平成24年2月議会 一般質問 

安田優子 一般質問

東日本大震災のがれき処理について

 

みなさん、おはようございます。

冒頭、議長のお許しを得て東日本大震災のがれき処理について知事に追加の質問をさせていただきたいと思います。

 東日本大震災から1年を経て、このたび、政府は津波被災地の宮城、岩手両県にかかわるがれき処理について、全国の都道府県に対して法律に基づき受け入れを文書で要請することを決定しました。平井知事は、これにいかに対応されるおつもりかお伺いをしたいと思います。

 想定外が許されなくなった現在、私どももいつどのような事態を迎えるか、それこそ想定できません。

よその困った話ではなく、少しでも協力すること、被災地を支え寄り添っていくことが、自らの防災の原点でもあると心し、対応していただきたいと思います。如何でありましょうか。

 

「まんが王国とっとり」について

 

次に「まんが王国とっとり」について知事に質問いたします。

既にこれまでにいくつかの質問があり、重複する部分もありましょうが、お許しをいただきたいと思います。

平井知事、二期目の本格予算となる平成24年度予算が、3,302億円と示されました。知事選後に肉付けをした前年6月補正後の一般会計予算に比して0.9%の減であり、三年連続の減少となりました。

しかも、今年度予算からの不要額20億円を繰越金として繰入れざるを得ない等、まさに、知事自らがアクロバティックと称される程の苦渋の編成でありました。

現下の国の財政状況や、経済の動向を見れば、この先も、安定化の兆しは見えないなか、まさに闇夜を船出するかのような危険性を孕んだ財政運営を余儀なくされている、というのが私たちの置かれた立ち位置であろうと認識するものであります。

さて、そのような厳しい予算編成のなかで、平井県政の目玉とも言える主要事業として、小、中学校の少人数学級の拡充について8億1千万円、まんが王国とっとり建国記念事業として9億3,400万円が特出した単県事業として組まれております。

このうち、少人数学級については、おおかたの皆さんがその効果を認め、事業拡充にも異論の余地はないのでありますが、一方のまんが王国については、まんがそのものに対する異論、反論から始まり、厳しい財政状況のなかから、何故、県庁挙げての関連事業を含めれば10億を超える予算を投じなければならないのか、また、それだけの税金を投じて、果たして本当に観光振興、産業振興に効果が見られるのか、さらには、まんが博そのものが成功するのだろうか、と大いに議論を呼んでいるのであります。

戦後民主主義の追い風を受けて時代の最先端を走り続けてきたと自負する我らの世代も、馬齢を重ねてしまいました。若い人たちが抵抗なくまんがを受け入れ、一部ではマニアックなファンも多く、今やまんが市場は巨大な産業となっていることを頭では理解しつつも、いざ、行政が、例え地域おこしのツールであるとしても、取りあげたり介入することに対しては、少なからず違和感があります。

また、教育白書も認める如く、今や、まんがも立派な文化、芸術の範疇に入るものであるとの認識に立てば、そうであるが故に、原則、政治、行政が介入してはならない世界であるとの論議もあります。

まんが王国建国に対するこのような入口論での多くの声に対して、平井知事は、どのようにお応えになるのでしょうか、まずもってお伺いするものです。

 

次に、まんが博を含めたまんが王国建国初年度事業費、10億4千8百万円の費用対効果についても、多くの県民から驚きと冷めた声が挙がっております。

これに対して、文化観光局の資料によりますと、まんが博の経済効果を543億円と見積もっております。即ち、3百万人の来場者を予想し、一人当たり約1万8千円の直接間接消費を見込んだものといいますが、果たして、それ程の客が呼び込めるのか、そして、それだけの消費が本当に見込めるのか、はなはだ疑問であります。

境港市観光協会会長の桝田知身氏は、3百万人以上の観光客を誇る水木ロードでさえ、その経済効果は240〜250億円、一人当たり一万円にはならないと言われます。独自の調査結果を踏まえての数字でありますが、平井知事は、どのようにみられますでしょうか、お尋ねするものです。

加えて、まんが博予算の肥大化については、イベントキャラクターに、ディズニーのキャラクターであるスティッチを起用したことが大きく影響しているといわれておりますが、この件について知事はどのような見解をお持ちか、加えて、そもそもスティッチの起用が本当に必要なのか、併せてお聞かせください。

また、今回計画されている事業は、全てソフト事業でありますが、このようなイベント頼りの設計で、次年度以降の誘客は続くのでしょうか。

核となるハード事業の必要はないのでしょうか。

将来展望を含めた御所見を問うものです。

 

県内には、まんがで地域おこしを果たした成功事例として、境港の水木しげるロードがありますが、その原点は、市民の憩いの場としての妖怪オブジェの設置であり、ロードの建設でありました。     

当時の境港市が、行政の究極の課題、目標とした“緑と文化のまちづくり”事業からのスタートであったことを思うとき、私は、平井知事が、このまんが王国建国事業をとおして、如何なる鳥取県を目指そうとされているのか、その具体像を明らかにしていただきたいと思うのであります。

まんが王国については、平井県政の是非がかかった大きなテーマであり、県民の関心も高いのにこの間の説明は未だ十分とは思えません。

知事の熱意あるご答弁を期待するものです。

 

次に警察本部長にお尋ねをいたします。

今日は、県警のマスコットであるぱとろー君を連れてまいりました。まんが王国建国に関しては、県庁の多くの部局や教育委員会も協力事業を組んでおりますが、県警自身もせっかくこうしてぱとろー君やぱとこちゃんという立派なキャラクターを持っているわけですから、これらを活用して着ぐるみやピンバッジ等で積極的にまんが王国建国に参加されたらいかがでしょうか。
本部長には単純明快なる御答弁をお願いし、壇上からの質問と致します。

 

 

 

          平井知事(答弁)

 

