平成25年2月議会 一般質問 

安田優子 一般質問


一、クルーズ船対応について


 
 境港へのクルーズ船寄港に関する記事が、度々、新聞紙上を賑わしております。

 ある地方紙は、今年の元旦、一面トップを「境港クルーズ船ラッシュ」との大きな見出しで飾り、「過去最高9隻、14回寄港」「定員
16,700人、経済効果に期待」とのサブタイトルを付け、地域の明るい年明けを祝っておりました。
 その後の経緯の中で、調整中のものも入れれば寄港は20回近くになり、客数も2万人を超える勢いで、過去最高だけは間違いありません。
 しかも、昨年寄港した7万5千トン、定員2千人のコスタ・ビクトリアにもびっくりしましたが、今年は、それ以上の大型船、マリーナ・オブ・ザ・シーズ、13万8千トン、定員3,100人が8月18日に寄港するということでありますし、来年には我が国最大級の客船、ダイヤモンド・プリンセス、11万5千トン、2,674人も4回にわたり入港とのことです。

 世界の船会社が、急増する中国のクルーズ人口に着目し、アジアへの配船を増やしたことから、境港の地理的優位性が浮上したことが大きな原因であろうかと思います。まさしく、外航クルーズ、日本海側拠点港・境港の出番であります。
 そして、どんどん大型化するクルーズ船を受け入れることが可能なまでに、航路や岸壁の整備に努めてきた本県の努力が大きく花開くときを迎えたと受け止め、喜びにたえません。
 さらに、専門家から、日本海側で国際的対応が可能なのは、金沢と境港と言われる程にCIQ機能が評価されていることも見逃せません。米子空港のソウル便やDBS航路の存在と継続が、CIQ体制の向上に大きく貢献しているのだと思います。全国の港が、地域の存亡をかけて、し烈なポートセールスを展開しているなかで、境港管理組合の熱心なポートセールスが際立っていたとの評価もありますし、安心して寄港できる港、治安の良さという点では、県警をはじめ、関係各位のご努力に敬意を表さねばなりません。
 これ迄の努力の積み重ねでここ迄来た感のするクルーズ船の寄港増を、今後とも確実なものにしていかねばなりません。日本海側拠点港外航クルーズ選定時における計画目標は2015年26回、2025年58回の安定寄港でありましたが、知事は、現況と今後の見通しについて、どのような所感をお持ちか、お聞かせください。
 私は、この議場で、繰り返し、現在クルーズ船が入港している昭和南岸壁が、客船を迎えるには程遠い環境であることを訴え、竹内南地区貨客船ターミナルの早期整備を求めて参りました。 ここ迄クルーズ船の入港が増え、DBSの安定就航とともに、境港の性格が大きく変貌を遂げようとする現下の情勢の中で、この最大かつ喫緊の課題についても、大きく前進した旨の報道がありました。
 貨客船ターミナル整備に関する国への要望と経緯、見通しについて、平井知事からご説明をいただきたいと思います。
 昨年10月、飛鳥U寄港に際し、「クルーズシンポジウムin境港」が開催されました。日本海屈指のクルーズ寄港地を目指して境港管理組合が主催したものでありましたが、私はこのシンポジウムに参加して目から鱗の思いが致しました。即ち、これ迄、ハード整備に夢中で、ソフト面での対応が遅れていたことに気付かされたのであります。
 以来、飛鳥とともに歩み、多くのリピーターファンを持つといわれる大船渡港の歓送迎について調べたり、その大船渡に学んだという輪島港を視察したりして、境港は、この面での取り組みが大きく遅れていることを率直に認めざるを得ないと思うのでありますが、知事はどのようにご認識でありましょうか。
 3月2日に、244名の国会議員と海事業界で構成される海事振興連盟主催で開催された「境港タウンミーティング」においても、日本船主協会の中本会長から「クルーズ船入港時、境港は他港に比べて寂しい」との鋭い指摘がありました。
 そして、連盟として取り組むべき課題としてクルーズの振興を掲げ、「境港の港湾機能の強化を図るとともに、クルーズ船の入港時において、他の港と同様に入港、出港セレモニーの活発化、岸壁におけるイベントの充実、可能な限りの船内見学会等を実施することにより、市民・県民にとって益々クルーズ船の魅力が浸透し、クルーズ会社およびクルーズ船の乗客にとっても魅力的な港になるよう取り組む」ことが大会決議されました。
 地元では、この問題に対し、急速に行政、経済団体等の関心が高まってきておりますが、県としてはどのような取り組みをお考えか、お尋ねをして壇上からの質問と致します。 


