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TNM分類とステージ分類
TNM分類とは
悪性腫瘍は無秩序に広がり周囲組織に浸潤する。
そのためその広がり方が、予後や治療方針に大きく影響する。
そこでその進行度示す指標としてTNM分類が用いられる。
原発腫瘍の拡がりをTの序列コードで、所属リンパ節転移の有無と拡がりをNの序列コードで、さらに遠隔転移の有無をMの1又は0で記述し、それによって病期分類が為される。

TNM分類とステージ分類
腫瘍の部位ごとに設定され、原発腫瘍の大きさ(T)、所属リンパ節転移(N)、遠隔転移(M)の三要素で病期を決定するものである。
判定にあたり、視診・触診に加えて画像診断の利用も記載されている。

舌がんを例にとると、病期は国際的なTNM分類を用いT〜W期にわけられるが、簡略に示すと次のようになる。
 T1: 最大径が2p以下
 T2: 最大径が2pを超えて4p以下
 T3: 最大径が4pを超えて6p以下
 T4: 舌の周囲やあごの骨にまで広がっている

 N0: 頸部リンパ節転移を認めない
 N1: 3p以下の頸部リンパ節転移を1個認める
 N2〜3: それ以上の広がりをもつ頸部リンパ節転移を認める

 病期T期:T1N0
 病期U期:T2N0
 病期V期:T3N0,T1〜3N1
 病期W期:T4N0〜3,T1〜3N2〜3,M1(遠隔転移が認められる)


T:原発腫瘍

TX 原発腫瘍の評価が不可能

T0 原発腫瘍を認めない

Tis 上皮内癌

T1 最大径が2cm 以下かつ深達度(depth of invasion*; DOI)が5mm 以下の腫瘍

T2 最大径が2cm 以下かつ深達度が5mm をこえる腫瘍,または最大径が2cm をこえるが4cm 以下でかつ深達度が10mm 以下の腫瘍

T3 最大径が2cm をこえるが4cm 以下でかつ深達度が10mm をこえる腫瘍,または最大径が4cm をこえ,かつ深達度が10mm 以下の腫瘍

T4a 最大径が4cm をこえ,かつ深達度が10mm をこえる腫瘍,または下顎もしくは上顎の骨皮質を貫通するか上顎洞に浸潤する腫瘍,または顔面皮膚に浸潤する腫瘍**

T4b 咀嚼筋隙、翼状突起,頭蓋底に浸潤する腫瘍、または内頸動脈を全周性に取り囲む腫瘍*腫瘍周囲の正常粘膜により定義される平面からの浸潤の深さであり、腫瘍の厚みとは区別されるべきとされる(AJCC Cancer Staging Manual 8th Edition, 2017)
**歯肉を原発巣とし,骨及び歯槽のみに表在性びらんが認められる症例はT4a と評価しない


N:所属リンパ節転移(頸部リンパ節)

NX 領域リンパ節転移の評価が不可能

N0 領域リンパ節転移なし

N1 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3cm 以下かつ節外浸潤なし。

N2a 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3cm をこえるが6cm 以下かつ節外浸潤なし
N2b 同側の多発性リンパ節転移で最大径が6cm 以下かつ節外浸潤なし
N2c 両側または対側のリンパ節転移で最大径が6cm 以下かつ節外浸潤なし

N3a 最大径が6cm をこえるリンパ節転移で節外浸潤なし
N3b 単発性または多発性リンパ節転移で臨床的節外浸潤*あり

*皮膚浸潤、深部にある筋肉や隣接構造物に及ぶ深部固着を伴う軟組織浸潤、神経浸潤の臨床症状が存在する場合に臨床的節外進展と分類する(正中は同側とする)


M:遠隔転移

MX 遠隔転移の評価が不可能
M0 遠隔転移なし
M1 遠隔転移あり


病期(Stage)分類

Stage 0    Tis N0 M0

Stage I     T1 N0 M0

Stage II    T2 N0 M0

Stage III    T3 N0 M0
         T1, T2, T3  N1  M0

Stage IVA   T4a N0, N1 M0
         T1, T2, T3, T4a N2 M0

Stage IVB   すべてのT N3 M0
         T4b すべてのN M0

Stage IVC   すべてのT すべてのN M1


参考資料
『口腔外科学 第3版』  宮崎正監修  医師薬出版  1989
『口腔癌』  清水正嗣 小浜源郁  デンタルダイヤモンド社  1989

「UICC TNM分類 」 第8版




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