 安田県議からの一般質問にお答えを申し上げます。

 まず、震災につきましてお話をいただきました。被災地でのがれきの受け入れにつきまして、どういうふうに対応をしていくつもりなのかというお話でございます。

 先程は、皆様とともに鎮魂の祈り、黙祷をこの議場におきまして捧げさせていただきました。

心静かにお祈りをするつもりで席を立ちましたけれども、胸の中はかきむしられるような思いがいたしました。

 先日3月11日に1年の節目の日に、被災地からお見えになりました被災者の方、本県には85家族、195名の方が現在お住まいでございます。実はこうした方々は、数が減るわけではなくて、少しずつ増えてきているという状況にあります。

被災者の方々の直接のお話をつぶさにお伺いをいたしました。涙をこらえながらお話をされる方々が大変に多うございましたし、ただそういう中でもですね、鳥取県に来て非常に県民の皆さんに温かく迎えていただいたことに対する感謝、又、行政の方でも、県などが素早く動いたことに対する感謝の言葉が相次いだのは、大変にありがたいと思いましたし、我々としてもぜひ、この気持ちに応えていかなければならないという思いを新たにいたしました。

 今、お話にございましたのは、がれきの処理のことでございます。これも乗り越えなければならない課題のひとつだろうと思います。

被災地における復興がなかなか進まないという状況の中で、代表質問もございましたし、長谷川議員の一般質問もございましたけれども、ぜひ、この問題についてですね、解決の糸口を探っていきたいという気持ちに変わりはございません。

ただ、やや、腑に落ちない点がございますのは、つい先だっても野田総理が国会で追及をされておられました、特別措置法という法律が、このがれき処理については国会で成立をしたわけであります。

実はその眼目の一番のところは、国が市町村に代行して災害の廃棄物を処理をするということでございまして、これは法律の中心的な課題であります。

しかし、国はどういうわけかその代行処理ということから逃げておられるわけですね。

そうであって片方で、条項案の中に確かにあるわけでございますが、広域処理について調整をするということも書いてございまして、それに基づいて県の方に、求めてくるということを、このたび、されようとしているわけであります。

それを国会ではですね、国が正に代行の責務を果たすべきではないだろうかと、こういう質問が出たのは道理ではないかなと思います。

県に求められてもですね、実は鳥取県のように一般廃棄物の処理権限が無いところが大多数でございます。中には市町村のそうした権限をまとめてですね、最終処分場などを設置しているところもございますけれども、私どもはそういう環境にないものですから、なかなか動きにくいというもどかしさを感じております。

ただこの問題につきましてはですね、市町村だとか、あるいは企業のご理解ということもあるかもしれません。

先般、野田総理が表明をされた考え方の中には、企業に対する受け入れ要請ということもあるのだという話もございました。県内にもそうした立地も無いわけではございませんので、そうした企業での受け入れの可能性もですね、検討しても、ぜひ実現できるような環境作り、そうしたことに取り組んでまいりたいと思います。

先般も議場で申し上げましたとおり、今、市町村の間を精力的に回りながら、市町村とのコミュニケーションを図らさせていただいております。

なかなかですね、市町村側ではい、わかったと、今日現在で答えをいただけているわけではございませんが、国のほうのこの度の方針変更もございました。

それには、最終処分場につきまして、もし満杯になるとかですね、そういうことになるのであれば、国のほうでその財政的な手当も考えるというようなことも出てきたり、今までとは違った情報もございます。

そうしたことも含めて市町村側の理解を得たり、また、企業側で動きが出てくるということになればですね、そうした後押しをさせていただく必要があるかなというふうに考えております。

おそらく、多くの県民の皆様も、被災地のお役に立ちたいということでは、被災者の受け入れに協力的だったことと同じようにお考えはあろうかと思います。ただ、その際に安全とか安心のことを十分に考えなければなりません。

現在、関西広域連合の方でも厳密な基準作りをしているところでございます。

国の方で示している受け入れ基準、送り出し基準というものよりも厳しめのですね、基準というものを関西広域連合でよく学究的に考えた上で結論がでないだろうかと、今、取組みをやっております。そうしたことなども我々としても参考にさせていただきながら、これからですね、市町村だとか、あるいは企業での受け入れの可能性も含めまして、精力的に回らさせていただきたいと思っております。   

次に「まんが王国とっとり」につきまして、何点かお尋ねをいただきました。

まず、まんがは巨大な産業となったこともわかるけれども違和感もあるし、行政が介入していいのだろうか、入口論のそういう声に対しましてどういうふうに考えているのかというお尋ねでございます。

これにつきましては、国のほうも大分方向転換をしまして、例えば、平成22年の文部科学省の白書におきましてもまんがを芸術として正面から書くようになりました。

これは、漫画家の皆さんとお話をしておりますと、実にその思いがよく伝わってきます。本県に住まいをされておられます岩田廉太郎さんも先般はロシアの方に行かれましたが、お話をする機会を得ましたときに、色々とこれまでの思い出を語っておられましたけれども、まんがというと本当に、世間から外にはじき出されるような、そういう寂しい思いをすることが多かったと、ただ最近になってようやくですね、鳥取県においても、まんが王国という取り組みが始まって自分達に光が当たってきたと、一生懸命やってきたことが評価をされたと、そういう喜びを語っておられました。

確かに時代は変わってまいりまして、ヨーロッパにおきましても、アジアにおきましても又、アメリカなどでもそうでございますが、日本の漫画が国際共通語として受け入れられるようになってきています。

それは単なる娯楽ではなくて、ストーリー性だとか、それから映像文化、映像メディアといった面でもそうでありますが、芸術あるいは日本を代表する文化として捉えられるようになりました。

これは、即ち日本に観光に来られる海外の旅客の目的のひとつがですね、そういうまんがやアニメということも大切な条件になってくるという時代に入り始めたということだと思います。

また、国内でもそうであります。                

議員もおっしゃいましたように、まんが世代が、どんどんと世の中の主たる担い手になり始めています。そういう意味でお父さん、また、子どもたち、そうした世代を超えた家族でですね、まんがを楽しむということになってきます。

これは、旅の目的地だとか、あるいは何か身の回りの娯楽という意味でも共通してみんなで楽しめる素材がまんがになり始めていると、そういうライフスタイルの変化も呼び起こしているのではないかと思います。