二、原子力防災対策について 

 島根原発に係る中電との安全協定について伺います。

 私の質問は、先の我が会派の代表質問で、藤井議員が行われた同様の質問と、これに対する答弁を受けての追及質問ということにさせていただきたいと存じます。
 藤井議員からは、「原子力災害対策特別措置法」改正や、「原子力災害対策指針」の決定といった状況変化に応じて、昨年11月1日に、中電に対して申し入れた、4項目の安全協定改定について、現在までの中電との協議会開催状況と、申し入れ事項についての中電側の対応が問われました。
 これに対する知事の答弁は、「11月20日、1月23日と交渉の場を持ち、本県の立場を主張したが、残念ながら満足のいく回答が今来ているわけではないし、困難な折衝状況である」とのことでありました。
 直接交渉にあたっておられる城平危機管理局長からは、一回目の本県の申し入れに対し、中電は持ち帰って検討するとの回答であり、二回目の協議でも引き続き、社内で慎重に検討している、との事で、地域防災計画見直しの期限となる3月18日が迫っている状況の中で、未だ「感触が伝わってきていない」旨の答弁がありました。
 藤井議員の質問から今日迄の間に、何らかの変化はあったのでしょうか。
 そして、平井知事は、この困難な状況に陥っている協議交渉の局面をどのように打開されようとお考えか、伺うものです。

 次に、原子力防災対策の財源確保についてお尋ねします。
 本県は、昨年9月の原子力災害対策特別措置法改正、10月の原子力災害対策指針により、緊急時防護措置準備区域、いわゆるUPZに定義されたことから、新たに関係周辺都道府県として位置付けられました。
 これ迄は、事実上隣接県であるにも関わらず、防災対策上必要な最低限の情報提供を受ける権利さえ保証されない立場から一転して急きょ、40年以上の防災対策経験を有する立地自治体と遜色のない原子力防災対策を講じなければならない義務を負うことになりました。しかも、極めて短期間のうちに達成しなければなりません。
 このような状況から、本県では、島根県と連携を図りながら、県境が安全の境目とならないよう、安全対策に取り組み、新年度当初予算で12億円、2月の緊急経済対策補正予算と合わせると19億円を計上して、防災対策の基盤整備、防災訓練、モニタリング体制や被ばく医療体制の整備、通信基盤体制の強化等にあたろうとしております。
 原子力発電は国のエネルギー政策に基づいて取り組まれているにも関わらず、立地への意志確認も伺われないまま原子力の危険に向き合わざるを得ない立場の本県のような周辺都道府県が、防災対策のための財政上の負担まで負うこととなれば、極めて理不尽であります。
 また、各種交付金等の国庫負担制度は、UPZ設定以前と変わらない規模であり、これでは十分な防護措置が準備出来ません。
 私は、原子力防災対策の構築及び維持に要する経費は、人件費を含めて、全て国が負担する制度創設を求めるべきと考えますが、如何でありましょうか、知事のご所見を伺います。

 また、原発立地自治体との格差を早期に是正する為、原子力発電施設等緊急安全対策交付金、及び、放射線等監視交付金について、新たにUPZの設定により関係周辺都道府県となった自治体に対しては、初期整備をおおむね3年以内に実現できるよう充分に措置してもらう必要があるのではないでしょうか。そしてこれは、隣接県だけでなく、立地県内で新たにUPZが設定された県も含んでの措置でなければならないと思います。国に対して、強く要望すべきではないでしょうか。知事のご所見を求めたいと思います。 





 平井知事(答弁) 


