日南町議会議員各位との意見交換会
NPO法人フォレストアカデミージャパン
日時 平成23年6月19日(木)9時〜12時
場所 日野川の森林 木材団地 、潟Iロチ会議室
意 見 交 換 会(要旨メモ)
平成23年5月19日
内容
挨拶
矢田理事長
日野川の森林木材団地が5年を経過した。15町歩のうち6町
歩が平面部分となっている。県の建設資源センターによる粗造
成を受け整備。生山の団地から移転し、あわせオロチを立ち上
げた。かつて町有林管理されていた木村さんの言葉を借りれば
「1000」「50」「20」で町の財政が潤う。
町有林1千ヘクタール、50年伐期で年間20ヘクタールを伐採
すれば永久に循環する。
同様にあてはめれば、日南町内の1万8千ヘクタールの造林
で、50年伐期として350ヘクタール強になる。
にちなんの森を育て、地域の発展に資するとともに日南の木が
東北大震災にあたって寄与できればとの想いも。
町の再生に向け、関係者の意見交換の中から町との連携を図り、
進めていきたい。
村上議長
町議会は、新しい陣容でこれからの4年間を進めていく。
産業の中でも農・林の役割は高い。
町内90%の山林をフィールドとして、関係者が頑張っておら
れることに敬意を表する。
東北大震災に際して、10トンの杭を供給されている。
先般の丸和林業の火災に当たり水の対応の必要が浮かび出てい
る。議会としても、できる限りの対応をしたい。
意見交換
古都(久)議員
・先般の火事への対応
⇒水の問題が浮かび出た。町長報告時に、町でも早速課長会で、対応について検討に入った旨伺った。
木材団地としても、体制をとることをすすめ、現状の問題点を検証し、対応について町と協議することとしている。
・(オロチ)蒸煮のやり方について
⇒いろいろと試して、このやり方でやっている。
久代議員
・A・B・C材で受け入れ先を仕分けるとの当初の考えだった
が?
⇒理想的な考え方でいけば、A・B・C材それぞれの仕分
けが良いということで当初はこの仕組みにしていたが、
丸太を出す効率との連動や山の手間をどうするか。現
段階では、明確に整理しきれていない。
素材生産事業体との連動がポイントである。
合板の需要が高く、A・B・C材も持って行かれている
状況もある。
・需要拡大傾向だが、木を出す体制はどうか
⇒機械を整備し、リース方式で組合員に貸し出している。
高齢化が進み、やめようとの意向ある業者もいる。
高性能機械を使いこなすまでに至っていない面もある。
さらに熟練が必要と思っている。森林組合が2万㎥/年
を扱っており、1事業者で1万㎥を扱うぐらいにして
いく必要がある、少なくとも10社は残したい。
機械作業により、雇用のしやすい環境にある。
・値段のバランスと林家への返し
⇒高性能機械などから6,000円/立米ぐらいまで下げるこ
とを目標に考えている。
村上議長
・林家は自分の山との意識が低いのでは(山に手出ししてまで手を入れるという)、手出しするなら間伐しないとの意識もあるのではないか。
⇒いわゆる「銘木」は死んでしまった。
LVLに見られるように、間伐材でもスギはスギ。合板も
1円でも安い材を手配しているところ。
オロチのシステムは価格の安定を図る目的もある。
日新では斐伊川流域森林組合との価格協定の例もある。
・林家までのシステムは?
⇒国は「落ちこぼれ」を拾わない。
施業の集約化5ヘクタール
持ち出し支援補助は、搬出業者にわたるべきものだが、
県は林家にという趣旨で取り扱ってる。
坪倉議員
・1業者1万㎥とのことだが、人員・器材・車両の配備モデ
ルはどうか?
⇒5〜6名の規模で対応する機動力を考える
・森林コーディネーターの活動
⇒施業が難しい段階になっているところ。
ある地区でまとめているところだが、非常に難しい。
林地集約化研究会を立ち上げている。これを含め「新し
い公共支援モデル事業」で、「所有者不在村の森林管理制
度構築」という申請を県に上げている。町を通して交付
されるので、合格すれば6月議会に上程される。その際
はよろしくお願いする。不在村の方への情報発信も含ん
でいる。
村上議長
・施業団地規模は?
⇒どのくらいの面積でというところは未定である。
我々は、できれば町一本でと考えている。
坪倉議員
・バイオマスについて、搬出コストが厳しいとのことだった
が、混載するなどの対応は、また熱を電気にして川下への
対策
⇒コストが合わないという状況。
皆伐箇所で検証することにしている。材料の単位として
の㎥、トンの整理も必要と考える。
エネルギー買い取り制度の流れもあり、どうなっていく
のかなど、23年度事業として取り組む。
荒木議員
・オロチの積層材の接着剤はアレルギーへの影響は?
⇒フェノール樹脂を使っている。フォースターであり、
安心してもらっている。天然の樹木にもゼロではない。
土台材用に防腐防蟻処理もしている。
山本議員
・オロチの受注状況はどうか
⇒3月まで震災の影響で物流がマヒし、製品が動かない状
況もあった。
4月後半から5月、6月、7月までフル生産体制。断
るケースもある。東北の木材関連工場の被害により、
玉突きによる受注となっている。さらに生産量を上げ
ていくことがポイントである。
終わりの挨拶(理事長)
本日は多忙の中、熱心に討議いただきお礼申し上げる。
引き続き、このような会を開催し、微力ながら農業林業の発
展を期していきたい。