バカ漫画 其之弐拾六 | ![]() |
「水道工事店物語」 〔TOTO出版〕 (1991年1月21日発行) 企画/監修・全国管工事業協同組合連合会 画・佐藤美加 |
バカ漫画のレビュー書くのもひと苦労。…なもんで、今回は軽いネタでひと休み。 いつもこんなに楽ならいいのにな。 …というわけで、今回は縁の下の力持ち水道工事の漫画、タイトルもズバリそのまんま 「水道工事店物語」……へぇ〜、こんな漫画あるんだな。 発元は便器でお馴染みTOTO出版……へぇ〜、こんな出版社あるんだな。 ま、その程度です。 ずるずるレビューすると間が持たないので、まずは見開きに分かり易〜い サービスカットがありますので、ご堪能ください。 まぁ「サービスカット」いえるほどサービスなのかどうか、多分に疑問なのですが でも、この漫画のヒロインがこれほど露出するのは、このカット以外ありませんから。 店頭に最も目出つ商品を並べて顧客の目を引くというのは、商売の基本中の基本ですから、 まぁ、アリだとは思います。ここまであからさまなのはどうかと思うが。 話の内容など、はっきり言ってあってないようなもの。 タイトルにあるように、主人公の栗木寿夫(18歳・高卒)とヒロインの白鳥麻衣(彼の幼馴染)が、 それまでバイトしていた永井水道工事店に就職し、社会人として成長していくらしい話です。 水道工事とは言いながら、ほとんどがトイレ・便器の話です。TOTO出版だけに(笑) その中でも、将来の高齢化社会に向けたお年寄りのためのトイレの設計などは参考になります。
それにしても、この作者さん。もしくは、TOTO出版編集部か? 話の内容が地味だから、おそらく間が持たない、飽きられると思ったのでしょうね。 それら本格的な水道工事やら技術的な説明やらは、漫画全体の3分の1もありません。 近所からもらったアライグマを飼ったり、仕事、サービスを熱く語りながら泥酔するまで飲んだり 高校時代から続けているロックバンドの練習に明け暮れたり、そのバンドのライブで盛り上がったり そのライブで素晴らしいギターソロやった会社勤めの人に、寿夫の生き方が羨ましがられたり。 更には、人間関係の色んなゴタゴタまで。 麻衣のバストのサイズのことで、寿夫と痴話喧嘩になったり 寿夫の先輩が、他の女性職員にプロポーズするが、「資格を取ってから」とフラれたりと、 まぁ、なんだかねぇ……な話でこれも3分の1くらい使っちゃっております。 ちなみに、この漫画のラスト。締めくくりの会話ですが 麻衣 「ねえねえ寿夫君、今日バンドの練習遅いんでしょ? お弁当持ってってあげよっか?」 寿夫 「へえーそりゃ嬉しいね。けど…大丈夫?」 麻衣 「あーっ、何それ!」 ………もはや水道工事なんか、関係ありゃしねぇ。 集英社・スーパージャンプに『ナッちゃん(たなかじゅん)』という(絵はいまいちだが)質の高い 職人(鉄工所)漫画が連載されてますが、それとは絵も内容も面白さも比較以前の問題ですな。 この漫画、せいぜい166頁ほどで、内容も上記のとおりなのに、定価は\1.000もするのです。 (再生紙使っているからか? この本の発行自体が紙資源の無駄遣いとは考えなかったようだ) 『ナッちゃん』のような普通のB6単行本で200頁以上、定価も\530ですから、 この本を買うなら『ナッちゃん』を2冊買う方が遥かにお得です。 ちなみに、この「水道工事店物語」。2巻も出ておるらしいぞ。 ……何描いてんだろな? TOTO出版の解説を読んでみると 社会人2年目の寿男と麻衣が基礎技術を身につけ、 3Kと呼ばれる仕事に自身と誇りを抱いていく過程を楽しく描く。 (↑原文ママ) ……なるほど。「自身と誇り」ですか(笑) ブック・○フで\100くらいなら、まぁ買ってもいいかな。 |
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