安田議員の一般質問にお答えを申し上げます。まず、境港につきまして、クルーズ客船をテーマに何点かお尋ねをいただきました。
 まずクルーズ客船の寄港の現状と今後の見通しについていかがかということでございます。ここ最近、大型クルーズ客船の来港が目立つようになりました。議員の方からもお話がございましたけれども、昨年につきましては、実に16回の寄港ということでございまして、そのなかには2千人乗りの、コスタ・ビクトリア号あるいは千人乗りのクラブ・ハーモニーというような船も度重ねて来港するということになりまして、にわかにクルーズ客船の寄港地として境港がクローズアップされてきました。
実は、元々、数々のクルーズ船が立ち寄ることはございました。アメリカ系等のものとかですね、ただ、どれも小さな船が多かったです。それがここにきて、アジアにいよいよクルーズ客船の時代がやって来たわけでございまして、比較的アジア大陸に近い境港は地理的に重要性を増したことだろうと思います。
 また議員のご指摘もございましたように、CIQの機能が私どもが苦労して継続しておりますDBSクルーズフェリーの効果から、定常的に設置をされた港になりましたこと、これも大きくクルーズ客船の来港に寄与している面があろうかと思います。これは、更に今年、大きく飛躍することになります。もっと大きな船、例えば、マリーナ・オブ・ザ・シーズとか、ボイジャー・オブ・ザ・シーズ、こういう船がやって来る。これは3千人乗級の船でございますし、その他にもサン・プリンセス等のですね、寄港も予定されておりまして、既に予約が入ってしっかりと固まっているもので17回の寄港でございまして、定員ベースでは18,000人ということになります。これ以外にもまだオファーがきておりますので、現実にはもっと膨らんでいくんではないかなというふうに期待をされているところでございます。
 我々としても、戦略をもって、ここにもってきたわけであります。振り返ってみて、やっぱり大きな効果があったと思いますのは、アジアクルーズターミナル協会というところに加盟をしました。
 これでアジアのクルーズ船マーケットのなかに境港が顔をだしたわけであります。この協会はお互いを行き来するクルーズ船というものを誘致しようというようなことだったわけであります。それ以上に、この協会と併せてですね、実施をされるいわば見本市のような場に境港が顔をだすことが、可能となってきまして、それが現実味を帯びてきまして、実際に行ってみますと境港、それはいいところだと、今度視察に行くわと言うことで、次々にですね、やって来られるようになった。これがようやくここにきて現実の船として現われてきているということだと思います。
 いわば、国際的、国内的な合従連衡がクルーズ船には大事でございまして、どこかを出発してよそを次々に見ていくという、これがクルーズ船でありまして、一対一の航空路線とは決定的に違うわけですから、どういうふうにアライアンスを組んで上手に船を繋げていくかというのが戦略として重要かということがわかってきました。
 そこで相次いで国内のですね、クルーズ客船誘致のネットワークにも入ったり、そういうアライアンスを組んだりしてきております。例えば環日本海クルーズの誘致の為に京都の舞鶴港、富山の伏木富山港、秋田港とかですね、そうした港などを繋ぐ、クルーズ船の誘致の輪にですね、我々も新年度から参入しようということにいたしましたし、また金沢港もですね、境港と組みたいというオファーがございまして、共にクルーズ客船誘致に向けて商品造成をして売り込んでいきましょうという話し合いを始めました。
 また、孤島物語といわれるような瀬戸内海側を含めたですね、港のアライアンスに加盟をしたり、全国的なクルーズ船のネットワークに入ったりしまして、ここにきて戦略が実り始めているのかなというふうに思います。そのクルーズ客船について、一つにはハード面、貨客船ターミナル整備に関する国への要望や経緯、見通しというお話がございました。これは、精力的に安田議員にもご協力をいただきながら、働きかけをしてきているところでございます。県議会でも相次いで要望していただいておりますし、国会議員にもこれまでもお世話になってきたところでございます。
 ここ最近の動きを申し上げますと、1月8日に、年明け早々、政権交代もございましたので、補正予算の編成時期に間に合わせようという考え方で、国のほうに要請活動し、太田国土交通大臣、赤沢国土交通政務官などに順次要望活動して参りました。
 県出身の国会議員の皆様にも申し上げました。更に2月8日に赤沢政務官のところに、この件で要望に参りました際に、政務官との議論の中でですね、これから競争的な計画作りに参入してもらって早ければ27年度に予算化を目指せるくらいに頑張っていきましょうという声をかけていただきました。また、2月25日にはですね、梶山副大臣、赤沢政務官のところに伺いまして、高速道路のネットワークのこともございますが、港についても要望をさせていただいたところであります。
 その後、つい先週末3月2日安田議員も出席をされておられましたけれども、海事振興連盟という会合が初めて日本海側で開かれました。これには、衛藤会長、高木副会長を始めとした国会議員の先生方が多数入っておられますし、船主であるとか、また、造船関係者とかそういう海事に関わる方々がこれに含まれておられます。こういうような会合のときにも、この境港の整備についても議論がなされました。私は、関西広域連合議会があったもので、大阪の方からテレビ会議で参加をさせていただきまして、競争的な計画作りをぜひ進めたいし、竹内南岸壁の、クルーズターミナル整備をお願いしたいということを申し上げたわけでございます。
 この話し合いの中、決議のなかでもですね、整備の必要性が、認識を共有することができました。また、政務官や山縣港湾局長のお話のなかでも、こういう競争的な計画作りに参入することなどで、まずは皮切りにして整備を進めていってはどうかと。そのようなお話がございました。現実に、今週に入りまして、新しいスキーム作りについて募集が始まりまして、これは先導的官民連携事業といわれるものであります。4月まで募集期間が設定されて、募集が始まりました。
 これは国土交通省の、国と地方自治体も含めた民とが連携してビジョンを作ろうという事業であります。ぜひ、これにエントリーをさせていただいて、港の整備の具体案を練っていきたいと思いますし、港を作るときに、後ほど出てきます賑わい作り、港のゾーンの整備が大事だと思います。この辺も含めてご提案をするようなことを考えていきたいと思っております。
 具体的には、従来ですと港湾整備計画というのがございまして、そのなかでは長さは260メートル、深さで9メートルという竹内南岸壁の整備計画というのがございます。この整備計画ですと、今問題が出てきましたのは、ボイジャー・オブ・ザ・シーズのような13万トン級の船が入ってくるということになりますと、これで岸壁が充分かという状況になり始めています。従いまして、もっと港の整備の質を高めなければならない、グレードを高めなければならないのではないかということもございます。
 今、仮に数字をおき始めているのですけども、水深10メートルレベルでの港の整備が必要かなと。また、長さでいきますと、370メートルレベルでの岸壁整備が必要かなと。従来よりもスケールアップした整備をこの際ですね、よく吟味して考えてみるということにいたしたいと思います。
 また、結局、クルーズ船の旅にふさわしい港ということを念頭におきますと、魅力づくりも併せて必要だと思いますし、基盤整備も必要でございます。こうした港湾機能も含めて、まずは計画作りに向かってみてですね、4月が締め切りでございますので、出来るだけいい計画を、今、ねじを巻いて作りましてエントリーをして採択が得られれば、速やかに、官民連携による国との連携による計画作りに入れればと思っております。一つずつステップを踏んで目標に向かって前進をしていきたいと思います。
 次に境港での歓送迎の取り組みが遅れているのではないか、また、魅力的な港になるよう取り組むという海事振興連盟の決議がなされたわけであるけれども、県としてどういう取り組みを考えているのかということでございます。
 前段の状況等につきましては、文化観光局長からお答えを申し上げたいと思います。今後、海事振興連盟での決議もございましたので、一層進めていくということになりますが、局長のほうからも申し上げるかと思いますが、色々な視点で見直しをする必要があるかなと思っています。
 今でも、船員さんクルー向けにですね、餅つきをやってもらうとか、ちょっとしたおいしい食べ物を用意しておくとか、テントを作って、実際、岸壁でのおもてなしの用意もしております。評価も当然いただいていますわけですけども、よその港はもっとお客さんがですね、それを利用されるようです。結局、クルーズ船に乗る旅を自分で購入することを考えてみればいいわけですが、港に着いて、それでオプショナルツアーを組んで大山に行く、あるいは、場合によっては遠く砂丘まで行って帰ってくるということを考える人ばかりだとは限らないわけですよね。
 クルーズ船の料金もそれなりでありますし、中もゴージャスなものであります。どちらかといえば近場での、降りた所の周辺を楽しむという、そういうところに、むしろ魅力を感じるのかもしれません。
 この間の海事振興連盟での議論や識者の話を聞いておりますと、大船渡や輪島がですね、確かにおもてなしも盛大にやっているんだと思いますけど、それ以上に規模が小さいものですから、この周りをちょっと歩くくらいで充分楽しめるところがいいのかも知れません。ただ、我々、中野の岸壁に降りた場合ですね、昭和南に降りて見えるのはチップ材ばかりだということでは、ちょっとそこを歩いて楽しもうかということにはならないわけでありまして、じゃあ、何が必要か。例えば、シャトルバスで境港の水木しげるロードの非常に近いところまで送迎をするとかですね、バスに乗らない人もいますのでタクシー業者とも連携してそういうことがやりやすいようにするとかですね、また、降りたところでも、岸壁でもおいしいものを食べたり、地元のおもてなしを感じていただけるような試行を従来以上に広げるとか、横断幕等もその場、その場で一回一回作るのではなくて、この際、何度でも来るわけですから、何度でも使える立派なのをこしらえてみようかとか、いろんなアイデアがあるんじゃないかなと思っております。
 この際、境港クルーズ客船環境づくり会議というのを考えていこうというのを関係者と話をしております。観光事業団体とかですね、それから商工団体、また市町村、そうしたところと管理組合、両県が入って会議を持って改善策を考え早急に実行していってはどうかと思います。
 この夏ごろにもですね、大きな船が入ってくることになりますので、出来るだけ早く対策を作って実行していきたいと思います。
 
