安田優子 一般質問
平成18年6月定例会一般質問
米子空港をめぐる諸課題について
米子空港につきましては、去る6月3日滑走路延長事業の起工式も執り行われ、すでに始まっている県道迂回工事、現在も一部協議中のJR境線の迂回付け替え工事の進捗とともに、いよいよ2500m滑走路の実現に向けて動き出しました。
私は、事業計画に基づく周辺住民との協議中であった平成9年から、境港市議会議員となり、以来圏域の将来を展望すべく果たさねばならない2500m滑走路現実と、そのために地元に生じる諸々の問題をどのように整合させるべきか、深く思いを致しつつ、県議会に場を移し今日に至っております。
これまで、JRの地下化問題では、淡水レンズと呼ばれる弓浜半島固有の地下水への影響を危惧しました。この問題は平面迂回で決着しましたが、滑走路下を流れる米川用水の漏水問題については未だ協議中であります。また、県道市道の迂回に伴う交通アクセスについては、私は、かねてより空港西の中海側を通る湾岸道路を提唱しておりますが、この工事は滑走路が東側に延長され、飛行機の発着に余裕が生じて初めて可能となる工事であります。2500メートル滑走路完成の暁には、是非とも実現していただきたいと重ねて訴えさせていただきたいと思います。
加えて、完成までの間には、今後ともいくつかのハードルを越えていかねばならないと思いますが、滑走路延長がもたらす地域の大きな影響変化に対し、戸惑いと不安を抱く地元の皆さんにも充分納得していただけるだけの新空港の活性化、利活用を通して、本県や中海圏域がより豊かに発展していく道へとつないでいかねばならないと考える次第であります。
そこで、今回、2500m滑走路を実現することによって、名実ともに山陰の拠点空港の座を占めるに至った米子空港の今後について、改めて知事の抱負を聞かせていただきたいと思うのであります。
私はこれまで2500m化のキャッチフレーズとして語られてきた“環日本海の玄関口”という表現をより具体化し、経済活動を喚起すべきときを迎えていると考えるものであります。国内を含めて、対岸諸国との人や物の往来を通した賑わいをどのように創出していくのか、具体的展望を描き、計画を立て、役割分担を決めて、目標達成に向けて動き出す必要があると思いますが、如何でありましょうか。
その際、環日本海の海の玄関として基盤整備を進め、航路の開拓に励んできた境港の港湾機能と、そのように連携し相乗効果を果たすべきか、知事この所見を伺い一回目の質問と致します。