従いまして行政としてもですね、そういう地域のニーズ、県民のニーズということ、また、国内外からの旅客のニーズということを考えますと、まんがというものも鳥取県の大きな魅力として、アピールしていくべきではないかというふうに考えております。

勿論、議員がおっしゃるように行政が介入するということは、ある程度控えなければならないこともあります。表現の自由がその最たるものだと思います。

国際マンガサミットでも第二回のサミットが韓国で開かれたとき、表現の自由がその国際マンガサミットのテーマとして議論をされた歴史があります。

また、つい先だっては一昨年くらいですかね、東京都の方で青少年健全育成条例の提案がなされるという時に、大変な議論が沸き起こりました。その中には、漫画家の皆さんもですね、数多く名前を連ねられまして過度の行政の介入ということに対する警戒心、表現の自由が侵されるのではないかという声が上がりました。

得てしてこういう文化や芸術の世界というのは、評価の対象になります。従いまして、それに対する規制を行うべきだという議論が沸き起こることがございます。

ただ、日本国憲法の成り立ちの歴史、経緯、厳格を考えてみれば国民が物事を発言をする、意見を述べる、また、自己表現をして訴えかける、その最大のツールである表現の場というものは最大の自由として保障されなければならないものであります。従いまして、そうした観点での行政の介入というのは控えるべきなのであろうかと思います。

我々が今、なそうとしております、まんが王国というのは、前段で申し上げましたような、まんがを材料とした大きな武器とした地域づくりの発想でございます。

観光もそうでありますし、人づくりもそうであります。また、行政と県民を繋げるコミュニケーションツールとしてもまんがは有効ではないかというふうに考えておりますし、産業としても育つ十分な可能性があるのだろうと思います。

そうしたことを捉えてですね、この際、少しでっぱった形でまんがというものを鳥取県に結びつけるひとつの地域イメージを作るために乗り出していこうと、まんが王国に取り組むこととさせていただきました。                             

次にまんが博の事業効果につきましてお尋ねをいただきました。

このまんが博の事業効果、詳細の算定とか考え方につきましては、文化観光局長から御答弁を申し上げたいと思います。

ただ、ポイントとして申し上げれば、確かに議員がおっしゃるようにですね、境港の方の経験から一万円、一人当たりいくかなとか、積算上の議論はあろうかと思います。

それは率直にそうだと思いますが、問題はですね、今、費用対効果としてどうかということで、この経済効果ということを議論しているわけでございますが、かなり多くのお客様がですね、鳥取県を訪れていただくきっかけになるのではないかと期待をしております。

そういう誘客がなされるということになればですね、日帰りで帰られる、境港は特に日帰りで見て帰られるお客さんが多いんだと思いますが、宿泊つきになりますとそこで必ず1万円は乗るわけでございます。そういうような旅の形をですね、できれば周遊型で鳥取県内を回っていただく、勿論、島根に行っていただいても結構でありますが、山陰をデスティネーションしていただくということで実現をしていきたいというふうに思います。

そういう意味で掛け算としてですね、今想定しているような形になるかどうかはともかくとして、費用×予算を大きく上回る経済効果をぜひ、作り出していきたいと思います。

そのために、新年度後半にはJRとタイアップした山陰デスティネーションキャンペーンをやろうとしておりますが、ここでもですね仕掛けを色々としていきたいと思います。

4月2日から運航を始めるコナン列車が山陰本線でデビューすることになりました。

実は4月3日以降が通常運航になりますが、4月2日は特別運航で県内外の方々にですね、乗ってみませんかという呼びかけを今しております。

まだ募集を始めたばかりでございますけれども、すでに2倍、3倍の倍率になっておりまして、抽選せざるを得ないというくらいの人気でございまして、まだ募集期間はございますのでまだまだ伸びてくるのかなと思います。

問い合わせも大変多くございまして、抽選に当たるかどうかということを考えられるんだと思いますが、見に行くことだけでもできるのかと、いつ出発をするのかと、そういうお問い合わせも出てきているわけであります。

やはり、まんがテイストを加えてですね、JRとタイアップをしたキャンペーンをやっていくことは、意義があるのではないかなというふうに思います。また、国外につきましてもですね、この議会が終了した後に鳥取県としてもキャンペーンを組みたい。

ソウルでもジャパンフェスティバルをやることになっておりますけれども、私も行ってですね、まんがにとどまりませんけれども、山陰の魅力を訴えかけてまいりたいと思いますし、上海の方にも出かけていく必要があるかなというふうに思っております。

精力的にですね、この際、こういうような、国際まんが博のようなものがある、これをきっかけに、まずは鳥取県を訪れてみませんかというような呼びかけをしてですね、鳥取県の魅力について触れていただき、リピーターになっていただければ、後々に残る経済効果になってくるかなと思っております。                                 

次にまんが博の予算につきましてお尋ねをいただきました。

ディズニーのキャラクターの起用の考え方、この件についてどういうふうに思っているのかというお尋ねがございました。

これにつきましても詳細は文化観光局長からお話を申し上げたいと思います。

これは、色々と県民の方や有識者も入りました審査会によりまして、プロポーザルで複数のプランの中から選択をされたものでございます。

それに則ってご提案申し上げているところでございます。ただ、その趣旨が若干誤解されがちだと思いますが、本県にはですね、水木しげる先生、また青山剛昌先生、谷口ジロー先生や赤井孝美先生といった様々なですね、名立たる名画家やアニメーターの皆さんがいらっしゃいます。

こうした方々のこれまでの様々な業績、ネームバリューというものがまず底辺にありまして、これを売り込むことで鳥取県と結びつくまんが王国というものをこしらえていきたいというのが本意でございます。

そこにディズニーのキャラクターが出てまいりますのは、これは提案者側の意図としてはですね、ワールドセレブリティー、世界的にもよく知られたというようなことでですね、更にそのネームバリューを付加していこうと、ただ案内役として存在をするということでございまして、こちらが主役になるのでは当然ございません。