次に原子力防災対策につきまして二点お尋ねをいただきました。

まず第一点目は、中国電力との安全協定の改定でございます。何らかの変化があったのか、どういうように打開しようと考えているのかということでございます。この間の藤井県議との代表質問の論戦のなかでも私と城平のほうから状況の報告を申し上げました。
 申し上げながら内心じくじたる思いがございます。思うように交渉が進展していない。何とか局面を打開する必要があるということでございまして、我々としても強力かつ誠心誠意、交渉にあたる必要があるということで、今向かっております。
 あの後、代表質問の後、中国電力側ともですね、今後どうするかということでの話をしているわけでございまして、交渉のレベルを変えていっぺんやってみようということに致しました。
 今日の午前中10時半から鳥取県庁において古林本部長に中国電力から来てもらいまして、私どもの法橋統轄官とですね、交渉をさせていただきました。
 その状況につきまして、法橋のほうからご報告を申し上げたいと思います。今3月18日という一つの締めくくりの期限も見えてきておりますので、これから出来る限り限られた期間、最終枠かと思いますが精力的に今後の交渉を進める必要があろうかと思います。
 今日のやり取りのなかで、例えば核燃料関係のものをですね、輸送について我々追記するべきだと言っているわけでございます。これは法律に基づくものでありまして我々としては当然そうすべきだとそれを協定に書けばいいんじゃないかというわけでございますが、先方は、国の方針は曲げられないと、書きようがないと言ってまして、こういうところは非常にコアで難しいところであります。
 その他にも三点ほど論点がございますけども、今日のところは平行線で別れたということでございますが、県議会の決議もございますので、私どもとしてもぎりぎりまで精力的に交渉にあたる所存でございます。






