして、おまえにあの世から必死に訴えかけようとしやがって!」 仰天する明子さん(そりゃそうだ)に、健太郎(赤ちゃん)は続ける。 「お前の子供だよ。だが、お前の腹の中にいた時までさ。 だが、この世に生まれ出る前に、そいつの魂をどけたのだ。 そしてオレの魂は、こいつの体をのっとってやったんだ!」 「信じられない顔をしているが、これは事実だ! オレは生前、お前の夫に殺された!」 「あの時、あいつに変な技をしかけられたために、 オレは数日後に苦しみながら死んだ。 この怒りは死んでも静まりはしなかった。そのため、 お前ら親子にも復讐するためやってきた」 そして、衝撃発言ドーン!! ↓↓↓↓↓↓↓↓ ![]() ぎぇえええええ〜〜〜っっ!! 「おれの前世はゴジラだ!」 …と、のたまう赤ん坊!! マジでひっくり返りました。風先生、す、、凄すぎます。 誰がこの展開について行けるだろう。いや無理ッス、不可能ッス。 「お前らに同じ苦しみを味あわせ殺してやる! そうだ、オレも同じ技を習得してやるぞ! それまでお前はオレを育てるのだ。 やがて少年時代・青年時代と、ますますお前の夫の顔になり、 お前がこの世で一番愛した男・・・その男の顔をした者によって、 同じ技で殺されていくのだ!」 ・・・・・ああ・・・・もはや、どこをどう突っ込んでいいのかすらも分からない。 ケタケタと笑いながら明子に向かって石を投げる健太郎(赤ちゃん)。いや、ゴジラ 自分の顔よりでかい岩を抱え、明子の身長より高くジャンプし、彼女の頭を殴打するゴジラ 明らかに明子を殺すつもりのようだが、アレ? この世で一番愛した男に同じ技で殺されるんちゃうんかい!! 「死ねっ!!」 とどめをさされる瞬間、瀕死の明子の手がゴジラの顔に触れると、 ゴジラは、急に天高く舞い上がり、空中に吸い込まれていった・・・・・ (・・・・・・・・・・・・・・・) そして気がつくと、明子は不思議な世界にいた。 (背景には、後光さしておりまして、仏さまと、天使が無節操に御共存あそばせております) 傍らには、夫(高山)と成長した健太郎が・・・(笑…いかんいかん) 明子がどうして成長した健太郎をひと目見ただけで分かったのかは謎だが、 とりあえず霊界では、自分の好きな年齢を勝手に選べるらしいぞ(笑) 健太郎(子供)は守護霊となり、明子をゴジラから救ったのだ。 彼は、この霊界で父から骨法も習っているのだそうだ。 そう言って空中を指差す二人。明子が見上げると・・・・ そこには腐敗して南極から汚汁を垂れ流す地球の姿がっ! そう!! つまり、あのゴジラは、腐った地球を危惧する 霊界からの警告だったのだ!! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いや、なんかもう・・・・・・・・・・・どうでもいいや。。。。 |
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