テキスト ボックス: 資料1T 事 業 報 告 書(平成28年3月1日から平成29年2月29日まで)

 

事業総括

当団体は平成22年の設立より7年度目に入り、地域のニーズを捉え、幅広く事業を展開してきた。

地域固有の資源で、利活用の可能な森林資源はこれからの持続できる地域社会を構築するための大きな資源と考える。現在、地方の時代として、「地方創生」「里山資本主義」など国・県をあげ、人口減少や地域疲弊の課題に対して、あらたな展開が開始されていることは時宜を得ているので、森林林業木材産業を通じた地域経済の活発化に向け力を一つにしていくための活動を進める必要がある。

 

平成28年度までNPOにて特に取り上げてきた課題として、不在村山林所有者対策がある。これまで当団体の特徴ある活動として取り組んできた不在村山林所有者を対象とした情報発信などについては、平成23年度から実施していた「鳥取県新しい公共の場づくりモデル事業〜所有者不在村の山林管理制度構築〜」に引き続き、平成25年度からは日南町から「日南町山林情報事業業務」の委託を受け、平成28年度まで実施をしてきた。これは、日南町内に山林を所有し町外に在住する方々への森林林業に関する情報と地域の情報などを発信するとともに、所有山林についての考え方・想いなどを、主として訪問調査を実施し、山林を所有されるうえで問題とされていることを調査・分析するものである。平成28年度においては、8月をもってNPO職員が1名退職(常勤→非常勤)になった事もあり、訪問調査・情報発信についても所期の目標件数に達する事は出来なかった。

 訪問調査については、日南町など公的機関において山林の寄付採納が実現した際にむけて事前情報を取り纏めを行う事を目的としてきたものである。

 

森林の大切さや森林から生まれる産業について広く理解を得られるよう行ってきた「日野川流域林業まつり」は、平成28年度にあっては「日南町林業まつり」として、内容を見直した上で、関係者が結束していく方向でのイベントとして再構築し、実施する事ができた。平成28年度は会場を道の駅にちなん裏手特設会場とすることで、町内外の一般の方にも日南町の森林林業についてPRが出来た。平成27年度以降、労災事故等が続いた為、平成28年度においては林業まつりのプログラムの一つとして林業作業者向けの安全講習会の実施を行った。このことについては、内容を検証しつつ毎年の恒例行事として開催をしていく必要があると考えられる。また、時開催をした「日南町の森林林業を語るフォーラム」についても、特に若手の林業作業者の森林に対する関心を高めていく事が出来た。

 町内に多数存在する「一人親方」の労働災害保険加入の事務手続き業務を行うなど、林業関係者と一体となって林業の振興の為の事業を行っていく。

 

近い将来の林業を取り巻く課題より、山林の所有を望まない方からの受け皿づくりなどについて、意見の取り纏めを進め、解決への方法を探る勉強会の開催を行うなど、森林・林業・木材産業を主体とした地域の再生に向けた政策提言を日南町当局に行うなど、先駆的な取り組みを進めていく。
1 特定非営利活動事業

 

広報活動(妖怪の杜構想推進事業)

    日南町の森林林業の情報発信や源流域の森林を守る意義について、広報活動を行った。

   3/12・・・先進林業国オーストリア調査・研修事業報告会開催

   3/12・・・日南町 森林・林業・木材産業の飛躍を語る会開催

   5/29・・・鳥取県植樹祭においてNPOの活動が美しい森づくり活動表彰を受けた

   8/10・・・大山自然歴史館にてミニチュアツリーハウス作りを開催

   11/18・・・低年齢児と保護者を対象とした森林体験プログラム開催

   11/26・・・日南町林業祭り内プログラムで「森林フォーラム」「安全講習会」を開催

       日南町林業祭りを開催

       (日南町林業祭り実行委員会として)

   12/23・・・大山自然歴史館にて鬼林塾木下塾長を招いて杉玉教室を開催(主催:大山歴史館)

   

   情報発信を強化する。NPO活動の「見える化」に取り組んだ。

 

  林業後継者等育成支援対策事業

    林業従事者確保対策として、関係事業体への支援を行った。

    平成28年度は12名が対象となり、支援額は252,205円。

 

  日南町林業まつり

    実行委員会を立ち上げ、「関係者のわき上がっていく力を発現できるようなイベント」として再構築を行った。会場については、道の駅裏手広場を使用した。(主催:日南町林業祭実行委員会)

    日時  :11/26

    同時開催:「安全作業特別講習会」「森林フォーラム」など

    ※開催チラシ添付

 

丸太組合事務業務(日南町林業一人親方共済会 会費取り纏め)

   平成28年度より、日南町林業一人親方共済会が設立された。NPOでは、会の年間会費の

  取り纏め業務を行っている。


 

2 その他の事業(収益事業)

 

山林情報事業業務受託(日南町からの受託業務)

    平成28年4月から、日南町からの受託事業として契約し、実施した。日南町・森林組合と情

    報を共有し、実績のある活動を行った。

 

    森林だよりの発行

   毎月1号の予定であったが、平成28年度については隔月での発行を行った。

   記事内容については、関係団体への訪問も行い幅広い情報を掲載した。

   実施を計画していたアンケートについては、日南町森林組合の意向調査と重複するため

   行わなかった。

 

山林情報事業業務受託(日南町森林組合からの受託業務)

    平成28年6月から7月にかけて、日南町森林組合より山林所有者への意向調査票の発送業務

   の委託を受け、これを実施した。

 

  参考資料:山林情報バンク事業報告書(案)

       平成28年度決算書類