 
次に原子力防災対策の二点目として人件費を含めた対策、体制整備について国が負担する制度創設をもとめるべきではないか、また原子力安全対策や放射能監視の交付金につきまして3年程度で実現できるような措置を強く求めるべきではないかということでございます。
 これはぜひ、採用要請させていただきたいと思いますし、これまでも県議会と車の両輪で国に対して議論を提起してまいりました。その成果のひとつとしては、国側からですね、石破自民党幹事長から回答がありましたが石原担当大臣の言葉として向こう3年くらいで確保できるような対策を鳥取県については考えますよということでございました。それで我々としてもですね、11億6千万円の当初予算を計上し、また緊急補正のなかで7億円ほどの予算を組まさせていただいているという状況でございます。これは、例えば人件費でございますけれども、このたび原子力安全対策官を設ける、それから原子力安全のための室を課に昇格をし、9名の組織としようということで、全国の周辺地域でも突出した動きをしておりますけれども、その人件費は全部我々の税金で賄わなければならないということになります。
 他方、原子力発電の税収があるわけではございません。従いまして本県のようなところは、いわばお金も無いのにから元気を出して頑張らざるを得ないということでございまして矛盾を感じるわけでございます。
 先般、この話を関西広域連合の席上で申し上げました。その結果、関西広域連合として国に対する申し入れをすることになりました。避難対策等の一環として人件費を含む財源措置を周辺地域に国は行うことという一項目が入りまして申し入れをさせていただいたところでございます。 また県としても独自に要望も従来からしておりまして、今後も精力的に求めていきたいと思います。また、3年以内での措置、具体的にどういうふうにお金が付いてくるのか、これからの交渉でございまして当たっていきたいと思いますが、我々としてはまず、初動のところですね、モニタリングもそうでありますがサーベイメータとかそうした様々なもの、また放射線の監視のためのもの、また放射能対策の医療の充実、このへんをやろうと思いますとそれぞれにお金がかかるわけでございます。
 これらを予算上盛り込みながら、出来るだけその財源措置は国から得られるように精力的に働きかけをしてまいりたいと思います。 



     細羽文化観光局長(補足答弁)   

 それでは私の方から境港へのクルーズ船の寄港に伴いますソフト面での対応、それから魅力作りということについて補足の答弁をさせていただきます。
  議員からもご指摘のありましたように、他港の取り組みなどを見ますと、まだまだ境港のソフト面での対応は弱い部分があると認識しておりまして、その辺の充実につきましては、先ほど知事からもありましたが、境港管理組合、鳥取県、島根県さらには市長会さんとか色々な観光関係、物産関係、商工関係、様々な団体と一緒に取り組んでいきたいと思っております。他港の例として、大船渡については、例えば、さんまをいただくといった特産物を生かしたような、そういう食のイベントでありますとか、それからキャンドルアート、花火とかそういった派手な演出をされていて大変好評を得ているということを聞いております。また、輪島港につきましても市民数千人での出迎えとか、大漁旗を掲げた漁船団の歓迎セレモニー、そういったことでそれぞれの地域に合った、特殊な工夫のあるそういった歓迎セレモニーが大変うけていると我々は認識しております。そういうなかで、境港はそういうものを単にまねるのではなくて、やはり、境らしさというものを出していきたいと思います。その幾つかのアイディアを知事の方からお話がありました。やはりポイントは境らしさというなかではいろんな素材があるんですがきめ細やかな対応ということをしたいと思っております。単に岸壁だけでの対応ではなくて、例えば、周辺の観光においてもいろんな土産物を買えるようなそんなご案内をしたりとか、言葉の通訳のサービスであるとか、あとはカードの決済、これまでも取り組んできております。そういうきめ細やかなサービス、対応をすることによって境の印象を良く持ってもらいたいと思います。やはり、この辺がしっかりしてきませんと、一度寄った船も次は来ないとか、それから新しい寄港誘致ということも難しくなりますので、ここは我々としてもぜひ、力を入れて取り組んでいきたいと考えております。また、そういった対応に関する予算につきましても、25年度の当初予算に盛り込みをさせていただいて今議会の方でも提案させていただいております。2次交通の整備であるとか土産物の販売促進、そういった予算も新年度の予算に組み込んでいますので、こういったものをフルに活用して境港をクルーズ船のメッカ、寄港のメッカに我々もしていきたいと思っております。

  法橋統轄官(補足答弁)   

 原子力安全協定の改定の協議につきまして、私の方から答弁させていただきます。
 本日午前中、議長の了解を得まして、本会議を欠席させていただきまして、交渉にあたりました。中国電力の方からは常務取締役で原子力部長をやっておられます、古林原子力部長さんがおいでになりまして、交渉をさせていただきました。私の方からは、これは言わずもがなの話ですが
 原子力災害対策特別措置法が改正された状況のなか、これまでと状況が変わってきているんだと。そういったなかで我々が結んでいる安全協定についても、当然そういったものを踏まえた形で改定を検討していただきたいということを強く申し上げたところでございます。
 我々から4点改定の申し入れをしているところでございます。先ほど知事からもありましたように核燃料輸送の問題、この問題につきましては、国の詳しい情報については通知してはいけないという指導があるということもおっしゃっておりまして、そういったことがあるんであれば我々も防災体制をとらなければならないんですとそういった事情もよく国に説明して我々に情報を出してもらえるように、国ともよく交渉してくださいということは強く申し上げておきました。 その他の3点につきましては、今、社内事情がどういうことなのかわかりませんけれども、社内での結論はいまだに検討中ということで、でていないと、これにつきましては、古林原子力部長さんも非常に申し訳ないとおっしゃっておられました。鳥取県からの解答の申し入れについては、非常に重く受け止めているし、社内でも充分検討しているんだけれども、まだ結論が出せてないということで非常に申し訳ないということでした。
 私の方からこの協議会を始めるにあたって3月を目途に結論を出しましょうということを言っていたその背景には、やっぱり地域防災計画改定といった時期がありますので、そういうものに間に合わせていかないといけないだろうということがあって、時間もそんなにありませんということも強く申し上げまして、中電側もよく認識していただいていると思っているところでございます。

