林業研修生の作業風景 (研修場 にちなん環境林)
里山の雑木林をつくる
クヌギ植林…ドングリがなる里山の代表的な樹木。きのこ栽培の原木に適している。
森林は伐採利用したら必ず植林をする。今、全国で伐採跡の放置山林が問題になっている。
日南町の森はFSC(森林認証)システムで守られています。
クヌギ苗の人工植栽
きのこ栽培に挑戦
植菌…しいたけ、まいたけ、なめこなど
きのこ生産販売するために菌を植え付けます。徳用林産も山の暮らしには重要。
サワグルミに「なめたけ」の食菌作業
間伐伐採
年間を通じて間伐木の伐採や木材の搬出研修を行います。
研修生は…チエンソーや刈り払い機の特別教育を受講し使用許可を取得します。
※間伐とは…手入れの遅れた林を間引きして林内に光を入れ、残存木の成長を促す作業
間伐枝払い・玉切り
間伐木は有効利用のため、「枝払い、玉切り」を行います。
大中径木は3m〜4mの長さに採材し、市場に出荷します。小径木の間伐材は杭木などに利用します。
チエンソーワーク 玉切り作業
※玉切り…木材を一定の長さに切り搬出しやすくする作業
間伐材の集材・搬出・運搬
集積した間伐材は小型運搬車で林道土場まで搬出。トラック輸送で木材市場に出荷します。
研修生は木材市場で「競り市」を見学し、「山元」から「製材工場」までの生きた「林業経営」を学びます。
間伐材の木寄せ作業
運搬車の集材装置を利用した「簡易索張り」の集材方法を学ぶ。
人工林の生育管理に最も大切な間伐作業全般を習得すべく努力しています。
※索張り…ワイヤーロープで木材を引っ張って木寄せする作業
間伐材の木寄せ作業中
小型運搬車への集材・積み込み作業
道具の整備・点検
チエンソーの特別教育を終了すると、チエンソーを操作することは勿論、目立てや整備も自分で責任持って出来る様になります。
目立て作業中
輝く森の緑を育てるために
森林は植林だけで維持できるものではなく、「下刈り、枝打ち」そして「間伐」を適期に行うことで、守られ資源が循環していく。
間伐材は、若木や生長不良で有効活用が難しいのですが、日南町ではLVL(単板積層材)工場が完成し、間伐小径木の有効活用がなされています。
林業経営者に学ぶ
民間の林業会社でも職場実習を行います。将来の林業担い手を目指す目は真剣そのもの。
コンパス測量
山林作業では林地の測量も大切な仕事。
植林地(地拵え)や間伐作業地の面積の確定は重要である。研修生もコンパス測量を実習し面積の確定を学ぶ。また森林組合などではGPS測量などの職場研修も行います。
炭焼きに挑戦
にちなん環境林には『炭窯』があります。
研修生はスギ間伐材、コナラなど、昔ながらの製法で炭焼に挑戦しています。
また各地で竹林問題が発生しています。(地下茎が浅く土砂崩壊が起こりやすい)研修生は竹林整備も行い『竹炭』も焼いています。
木竹炭は研修生が商品化し一部公社で販売しています。
炭窯の中で木炭の取り出し中
下刈り作業の研修
※下刈り作業…スギやヒノキ人工林の成長を阻害する「雑草や灌木」を刈り払う作業。
「刈り払い機」も山林作業では重要な道具である。特別教育を受講し使用許可を取得します。
※その他「移動式クレーン資格」なども取得できます。
研修生の点描
小学生の夏休み
にちなん環境林には、夏休み小学生たちが木工作や野外リクレィションにやってきます。
研修生もインストラクターとして活躍してくれました。
研修生の休息
研修生も緑陰を楽しみました。
また、研修生は地域との交流も盛んで、村祭りに参加したり、太鼓クラブで仲間を作ったり、狩猟免許を取得して、マタギ?(イノシシ猟)の暮らしも体験しています。
ツリーイングでポーズ
大樹めざし記念植樹
農林業研修生が一緒に記念植樹。
にちなん環境林にて
田植え体験
地元農家の協力で、農業研修生と一緒に田植えに挑戦させてもらいました。
もちろん田植え機に乗るのは初めてですが、 “まっすぐ”に植えるのは難しい・・・
暮れには新米の餅米で餅つきも体験しました。
まきわり挑戦
スギ間伐材を木炭の原料として有効活用。
まき割は重労働だが、しだいに慣れてくると上手に割れてくれる。あんがい「はまる」人が多い。
燃料用、消臭、湿度調整、土壌改良に十分利用できる。
近年は“カーボンニュウトラル”として「薪ストーブ」も見直されています。
ゆきかき
「にちなん環境林」は中国山地のど真ん中。近年暖冬で雪も少なくなりましたが、50p程度の積雪は珍しくない。
雪かきも冬の“風物詩”
研修生から一言
林業研修生第1期の中村です。出身は京都府で平成21年5月日南町に来ました。
小さな頃より『環境』に関する仕事に就きたいと思っており、研修生の募集を見つけ応募しました。最初はキツイですが、少しずつ
林業に向いた体になりました。
今年の5月日南町森林組合の職員として採用になり、今は測量(GPS)などで「山」に行きます。一度にすべてのことはできない
ですが、少しずつ技術を向上させ仕事を続けたいと思っています。
左側公社理事長【当時町長】と焼き肉懇親会
林業研修生第1期の高橋です。
出身は宮城県で平成21年9月日南町に来ました。林業に関する知識、経験は全く無いゼロからのスタートでしたが、不安を感じることなく田舎暮らしができました。それは職場だけでなく、周囲の環境や住民の方々が良かったからです。
こんな自然の中で自分の個性を生かして自立したい方是非応募して下さい。
鳥取砂丘の松枯れ木の伐採研修 高橋研修生
林業研修生第2期生の大谷です。出身は福岡県で平成22年4月日南町に来ました。
大学は商学で山に関わることもありませんでした。山の仕事は木を伐ることぐらいに思っていましたが、日南町に来てそれだけではないことを知りました。
山の資源は木材だけでなく、竹林など自分のやり方次第で利用価値がまだまだあると思います。是非一緒に日南町で『山』の持つ可能性を見つけませんか?
民間林業会社でのヒノキ間伐研修 大谷研修生
鳥取の自然
コウホネ
浅い池や沼地など湿地に生えるスイレン科の植物。6〜9月に黄色い花を開く。
和名は、根茎が白く骨に似てることからなぞらえてつけられたと云われる。
(日南町内)
山陰の名峰 大山
冬の秀峰“大山”(標高1729m)日本百名山に数えられている。中国地方の最高峰で登山者も多い。
そして自然豊かな日南町。町の歴史は古く「ヤマタノオロチ」伝説で有名な「船通山」がそびえています。中国山地の懐深く人情厚い町です。
三徳山投入堂
鳥取県三朝町にある『三佛寺投入堂』
切り立った断崖絶壁の岩穴の中に建てられ、国宝に指定されている。
「役行者」が法力で投げ入れたと伝えられることから「「投入堂」と呼ばれている。
是非、一度おいで下さい。
ご購読ありがとうございました。