後々、鳥取県として残っていく財産、コナンだとか鬼太郎だとかそうしたことが主流になりながら、そこに各市町村がいろんなまんがの仕掛けをしていくと。

今、それぞれ色々な市町村が動き始めておられますけれども、中にはですね、ガンダムに関係するイベントをやってみようだとか、色々なアイデアが出ていまして市町村が今、この同じタイミングで議論をされておられます。こうしたことをひとつにまとめあげてですね、トータルでの魅力を出していきたいというふうに考えております。

最後にイベント頼りの設計ではいかがなものか、次年度以降の誘客は続くのだろうか、核となるハード事業が必要ではないか、県政の是非も懸けた大きなチャレンジではないかと、こういうお尋ねをいただきました。

イベントで今回提案させていただいておりますのは、イベント的な事業予算、後は人づくりだとかですね、その関連の予算色々ございますけれども、例えばハード整備でいえば、看板にまんがテイストを入れていくような予算もございますが、イベントのところがですね、大変目に付く予算になってあろうかと思います。

ただイベントがですね、やはりまんが王国としての魅力をアピールする大きなツールになることは間違いないと思います。ソフトだけで結構盛り上がってくる地域おこしが、最近話題になっております。例えば埼玉のほうで「らき☆すた」というアニメからですね、浮上しました街づくりがございますけれども。このたび、アニメに登場する神社の初詣は、それまでは地元のローカルな神社だったわけでありますが、47万人の人が正月に訪れるという大変なブームになっています。      

また、街で普段やっていたお祭りにもですね、そういうアニメの要素も加わったおみこしも登場するということもあり5万人の人出ということになっておられます。

また、中四国地方でも徳島県で「マチ★アソビ」という行事、まんがアニメの行事でございますが、これもソフトだけで構成しているイベントでありますけれども、こちらの方でもですね、年々お客さんが増えてきております。

昨年のものでは、4万7千人ですか、5万人規模のやはり人出になりました。そういうように、こういうまんがアニメにつきましてはですね、情報が大切でありますし仕掛けが大切であります。 

きちんと情報発信をしてそれに面白い仕掛けがあれば、誘客が一定程度できる。

これは、まんが王国の建国にあたりまして専門家のご意見も色々賜りましたけれども、地方でも人が呼べるのがまんがアニメの世界だと、そういう中で面白い仕掛けが出てくれば、十分勝負できると、こういう意見がかなり強烈にでました。

そういうことを考えますと、まずはですね、何が鳥取県でこれから伸びていく要素があるのか、様々なイベントだとか、先程警察のキャラクターの話もございましたけれども、様々なツールで仕掛けてみて当たったものがあればですね、それを材料にして次年度以降、地域作りを展開していくというのがよろしいのではないかなというふうに考えております。

ハードにつきましてもそういう流れの中で、議論させていただきたいと思っております。まず、今年、国際まんが博、また、まんがサミットをやってみて色々と県民の皆さんのお考えも出てきましょうし、また国内外からのアピール効果の指摘も出てこようかと思います。

そうしたものを素材にしてですね、永続的に残るようなハード的整備というものも視野に入れて、次の議論へと展開していくことになるのではないかと考えております。       

実際に水木しげるロードもお客さんの評判との相乗効果でだんだんと発展をして、ハード的にも増えてきた、つい先般は水木しげる記念館はリニュアルオープンする、それに5千万かけてリニュアルされたということでございますが、そういうようなことがですね、実際に人気の上昇とのお互いそれぞれの、どっちが先かということでそれぞれ呼びかけあいながら育っていくことだろうと思います。

 ハード整備もそうした観点でですね、これも県民の皆さん、議会のご議論も踏まえて、今後考えていくべき課題だろうと思っております。

今のところで若干述べたつもりではありましたけれども、今年はまず、国際まんが博ということでですね、きちんと一定の成果も上げさせていただきたい。その中で見えてくる課題が色々と出てこようかと思います。

また、鳥取県の魅力も出てこようかと思います。そうしたものを踏まえまして地域作りに結びつくような材料を探したい。これはハードにも繋がることでございますし、これからの鳥取県のまんが王国の県政運営ということにも関わってこようかと思います。もし足りなければ御指摘をいただければと思います。                

 

 

○ 細羽文化観光局長 (補足答弁)

 

 私の方から2点につきまして補足の答弁をさせていただきたいと思います。

まず、第1点目と致しましてまんが博の経済効果の関係でございます。今回、私ども文化観光局の方から入り込み目標、それから経済効果ということで数字を示させていただきました。

その考え方でございますが、まず、入り込み目標300万人につきましては、過去5年間の8月から11月、これはまんが博の開催期間でございますが、この時期に鳥取県にいらっしゃってるお客さんの過去5年間の平均を元に、これがだいたい420万人ということになっております。

そのうちの7割くらいの方に、ぜひ、まんが博に来ていただきたいということで300万人という設定をさせていただいております。

具体的なイメージとしましては、例えば鳥取砂丘に観光に来られたお客さんが、まんが博も見てみようということで更に1泊していただく、そんな誘客をイメージしております。

それから、その300万人を基に経済効果ということで、543億円という数字を示させていただいております。

これにつきましては、鳥取地域連携総合研究センターの方に基礎データの提供をお願いいたしまして、それを基に今回の入り込み目標を当てはめ算出したものでございます。

その中で、水木ロードとの比較でかなり過大ではないかとのご指摘がございます。

これにつきましては、過去の鳥取県の観光の入り込み動態調査結果を見ますと、例えば、日帰りのお客さんの平均消費額は6千円くらいです。一方、宿泊のお客さんは2万5千円くらいということで相当開きがございまして、今回のまんが博では滞在時間を延ばして、少しでも日帰りから宿泊してもらう、そういう形をイメージしております。

そういった目標も含めまして、今回の入り込み目標、それから経済効果ということでやや、努力目標ということで高い数字を示しておりますが、いずれも先程言いました、知事の方からもありましたように各種のプロモーション活動、それから県内を周遊していただいて、滞在時間を延ばしていただくそんな仕組みづくりをぜひこのまんが博のなかで実現をし、この目標達成を図っていきたいと思っております。