 古林原子力部長の方からは、私どもの申し入れに対してもう一度真摯に検討させていただきたいということでございまして、出来るだけ早く、スケジュールのこともにらみながら、社内での結論を出して解答したいということでございました。
 なかなか進展がどうかなと思っていましたが、そういう意味では非常に残念でしたけども、先方のほうも非常に真摯に検討していただいてるという姿勢は伺えたと思っております。



 〇安田議員(追及質問)   


  御答弁をいただきました。質問とは順番を変えまして中電との安全協定、今日の午前中に新たな展開があったということを今、お聞きさせていただきまして、残念ながら良いお話にはならなかったけれども、決裂にも至っていないというふうに受け止めてようございますね。
 実は、島根県と鳥取県の安全協定について、私も改めて両方を見比べて全文読んでみました。私の住んでいる境港市は鳥取県でございまして、立地県ではございません。だけれども風向きによっては、島根県以上に影響を多く受けるところでございます。だから、県民の安全を守っていただくこととそれから、島根原発が安全に施設が運営され、安全に運転が行われるというのは、これは同じ同義であろうと私は受け止めておりますので、今後とも粘り強く交渉にあたっていただきたいというふうに知事に申し入れをさせていただきたいと思っております。18日の避難計画、防災計画の策定について先般、全協でご説明をいただきました。私どもは避難する立場になるのかもしれませんが、今の福島原発の被害に遭われた皆さんのご様子を見ておりますと、避難ではなくて、事が起これば故郷を捨てなければならない、離れなければならない。そういうふうに認識をしなければいけないだろうと覚悟をいたしております。城平局長以下、短い時間のなかで一生懸命策定された計画ではありますが、その計画が実動しないことを、私は一番願っている次第でございますので、その辺をご理解いただきまして、今後とも宜しくお願いをしたいと思います。
 次にクルーズ船のことに移りたいと思います。竹内南岸壁について新たな展望が生まれてきたというふうに、今の知事の御答弁を聞いて受け止めております。先ほど聞いたお話で、少し確認をさせていただきますね、知事。新たなスキームのなかで今現在、計画を作りつつあるんだと、応募をするんだというお話でございました。これまでの港湾計画では水深が9メートル、それから岸壁の長さは260メートルというような計画であり、総事業費は40億円というふうに考えていたわけでございますが、この辺が今のお話で、水深も深くなり、岸壁も長くなってくるとその辺の事業費についても変わってくるんじゃないかと思います。その辺について確認をさせていただきたいと思います。私は竹内の南側に新しい岸壁が出来るならば、本当に境港のクルーズ船の誘致についても、まさに一点突破であろうと全面展開になるだろうというふうに認識をしております。私は時々、沖合いから、海の方から港の方を見るんですけども、大山と白砂青松の弓浜半島、これが静の情景であれば、松の間から431を車が走っているわけですね、それが見えるんです。それからヨットも海の上を行ってますし、夏であればサーファーもサーフィンをしている。そういう静と動が非常にマッチしています。それと実際の建物は大変古いんですが、海の方から見ると白いホテルが外国の避暑地のような感覚で見えまして、これはすばらしい眺めです。知事も一度、ご経験がなかったらご案内をさせていただきたいと。そういうところに立地することが最高のおもてなしであろうかと思いますし、温泉もありますし、夢みなとタワーもありますし、周辺整備が整っております。ここに誘致が出来て、新しい岸壁が出来れば一番良いと思っておりますので、その辺、事業費と併せてもう一度知事にお願いします。 



○ 平井知事(答弁)

 安田議員から重ねてのお尋ねがございました。まず、原子力安全協定につきましては、今日の交渉は交渉として更に粘り強く強力に進めて参りたいと思います。安田議員から痛切なお話がございました。風向きによっては立地、周辺関係なく被害が生じるものであるということでございます。境港の場合、30キロといわず20キロ圏内でございますので、非常に近い距離関係にあるということでございます。そういう市民、県民の危機感を私どももしっかりと受け止めて交渉に当たって参りたいと思います。 それから2点目として、クルーズ客船の接岸岸壁の構想についてお話がございました。詳細は、県土整備部長からお答えを申し上げたいと思います。先ほど申しましたように、従来よりも大きな船を想定せざるを得ない。そうなりますと、非常に事業費が変わってきます。倍以上、100億というような大台のものになってくる可能性がございまして、結構大きな話になろうかと思います。ただ、必要なことは必要なこととして要望しなければなりませんので、冷静に検証してみたいと思います。そして港の魅力作りとしてマリーナ、温泉、或いは、夢みなとタワーというお話がございました。先般来、クルーズ関係者と色々お話をしていますと、例えば、中国系のお客さんであれば、買い物に大変興味があると。竹内の中にはショッピング出来るところもございますし、今後の立地ということも考えられるかもしれません。また、地元で降り立ったところで、タワーに行ったり温泉に入ったり、マリーナをそぞろ歩いたり、弓ケ浜の白砂青松を歩いたりというようなことが出来ようかと思いますが、もっとアミューズメント的なエンターテーリングなそういう仕掛けを考えることも必要かもしれません。このようなことを色々と計画は計画としてですね、港作りについて考えを出していくべき時期に来たかなというふうに思います。クルーズの港というのは、世界中の競争のなかで名声を勝ち得ていかなければ伸びていかないという宿命にあります。そうした使命感を持って計画作りにあたって参りたいと思います。 



