頬粘膜癌 (carcinoma of the buccal membrane)


頬粘膜癌について
発現頻度はわが国では比較的少なく口腔癌の約7%といわれていますが、インドでは約50%ともいわれています。
頬粘膜癌では白板症から生じた例が他の口腔癌の場合よりも多いという報告もあります。
腫瘍は増殖するにつれ深部の筋層あるいは歯槽部、下顎の粘膜に波及し、また顎骨の吸収をきたすこともあります。
好発部位
好発部位は大臼歯部に対する頬粘膜面で、なかでも臼後部のものが悪性度が強い。
リンパ節転移
リンパ節転移は顎下ないし上頸リンパ節、ときに耳下腺部リンパ節に生ずる。
その頻度は頬粘膜癌の約50%を示す。


治療法
治療としては、放射線治療単独あるいは化学療法併用、放射線治療と手術併用など行われています。
全例の累積生存率は3年
57%、5年39%で、放射線治療と手術併用群で70%の良好なものもあった。

予後
予後は疣贅性癌を除きあり良くない

5年生存率は40%といわれています。
 
           

症例ノート
  症例1