癌腫(cancer)

組織学的分類
悪性腫瘍は、上皮性組織由来の癌腫と、間葉性組織由来の肉腫に分けられています。
癌腫は通常その実質細胞の形態あるいは分化の程度によって、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、移行上皮癌、未分化癌などと呼ばれて病理組織学的に一応の区分けがなされています。
しかも、そのうち口腔癌の大多数は扁平上皮癌で、わずかに基底細胞癌、腺癌などがみられます。

一方、肉腫は癌腫に比べて圧倒的に少なく、悪性腫瘍のうち6%といわれ、悪性黒色腫は0.8%といわれています。


治療法の種類
1)外科的療法
     部分切除(腫瘍全摘出術)、全部切除(臓器全切除)、顎骨連続離断術など
2)放射線療法
     X線、コバルト照射、ラジウム針、コバルト針、ラドン・シード刺入
   
リニアック超硬X線、ベータートロン電子線

3)化学療法
     アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗生物質、副腎皮質ステロイド・ホルモン
4)癌免疫療法
     特異的なものに放射線照射癌細胞の自家移植、抽出TSAによる免疫、
     非特異的なものにBCG、丸山ワクチン、タンパク多糖体PS-K、化学物質DNCBおよびTEIBなど

通常の癌治療は、以上の三者あるいは四者を組合わせた併用療法が行われています。
最近では凍結外科療法、光凝固療法、温熱療法などが用いられているばあいもあります。