   古賀県土整備部長(補足答弁)

 それでは私の方から補足の答弁をさせていただきます。竹内の現在の事業規模ですけども指摘の40億でございます。内訳は、泊地の整備が4億、岸壁が25億、それから埠頭用地並びにそこの建物を入れて11億、合計40億ということでございます。今、知事の方からも御答弁がございましたように水深とか岸壁の規模が一回り以上大きくなって参りますので、実際の40億の事業費というのは倍近くなってくるのではないかと思われますが、最終的には今回応募になりました先導的官民連携支援事業という官民と連携してどのようにして地域づくりをしていくのかというようなことを調査検討するものでございまして、そこのなかで計画なり、まずはビジョン、それから具体的な計画、こういったものを詰めていくことになりますので、事業費はその事業化になってから最終的には決定されるであろうというふうに思います。



安田議員(追及質問)   

 ありがとうございました。新しい展開に向けて夢が膨らんでいくと思いますが、それを具体的なものにしていく為に、何点か意見を言わせていただきたいと思いますが、一つは、先ほどもお話が繰り返し出てましたけれど、DBSの安定就航の確保というのとソウル便の継続、これとやはり港湾整備、伸展というのは一体的に進めていかなければいけないだろうということをもう一度確認したいと思います。新年度予算に対しましてもDBSで4,680万ですか、支援費が。ソウル便で9,000万ほど出ております。これに対して色々な意見がございますが、私は一体的に考えて鳥取県として北東アジアゲートウェイを目指していくんだと、そういう体制でいくべきであろうというふうに考えるものであります。
 それから二点目、これは質問でございます。DBSの関係にしても貨物が足りないということがずっと指摘されておりまして、それを補う意味でも国内フェリーを誘致してはどうだろうかということをご提案しているわけですが、これの誘致状況についてご説明をいただきたい。それからですね、今、昭和町が港湾として機能しておりまして、それで臨港道路として江島大橋に向かって付けられた県道、通称では県道内浜線と言っておりますがこれが4車線でJR境港線は高架で整備が既に終わっております。竹内に新たな港をつけるとなると、今度は、また状況が変わってきまして、県道渡余子停車場線というのが機能しなければなりません。ここのところが大変、踏み切りの整備がなされていない。細かいことを言いますと歩道整備もなされていない。将来的には高架が必要になってくるとは思うんですが、この辺りをどのような認識をされているのか、質問をさせていただきます。 






 平井知事(答弁)
 

安田議員から重ねてお尋ねをいただきました。まず、DBS、米子ソウル便、港湾整備等、これを一体として進めていくべきというご指摘でございます。
 正に、これは一つに繋がった話、ストーリーだと思います。結局、鳥取県が今後の発展の可能性を見出そうとすれば、アジア全体のなかにおける鳥取県、これが日本列島とアジアを繋ぐ結節ピンのような役割を果たしていくことを念頭におかなければならないわけであります。空の道である米子ソウル便、お陰様で68パーセント超えということになりまして、まずは2月は首尾よくいったということかもしれませんが、多くの皆様のご協力を賜りましたこと、御礼を申し上げたいと思います。それからDBSクルーズフェリーにつきましては、これは激烈な国際競争が、いよいよ日本海航路にもやってきておりまして、ヨーロッパ資本の会社が参入をしてくるなど将来を脅かす状況がでてきていますが、これはなんとか維持していかなければなりません。昨日も江原道の国際担当の方でありますイ・ウクジェ事業団長がお見えになりまして、意見交換をし、チェ・ムンスン知事との先般の話し合い等につきまして議論をさせていただいたんでありますが、江原道、鳥取県が一致してこの航路を維持していくという方向性を話し合っていたところであります。それが接岸する港としても港湾の機能が今、充分でございませんので港湾整備が必要であろうかということになります。こうした事柄は一つの一体となったセットでございますので、これをまとめて前へと進めていく。こういう方針で今後も北東アジアゲートウェイの推進を図って参りたいと思います。

 次に荷物を増やす意味で、国内フェリーを誘致するこの状況についていかがかというお話がございました。また、渡余子停車場線についてもお話がございました。これら詳細は県土整備部長からお答えを申し上げたいと思います。国内フェリーにつきましては、正直当たってみました。有力な会社数社に当りました。なかなか妥結に至っていないという状況でございました。ただ、そのまま放置しておくのはどうかということで、貨物をより、フェリーよりは比較的コストの低いRORO船で端的に運ぶということからチャレンジしてみようと4月15日から19日まで栗林商船さんと一緒になって第一有明丸という船を回してもらうことにしました。これは境港と新潟港をあわせ業で入れることで北海道との荷物の動きを創造してみようと、創り出してみようということで、今、荷主の募集をしているところでございます。今のところ輸入・輸出ともそれなりの数が集まってきておりまして輸入で既に決まったところで5社、輸出系で9社、双方向の流れが貨物でできております。実は、募集をまだかけておりまして、まだまだ問い合わせはきています。多分、増えると思います。これを皮切りにして、荷物の動く需要があるんだと世の中に示して、そういうことを積み重ねながらRORO船の定期就航であるとか、今おっしゃる国内フェリーの定期就航等を最終的に勝ち取れる方向へなんとか一歩一歩前へ押し出していくということではないかなと思っております。
 また、必要な道路整備につきましては、長期的なスパンも含めて今後、港湾整備と併せた地域の一体的な開発には意を用いて参りたいと思います。  




