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Stay home                     2020年7月   

●ついこの間まで Stay home だったのに突然手のひら返して GoTo キャンペーンなんて言われてもなあ。梅雨空なのもあるけど自転車の遠出も自粛ムードで自宅にこもって読書三昧。

「カラスの教科書」と「補習授業」は以前紹介しましたが、カラスが好きすぎる動物行動学者/松原先生の続編。これおもしろいなあ。関西風のぼけつっこみにミリオタ・アニオタ風味をまぶしてつかみはばっちり、というと「受けねらいかい」といわれそうだけど、根っこはまじめで文章が、どういえばいいんだろう、上手い。この人が岡潔の孫だなんてどうなってんだ、文才も遺伝するのか。

これはスピンオフ、松原先生の学生時代の回顧録。1990年代に京大・理の学部学生・大学院生で京阪出町柳から北部キャンパスに通学してたと。えええ、そのころ医学部の助手だった私も京阪出町柳で南部キャンパスに通ってました。こんな怪しい学生とすれ違ってたんだ。あのあたりは魑魅魍魎だらけだから余程の怪しさでないと目立たないんだけど。

●この回顧録に、日高先生の最終講義に出席したというエピソードが出てくる。先日書店で見かけて思わず手に取ったのがこれ。

1991年刊行「人間についての寓話」の復刻版。ローレンツ、ドーキンス、日高敏隆どれもおもしろい。「文化人」という肩書がほんとに似合う人がいるんだよな。

●この日高先生の本の隣に並んでいたのがこれ、「数式を使わない物理学入門」。復刻本フェアなのか、これは学生の頃に読んだ覚えがある、と思ったら1963年刊行の同名本の文庫化。著者は猪木正文・山梨大学教授、1967年没。

相対性理論のムック本なんてあまた出てるけど、元ネタは全部この本に載ってると思う。チャールトン・ヘストンが自由の女神像の前で崩れ落ちるシーン、なんて話をして今どきの若い人に通じるのか。

この本の最後に「文庫化に寄せて」という小文を寄稿しているのが永田和宏先生(現JT生命誌研究館館長)。なんで、と思って読んでみると京大・理の物理の卒業だって、てっきり生物系だと思ってました。永田先生が京産大におられた時、cDNAの分与依頼に丁寧に対応して頂いたことがある。これも懐かしいなあ。

 

 

 

 

 

 
 


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