それから2点目のディズニーキャラクター起用の件でございます。

私の方からは、ご質問にもありましたキャラクターの起用によって予算が肥大化しているのではないかというところについて、重点的にお答えをしたいと思いますが、今回このディズニーのキャラクターにつきましては、先程知事の答弁もありました、1月に実施しましたプロポーザルの結果によりまして提案されたものでございます。

この事業規模は、だいたい5億円というの枠の中でということで想定しておりまして、その中で提案がされました。

その後、現在はその原案を基に、最終の実施計画の作成の詰めの段階でございます。その中でスティッチの起用方法、使い方についても再検討、詰めておりまして、最終的には、このスティッチだけの企画ということではなくて、このまんが博の例えば、巡回系の中でのスティッチの位置づけという大きなくくりの中での採用を考えております。従いまして、こういった全体事業費の中でみたときにスティッチが肥大化を招いているというふうに我々は理解しておりませんで、そういう認識は持っておりません。

いずれにしても、このトータルの中で費用対効果をいかに高めるか、それから県内、鳥取県ゆかりのキャラクターとの相乗効果によっていかに訴求力を高めるか、そういった観点でこのディズニーキャラクターの使用ということを進めてまいりたいと考えております。

以上でございます。                              

 

 

○ 石田警察本部長(答弁)

 

まんが王国の建国に際しまして、警察のマスコットを活用して参画しては、というご質問だっだと思います。

私もこのまんが王国の関係につきまして、この議場等でも熱心なご議論を拝聴いたしまして、この事業が大変重要な位置付けにあるものだと感じております。

私どもはこの事業を企画、推進する立場とはちょっと違うかもしれませんけれども、もし、お役に立つことがあるのであればですね、協力をさせていただきたいという気持ちは持っております。

ただ具体的に、何かマスコットを活用とかをやるということになりますと、例えば、場面や方法によっては、馴染まないものもあるかもしれませんし、あるいはものによっては、費用の問題も出でくるかもしれませんので、そういう話がありましたらですね、具体的に考えていきたいと思っております。以上でございます。

 

 

○ 安田議員(追求質問)                    

 

それぞれに御答弁をいただきました。追って追求をさせていただきたいと思います。

冒頭にがれき処理の受け入れについて、質問をさせていただいたわけですが、今、知事から、そんなに簡単にはいかない旨の色々な問題点が話されたように受けとめました。

究極のところ、被災地のがれきを処理出来るような方向で、国に対しても言うべきことは言い、そして市町村あるいは、企業の皆さんのご協力をいただきながら何とか受け入れていただく方向で、頑張っていただきたいと私からも要望をさせていただきたいと思います。

それから、まんが王国についてでありますが、最初のまんがに対する違和感であるとか、それから行政の介入の問題でございますが、私ども議員のところに県民の方から、メールであるとかはがきであるとか中には本まで送ってこられたようでして、どうしてこういう不健全な具体にまんが本で示されて不健全なものに対して、鳥取県は税金を投入するのかということを抗議してこられる方もあります。

何が健全で、何が不健全かというのも解釈が分かれるところでありますし、その価値観というものを行政が判断すること自体が問題なわけなんですが、くれぐれもまんが博におきましては、鳥取県らしいものを取り上げてやっていただきたい、誤解を受けないような方向でやっていただきたいということをまず、冒頭にお願いをしておきたいと思います。

それから、最初に私は、スティッチについて質問をさせていただきたいと思います。

このディズニーキャラであるスティッチの著作権料というのは、一説でよくわかりませんが、8千万円と言われていると聞いております。

今後、更なるアップも覚悟しておかねばならず、それゆえのまんが博予算、6億5千4百万円の内のプロポーザルイベント費用、5億円という概算額であり、それから高額化そういうものの原因になっているのではなかろうかというように受けとめております。

プロポーザル審査という、先程もお話がありましたが、この企画は株式会社トレードマーク鳥取を幹事社とする7社からなる共同企業体でメインは、株式会社電通であろうと思います。

電通さんがディズニーランドと交渉力があって、そしてスティッチを起用したのであろうと、私は認識しておりますがどうでしょうか。

私はスティッチというものを知らなかったものですから、インターネットで検索してみましたら、「悪の天才科学者ジャンバ博士が、違法な遺伝子実験によって作り出したエイリアンの試作品で、触れるもの全てを破壊する本能を持つがリロという女の子に出会って変化。自分の居場所と家族を探すようになった」というふうにでてきました。

私流に解釈させていただきますとですね、愛に飢えたエイリアンがこの鳥取の地に来て、温かい人情や優しい風景に救われるんだと、そういうストーリーが今、出来上がるように私は受けとめております。

このたびのプロポーザル審査については、県外企業の提案を受け入れたことであるとか、余りにも高額な契約であると批判が多いのは確かであります。

だけれども今更、結果を覆すわけにもなりませんし、私たちはこのエイリアンを、スティッチを受け入れざるを得ないわけであります。

先程、知事が言われたように、国外からも誘客をしようということであればディズニーキャラもいいのではないかという、そういう意見もあります。

そこでですね、ことがここに至れば私は電通に対して、あるいは知事自らディズニーランドに対して本県へのディズニーランド誘致ということを考えてはいかがかというふうに思うわけでございます。

千葉県浦安にあるディズニーランドは、先の東日本大震災で大きな影響を受けました。

また、新たな地震の危険も言われているところでもございます。知事のご判断を仰ぎたいと思います。

もし、知事がそこまで打って出られれば県内に起こっている批判というものは、応援に変わるだろうと私は思います。

そしてまた、これまでソフトバンクとの交渉で平井知事は情熱を、あるいは、才知溢れる交渉力というものをお示しになったわけですが、ぜひともですね、このディズニーランド誘致についてもアタックをしていただいて、そういう力を発揮していただきたいと、こういうふうに考えますが如何でございましょうか。お尋ねを致します。            

 

 

          平井知事(答弁)

 

