ブリジストン・ポテンザNPG車高調 Spec
ST
KYBのダンパーを採用したロードスター用に設計されたモデルです
STというスペックでは減衰(ダンパーの抵抗の強さ)調節機能が付いてないベーシックな
作りで、車高調入門者には最適な製品だと思います。
他車種用にも設定がある様で、ダンパーの減衰調節機能が付いた
Spec SSというモデルもあるそうです
私がこの車高調セットを選んだ理由
走行性能及び車高調整の為に交換した訳ではない
リーズナブルな価格と入手のし易さ
アッパーマウントから全てセットになっている
ヘルパースプリング(上の画像の黒い薄いバネ)が付いている
装着されている方からのインプレが伺えた
ロードスターのノーマル純正もKYB製ダンパー
実際装着してからの、私なりの感想
良いところ
スプリングが遊ぶと思われる部分にゴムシートがあり異音がしない
純正ビルシュタインよりも初期の動き出しが良いので「突き上げ感」が少ない
まだ装着してから間もないがスプリングのヘタリが少ない
トータルで考えるとコストパフォーマンスが非常に高い
悪いところ
純正ビルシュタインに比べるとロール感が増えた
フロントとリアの全体長のバランスが悪くリア側がかなり短い
リア側を基準に車高を合わせると175/60/14のスタッドレスで
段差通過時タイヤハウスを擦ることがある
※タイヤが干渉すること自体はサスには関係なくタイヤの外周が適当でないからです、要はNPGではリアの車高を上げれないということです
ケースの色がカッコ悪い^^;
交換した時はHP作成を考えていなかったのと
期日ありで突貫作業だった為画像が余りありません。他にも詳しく手順を示したHPがありますが
作業についての不安、疑問あれば掲示板に遠慮なく書き込んで下さい^^
交換中作業の画像です 初めてのサスペンション交換で 一人でやったということもあり結構時間がかかりました
車高を上げたい
先に書いた通り、NPGではリアのサスの全長が不適当な為
前後バランス良く車高を上げることが出来ず、フロントもリアの最高車高に依存します。
なので高い車高を維持したい場合はロアシートを回しリアスプリングにプリロードを
かけるのが1番手っ取り早いの方法になります。
等ピッチのバネの場合、誤差はありますが基本的に
ある長さ縮めようと思うと、それに相当した力をかける必要があります。
NPGのリアに使われているバネに関して言えば
スプリングレート
49N/mmというバネなのでkg表示だと
5kgの力を加えると約1mm縮むということです。
つまりプリロードとは予めバネを縮ませて置き
サスの作動始点を変更するということです。
たとえばストローク量が100mmで上と同じレートのサスがあるとします
プリロードが0、まったくかかってない状態だとして車両を支えてる時
1G下静止状態で1000kg÷4=250kgがサスに入力されてるとすると
250÷5=50で100mmのストロークの中でちょうど半分の位置から
上下に作動して、サスペンションの役割を果たします。
そして仮にこのサスのバネに100kg/20mm分のプリロードを
かけたとすると、250÷5−100÷5=30で、ストローク全体の上から
3割くらいの位置からの作動になります。
プリロードをかけてない状態に比べて車高が上がる事が分かると思います。
※単純に話を進めるためにレバー比を無視しましたが、実際にはタイヤに掛かっている力とバネに掛かってる力、また作動量は違います
つうかよ、だったらウダウダ言わずにそうすれば良いジャンι(`ロ´)ノ
と思われた方も居られると思いますが。
実はこのプリロードが車の乗り心地を大きく左右するのです。
純正のバネにも結構な量(長さ)のプリロードが掛かっているのですが
これはバネ自体のレートの低さから、大して乗り心地を悪化させないですし
バネの遊びを防ぎ、さらに経年劣化の為車高が下がってくるという
問題に対しても有効な対処らしいのです。
バネの巻き方は違うものの
純正 フロント2.32kg/mm リア2.15kg/mm
↓
NPG Spec ST フロント8kg/mm リア5kg/mm
単純に比較するとフロント約3.4倍、リア約2.3倍のレートアップです
サスへ同じ入力があったとしたら、動く量も上の数字に比例して少なく
なる訳ですから、プリロードが及ぼす影響も格段に増えるということです。
※実際はダンパーの減衰特性も大きく関係して来ます
結論から言うとハイレートのバネではプリロードゼロ(ゼロタッチ)が
乗り心地だけではなく走行性能の面から見ても基本になってくるそうです。
アメリカンと呼ばれるタイプのオートバイのチューン?でリジットサスという
ただの金属片な部品を付ける場合があります、もちろん乗り心地は最悪ですが
プリロードをかけるとサスへ掛かる力が0kg〜プリロードをかけた量までは
まったくこれと同じ物が付いているということになります。
上に作動始点が変わると書きましたが、それは伸びる側のストロークが
減ったということでもあります、サスの路面追従性に影響がないとは思えないですね。
ノプロ アルミスペーサー
じゃあNPGを付けた人は、乗り心地や性能を犠牲にしない限り
リアのゼロタッチ限界点以上は車高を上げれないのか?
そんなことはありません、あってもらっては困ります(ーー;)
このノプロさんのアルミスペーサーが救いの手を差し伸べてくれました。
これを車体とサスのアッパーマウントとの
間に挟んでやることによって、プリロードをかけることなく車高を
上げることが出来るのです^^v
一つのスペーサーが5mm厚ですので、左右のリアに2枚ずつ使うとすると
10mm全長が延びレバー比の関係で約13.4mmずつ車高が上がることになります。
これで車庫入れが楽になります・・・
車庫入れ
そうなんです、私が車高を上げたい理由は車庫のスロープという強敵の為なんです。
まあ、見て下さい
こうやって登って行きます
この位置が1番やばいのではないかと思います
近付いて見るとこんな感じになってます
せいぜいあって10数mm位というクリアランスでしょうか^^;
ちなみにこの状態はリアに少しプリロードをかけてあり
タイヤもスタッドレスなのでノーマルタイヤ時にに比べて約10mm上がっています
そして乗車もしていない状態なので、ノーマルタイヤ時に私が乗車してる状態を考えると
神憑り的なクリアランス(推定3mm以下)でこの段差を通過してることになります。
しかしながらもうすぐスタッドレスともお別れする季節なのです。
普通に「ゆっくり慎重に」登ろうとするとほぼ間違いなく擦ります(`¬´)/
「細心の注意を払って、トラクションは一定に与えながらリアを沈めない様に」
登らないといけないのです。
さらに追い討ちなのは大して広くないうちの前の道を通る車の多さと速度です。
こんな苦労があるとは通る皆さん方が知る由もないのにクラクションやら
ファンファーレやらで応援して下さることもあります。
そんなこんなでいい加減疲れてきたので車高を上げることにした訳でした。
みなさんも社外パーツを装着する時には色んな側面から吟味して決めましょう。