 古賀県土整備部長(補足答弁)

それではまず一点目の貨物の方でございますけども、今知事の方からお話がございましたようにこの4月15日から19日の間、苫小牧港、それから境港、新潟港、こういったところを巡りながらトライアル輸送の募集をかけているわけでございます。特に今回、高速道路の例えば鳥取自動車道ですとか尾道松江線ですとか、そういったものの開通もございますので山陽側の企業にもですね、出来るだけ入っていただけるようなそういう交通セールスもしながら、こういった実績を、まず積んで参りたいと思っております。 それから県道渡余子線の件でございますけれども、これは内浜産業道路と国道431号を結ぶ為、余子停車場線と連結しまして結ぶということで当初計画しておりまして、議員のお話にありましたように竹内工業団地計画に合わせて昭和50年ごろから事業に着手したという経緯がございます。ただ、立体化について地元で反対がございましたので、立体化は断念して現在平面交差でやっております。ほぼ、線路部分以外は完成しておりますが、線路部分の歩道がまだ出来ていない。ただ、そこは通学路にもなっておりますので、色々な難航箇所がございますけれども、私どもとしても早く解決できるよう積極的に事業を進めていきたいと思います。 それから、立体化につきましては、さきほどの竹内南の事業化と当然そういうことも視野に入れることも必要だと思いますので、今後そういった事業化、それから交通事情、そういったものも見ながら検討して参りたいと思います。




○ 安田議員(追及質問)


 御答弁いただきました。国内フェリーは竹内にはDBSがメインで入ります。それにプラスしてクルーズ船も入ってくる。そういう流れの中で更に国内フェリーの誘致もお願いをしておきたいと思います。
 先般、酒田港に行って参りましたし、輪島にも行って来ました。かつて、北前船で結ばれていた日本海側の港なんですね。やっぱり話をしますと、気持ち的にすごく通じるものがございまして、それは同根だなという思いがあります。ぜひ、新たな日本海国土軸、それから鉄道を結ぼうとか、色々な動きがあるなかで、この海の航路というものを追求をしていただけばその分、アジアゲートウェイとしての境港の地位も高まってくるだろうと思います。
 それから、歓送迎ですが、藤井副知事とは2回とも同席をしておりましたので、全部お分かりかと思いますが、オンリーワンの歓送迎というものをぜひとも目指していただきたい。輪島に行きましたら、境港はいいですよねと、恵まれていますよねと羨ましがられました。大変、大船渡にしても輪島にしても境港ほど立派ではない、その分だけ知恵と熱意で一生懸命取り組んでいらっしゃる、そういう様子が輪島でも本当にひしひしと伝わって参りました。
 大船渡も先程ご紹介がありましたが、やはり港湾整備も充分ではないようなところは、自分の町をさらけだして、本当にできる限りのことをしている。輪島はあれだけ栄えた町が今、3万人ちょっとなんですね。その内、3千人が岸壁に出て来られて、迎えや見送りをして、市長さんが先頭でやってらっしゃるということでございました。そのことが一点とそれから、副知事はご存知だと思いますが、シンポジウムでも木嶋さんや関川さんのご指摘、それから先般の亀井亜紀子さんの連盟でのお話でも船旅を続けていれば、オプショナルツアーよりも街歩きだと。
 境港には漁業があるじゃないか、漁港があり魚があり寿司があると。もっとそこを売り込んだらどうかというご提言がありました。女性の視点は大変、生かしていくべき価値があると思いますのでぜひ、新しい組織で取り組んでいただきたいとお願いをしておきます。





平井知事(答弁) 

 まず、国内フェリーにつきましては、同じように北前船が走っていた縁がございます。日本海国土軸の話はすぐに関係圏が燃え上がる要素がございます。となれば思いは共通しているのだと思います。実は、フェリーもぜひ開拓を、今後もチャレンジは続けたいと思いますが、リサイクルポートの活用でですね、他方との連携を具体的に進めようというプロジェクトも今動いておりまして、色々な形で海で手を結ぶ、手を繋いでいくということを実践していければと考えておりますので、今後とも、ご支援を賜わりたいと思います。
 また、港のおもてなしということについて、魚というのもですね、食のみやこのなかの食のみやこと言うべき境港、海の幸もございますので、そうしたものを巡り歩けるようなですね、木嶋さんや関川さんや亀井先生がおっしゃったようなお話を頭に入れながら、魅力的な地域づくりをさせていただきたいと思います。

 こういうことを通じて初めて、境港がアジアのなかでローマ字で誰でもつづられる、そういう時代がやってくるというふうに思います



 

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