安田議員から重ねてのお尋ねをいただきました。

まず、被災地のがれきを何とか受け入れるべきではないかということのお話がございました。

先程申し上げましたように、色々と課題があることは事実ではございますが、国の方にですね、もし、受け入れる可能性が出てきた場合には、しっかりとした交渉を行い、住民の皆様の不安が払拭されるような形でやれる環境作りなど、私としてもパイプ役を務めてまいりたいと思います。

次にまんがにつきまして、健全、不健全、色々な要素があるし評価も別れるものもあるのではないか、鳥取県らしい取り組みをすべきではないかというお尋ねをいただきました。

正にそうだと思います。私どももみんなでやるイベントでありますから、大方の方が楽しめる、やってよかったというふうに爽やかな印象が残るそういうイベントにしなければならないだろうと思います。

色々と県民の皆様の中でも、自分達はこういう事をやりたい、鳥取県の方で応援してくれるのだったらやってみたいと様々なご提案が出できております。

我々としても思想心情の自由だとか表現の自由で区別をするということはございませんけれども、できるだけ、爽やかな印象が残るような、そういうまんが、アニメの一大祭典に仕立てていきたいというふうに考えております。

安田議員のご憂慮される点もですね、よくわかりますので我々としても細心の注意を払いながら進めてまいりたいと思います。

三点目として、ディズニーキャラクターのスティッチにつきまして著作権料が8千万かかるとかそういう話もあるとか、ただこれについてですね、家族を探すという、愛を受け入れるというそういう面もあるのではないか、また、国外からの誘客を考えればディズニーランドの誘致も視野に入れるべきではないかと、そういうお話をいただきました。

このディズニーのスティッチにつきましては、8千万というのは多分、あんまり話がずれちゃってるなと思います。詳細が必要でしたら、もう一度文化観光局長からお話をさせていただきたいと思いますが。

これにつきましては、イベントをやるための経費としてある程度目安があるということでありまして、著作権のために8千万払うということは、これはありません。そういうご理解をしていただいた方が適切、正確だと思います。スティッチにつきましては、議員がおっしゃたようにいろんな面があります。実は、私も恥ずかしながら、このご提案をいただくまではあまりスティッチは知りませんでした。リロ&スティッチというそういうアニメから飛び出してきたそうでありますが、日本の子どもたちにも大人気のキャラクターだと、私自身も調べてみて、そういうものがあったんだなとわかってきました。そのスティッチはですね、そのストーリーの中では、ハワイへやってくるわけでございまして、「鳥取のハワイだでー」というのもございますので、鳥取もハワイかなと思いますが、そういう意味では議員がおっしゃるように、温かく受け入れてあげるというのもひとつのストーリー性としては面白いのかなというようにも思えてきたところであります。

この際、ディズニーランドを誘致するようなこともあっていいのではないかというお話がございました。私が独断で物事を決めることでもないと思いますので、これにつきましては、先程も申しましたように、今回のイベントを通して、ディズニーのキャラクターも登場することになれば、それがどういうふうに受け入れられるかということも見て、県民の皆様にご判断いただくということなのかなと思います。

このディズニーランドにつきましてはですね、確かに魅力のある一大リゾートだというふうに思います。私ども鳥取県にもそういうものが立地をしていればですね、それはかなりの誘客が見込めると思いますし、香港だとかそうした世界各地でも誘致の綱引きが起こって、実現をしたところも出てきているということでございます。

鳥取県の方でもですね、これまでもディズニーランド誘致のお話もございました。かつて、境港の安田市長も旗を掲げられましてディズニーランドを・・やめときます。

色々考えてみれば、究極のいわば最終兵器的なアイデアなんだというふうに思います。ただ、当然ながら事業費のかかることがあったり、それから就中、先方との話が上手くいくかということも当然ございますし、また、広大なスペースが必要になると、そうすると何かを犠牲にするということになる面もございますので、これもひとつのアイデアとして今後のハード事業の整備の可能性の中で、大いに議論いただければいいのではないかと思います。

 

 

○ 細羽文化観光局長 (補足答弁)

 

ディズニーのキャラクターにつきまして補足の答弁をさせていただきます。

まず、先程お話がありましたディズニーの著作権料の金額の件でございますが、これにつきましては、知事もお答えしましたとおり、著作権が8千万という話は我々も聞いておりませんし、それは事実ではないと思います。実際にですね、プロポーザルの中で説明会、プレゼンテーションを受けたときに、こういったディズニーのキャラクターの提案があり、それに伴う経費ということで示されておりますが、その中では全体経費ということが示されており、このディズニーのキャラクターについての経費ということでの提示はございませんでした。

その中で、このディズニーのキャラクター関連のイベントの経費はどれぐらいというところのひとつの目安として8千万程度ということが示されたと理解しております。            

従いまして、著作権が8千万ということは正確ではないということでございます。また、今回のプロポーザルの提案は、勿論、大手広告代理店が間に入られて提案をいただいたところでありますが、その話の中でも、今回のまんが博につきましては、ディズニー側も十分ご理解をいただいて、その中でご協力をいただける、そういった中での提案である、そういう背景があるとそういうことも聞いております。以上でございます。

 

 

○ 安田議員(追求質問)

 

ディズニーランドは県民が判断する誘致ではないと、やっぱり知事自らのご判断で動かれることであろうというふうに私は思います。ソフトバンクの誘致についても別に知事から協議があったわけではございませんので、やるか、やらないかというだけのことであろうかと思います。

また、もうひとつ著作権がディズニーランドに払われるお金が8千万か、いかがかということよりもですね、電通という県外企業に対して5億円という巨額のお金が流れることをそれを県内の方々は、喜んでいるわけではないよということをお伝えしたかったわけでございます。

そういう多額のお金をお渡しするのであればその見返りとして、電通さんに対しても人肌ぬいでいただいたらどうですかということを私は、提案をさせていただいたつもりでございます。

ぜひ、検討していただきたい。知事自らのご判断でお考えいただきたいと思います。

それから次に、ハード事業、先程もこのディズニーのことでもハードの話がでてましたが、お伺いしたいと思います。

流れの中で判断をしたいということでございました。先般、3月8日に卒寿を迎えられた水木しげるさんをお迎えして水木館のリニュアルオープン式典が行われました。大変な人で溢れておりまして、少し遅れて行きましたら、前の方に進めないんですね。

それほどたくさんの人々が参加をしてくださっておりましたが、知事はその場で、「水木夫妻はまんが王国の国王陛下夫妻である」というふうにおっしゃったくらい盛り上がっておりましたし、私自身も「まんが王国とっとり」の都は、やはり境港、水木ロードにあるんだなと、そして、まんが王国の王様は水木さんをおいてはいないんだなということを改めて実感した次第でございます。

そして、一方ですね、その300万人を誇る水木ロードを訪れるお客さん方の声、不満、ニーズというのは、今なお、ロードもいいし、水木館もいいんだけど、そこで食べられると期待してきた魚、食、それを供する場所があまり無いということが依然としてあるわけでございます。

今回のまんが博のテーマにも海と食というのがでております。まんがカフェですか、そういうものも会場に設置されるということでありますが、鳥取の食がそこで出されるという話も聞いております。そしてまた、鳥取県は「食のみやこ鳥取」を標榜しているわけでございます。
外から来る観光客の皆さんに対しては、東部には賀露市、そして新しく「わったいな」という拠点ができました。
ぜひ、私はまんが王国、多分、東・中・西部で一番盛り上がるであろう西部にそして、まんが王国の都になるであろう境港に魚をメインとした食の拠点を作っていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

 

 

          平井知事(答弁)

 

安田議員の重ねてのご質問にお答えを申しあげます。

まず、電通に5億円のお金が流れるわけだから、電通にも見返りを求め、ディズニーランドの誘致に動くべきではないかというお話をいただきました。

電通さんというか、7社連合でございまして、この中には県内企業も勿論入っております。

そういう連合体のジョイントベンチャーに対して、最終的にはですね、委託料ということになろうかと思います。ただ、私どもも今までお話をしておりますし、先方にもご理解をいただいていると思っておりますが、できるだけ様々な県内のイベント関連の企業さんがございます。
そういう事業者を活用して県内でできるだけ、県内の事業者と協同してやっていただきたいと、こういうような思いで、私どもも今後、向かっていきたいと思います。

その上ででございますけれども、せっかくディズニーとのパイプもできるのであればという重ねてのお話でございます。

実際、イベントをやってみてですね、そのディズニーが鳥取とイメージ的に繋がってきてディズニー本部の方の理解も得られるような状況が仮に生まれてくればですね、それは、ひとつのチャンスがおとずれるかも知れません。

私として、誘致うんぬんということを今、否定しているわけではありませんで、そこの後の繋がり具合をしっかりと見ながら、動いていきたいというふうに思いますし。

議員のせっかくのお話でございますので、一度はですね、三井不動産系だと思いますが、オリエンタルランドだとか、ディズニー側の方に働きかけるという機会も持たせていただきたいと思います。                            

また、それはやはり鳥取県でやってみてですね、ここはディズニーとしても面白みのある土地だということが出てこなければなかなかこれは難しいと思います。
正直申し上げて、鳥取県は妖怪の色が強うございますし、名探偵コナンなどのキャラクターもございますので、ハワイから遊びに来てまたお帰りになるということに、なるかもしれませんが、私なりに思いを伝えていきたいと思います。

次に、卒寿を迎えられた水木しげる先生のイベントをご覧になった上でですね、やはり、魚、食の拠点というものが、西部にあってもいいのではないのかというお話でございます。

今までも例えば、仲卸の仲買の市場とかですね、それから境港さかなセンターでありますとか、また、中浦さんだとか、けっこう大きな魚関連のお店あるいは、集積地がございます。

本当はそういうところを回っていただきながら「さかなと妖怪のまち境港」を満喫をしていただければと思います。このことにつきましてはですね、まんが王国はともかくと致しまして、以前からもご指摘もございますし、その境港の中でですね、「食」をテーマにした街づくりをして、もっとお客さんに満足してもらう為に、こんなことをやりたいというご提案をいただければですね、県としてもきちんとご相談にのらさせていただいて、実現の協力に向かっていきたいというふうに思います。

今も境港漁港市場の活性化の協議会が昨年末に発足をしたと思います。そこで、これからですね、

どういうふうにゾーンとして元気をだしていくかと、その議論をされていまして、当然ながら食のみやこの拠点ということも議論の中に入っていると伺っております。

これから、その議論を、ぜひ注目させていただきまして、県としても協力をさせていただきたいと考えております。

 

 

○ 安田議員(追求質問)

 

先程、知事の方から、境港の漁港市場活性化協議会での話も取り上げていただきました。
今、懸案の事項である仲卸センターを巡って、色々この協議会でも論議が始まっているところでございますので、その結果を見ながら、ぜひ、県の方にも協力をしていただけたらともう一度お願いをさせていただきたいと思っております。

色々な質問をさせていただきましたが、これからは個別具体の成功へ向けての取り組み方について質問をさせていただきたいと思います。

最初に、先般、谷村議員からもありましたが、まんが博の入場料が無料になっておりますが、これは絶対に有料にすべきであり、早々にですね、前売り券として売り出して県下の多くの方々にあるいは、県外の方々に協力を依頼しながらムードを盛り上げていただきたい、そういうふうに考えます。先般、我が自由民主党でもまんが博の勉強会をやりました。

多くの議員の皆さんから前売り券、協力してやるから券を作って持って来いという声が上がりました。

議会の方も協力することと思いますので、ぜひ、そういうふうにしてやっていただきたいし、京都の大会もそういうふうにされたというふうに、入場料1,200円で売り出されてやられた。そして、県下の小学生、中学生、あるいは保育所、幼稚園の子どもさん方には無料招待券を配っていただきたい。そうすれば、家族の方を連れてきてくれるだろうというふうに思います。選挙と同じで地元をまず固めていくことが、盛り上げの第一歩であろうと私は思います。

それから2番目ですが、まんが博についての取り組み体制ですが、県庁にもまんが王国官房をお作りになるということでした。

対外的にはこれまで、まんが王国建国推進委員会というのが、サミットの関係者であるとか、関係の業界、市町村観光担当者等が集まっております。

だけども、私は、委員の方々にお話を聞いてみました。自分が委員かどうかもわからない、知らない人がおられました。それから去年の9月に1回だけ開催したということでした。そして、協力したいけれども協力のしようがない。

それから、全体がわかる人がいない。統括する人がいない。それから大事なのは、本県はせっかく夢みなと博や国文祭で県民参画の実績を持っているのに、今回はそのノウハウが取り入れられなくて残念である。まんが博をプロデュースする電通に仕切られるのは嬉しくはないが、もうここに至っては電通にも入ってもらって組織を立て直すしかないという声がありました。

この際、この推進委員会を実行委員会に再編、強化をされて、私は知事自らが実行委員長としておやりになったらいかがかと思います。

それから最後ですが、今回このサミットを招致した、まんが博開催を思いついたのは、水木さん、谷口さん、青山さんという著名な3漫画家を輩出しているということにあったわけですが、やはりこのお三方には格別なるご協力をお願いすべきであろうと思いますがその辺の取り組みは如何になっておりますでしょうか。答弁をお願いいたします。                                                                         

 

 

          平井知事(答弁)

 

まんが王国につきまして具体的なお尋ねをいただきました。

まず、入場券をやって、前売り券を売ってはどうだろうか、小中学生等の無料招待券もいかがだろうかという、こういうお尋ねをいただきました。

ぜひ、検討をさせていただいてですね、今これは、プランを練っている真っ最中ですが、その中で入場料を取るとなると、そうすると色々とロイヤリティの問題とかですね、そういうことも他方で発生しますが、乗り越えられる課題かなという感触もございます。

ちょっと、これは急いでこの前売り券のこと、入場料の徴収のことをですね、詰めさせていただきまして、また、皆様の方に結果のお知らせを先にさせていただき、ご協力をいただけるようにお願いをさせていただきたいと思います。小中学生や幼稚園や保育園の子どもたちの取り扱いなどもその中でですね、関係者の方々のご意見も伺わないといけないところもございますので、よく相談をさせていただきたいと思います。

いずれにいたしましても、議員の方からお話がございましたように、まず地盤を固めよということでございますので、まんが王国の地盤を固めるようにこの入場料の問題もですね、真剣に検討させていただきたいと思います。                         

つぎに、今のまんが王国建国推進委員会の取り扱いでございますが、議員の方からのご提案もございましたので、実行委員会に改組をしろということでございますので、その方向で関係者と話を早速させていただきたいと思います。

また、私自身、先頭に立ってやるべきであるということでございました。それから、実際にそれぞれの市町村、トップマネジメントクラスにですね、やはり入っていただいて決意を持って今回取り掛かるべきだと思います。

当然ながらまんがに関わっておられる色々と、有識者だとか、地域のキーパーソンの方々もいらっしゃいます。そうしたメンバーでまず、実行委員会をこしらえて更に、実働部隊的な幹事会などもですね、組織をさせていただいて体制を整えさせていただきたいと思います。

今回ご提案申し上げた予算案がどうなのかを見極めた上で、急いで動けるようにさせていただきたいというふうに考えております。

また、水木しげる先生、青山剛昌先生、谷口ジロー先生のご協力を仰ぐべきというお話をいただきました。

水木先生には、先般、3月8日にお会いさせていただきまして、壇上でご挨拶するなかで、ぜひ、バックアップもしていただいてということもお願いをさせていただきましたが、実は、水木プロの方にはですね、原口尚子社長とまたその旦那さんとですね、お二方とお会いさせていただきまして、ご協力をいただきたいと膝を折ってお願いをさせていただきました。

また、1月3日には青山剛昌先生にご面談申し上げまして、具体的にこういうような事柄でというお願いもさせていただきました。

また、谷口ジロー先生にも先月お会いさせていただきまして、アトリエで協力のお願いをさせていただきました。

今、実はそういう県ご出身のお三方の先生方のプロダクションサイドでですね、色々とお話し合いをしていただいております。

これは、通常のやはりイベントの仕立て方と違っておりまして、完全に電通を始めとした7社連合だけで動いているわけではなくて、我々は、まんがの地元だということでですね、その地元性を生かしまして、そういう普通じゃ出来ないようなプロダクション同士のお話し合いもですね、今、始めていただいております。

いずれ出てこようかと思いますが、それぞれの三先生からの応援メッセージであるとか、また、キャラクターを生かした中心的な素材であるとかですね、いわゆる国際まんが博のテーマになるような、そういうようなひとつのパッケージであるとかですね、そうしたものをいずれは、ご理解をいただいて出していただけるのではないかというふうに、我々も期待をいたしております。

議員の方の叱咤激励もいただきましたので、ぜひとも総力を挙げて成功へと導けるように体制を作っていきたいと思います。

                     

 

 

○ 安田議員(追求質問)

 

 知事の言葉を借りれば私が叱咤激励をしたということでございますが、何分にも時間が無い、足りないそういう状況の中で、オール鳥取県で取り組まなければ8月からの開催に間に合わないのではないかと私も心配をしているところでございます。

 絶対に失敗させられないこの事業ですが、知事はその先頭に立たれなければなりません。先程の質問で実行委員長に対する答弁が漏れておりましたが、そのことも含めて最後に覚悟と決意の程をお聞かせください。

 

 

          平井知事(答弁)

 

 鳥取県が生まれ変わるそのタイミングをなんとかして作らなければならないと思います。今、景気雇用の問題で非常に苦しんでおります。また、子どもたちがこれからどういう人生を選択して行こうか迷いも生じやすいそういうような時代であります。

 その中で、鳥取県からですね、未来に向かっての夢を打ち出して行くべく、まんが王国の建国を果たしてまいりたいと思います。議員の方から重ねてお話がございましたが、実行委員会をまず、改組をさせていただき、その中で、委員同士で話をしなければいけませんけれども、私、平井としてもその先頭に立って、仮に委員長ということであれば、委員長をお引き受けさせていただくことも含めまして、先頭に立ってやってまいりたいと申しあげたいと思います。

  

 

 



 

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