アオリイカ釣り

 

 

アオリイカ、藻イカ等と呼ばれるイカを、岸からキャスティングロッドで
エギ(餌木)というルアー(疑似餌)を用いて釣り上げる、通称
「エギング」
この釣りが、近年大流行しました。

シーズン中の日曜なんかになると、防波堤の上を埋め尽くさんばかりの人で
賑わったりするほどの大人気です。

正直、最初友人にこの釣りを勧められた時は
「えっ!?イカ釣って何が面白いの?」って感じで、余り乗り気ではありませんでした。
沖に出て、船から白イカ釣りをしたことはあったのですが
それはレジャーと言うよりも「漁」であり、釣れることは嬉しいのですが
ゲーム性は低いんじゃないかと、思ったからでした。

 

が、しかし、流行るだけのことはあります。
一度行って、釣り上げてみると分かるのですが、非常にスリリングで
昼間のサイトフィッシングだと、ブラックバス釣りのトップウォーターゲームに
匹敵するくらいの緊張感が味わえます。

もちろん夜にも釣れるのですが、こちらは少し経験が必要とはいえ
それでも、イカが掛かった瞬間の感触は堪らなく
少し良いサイズになると、イカ独特の「ズゥ〜ン、ズゥ〜ン」という
引きが、何とも言えません。

 

ベストシーズンは?

この釣りに適した時期ですが、大体8月下旬頃から小さいもの(10cm以下)が釣れ始め
11月位まで、どんどんとサイズが大きくなって(20cm以上)行くと同時に、数も減り
それからは沖に出て行く為に一旦釣れ難くなります。

年を越して3月頃〜6月くらいになると、今度は沖から産卵の為に戻ってくる
大きなイカ(30cm前後)を釣ることが出来ます。
ただ、この時期のイカ釣りは絶対数が少ないこともあり、さらに警戒心も強いイカを
相手にしなくてはならないので、数を釣ることはなかなか難しく。
さらに、アオリイカに関しては大きくなると味も落ちるので
楽しめて、さらに美味しく食べれる秋口がベストシーズンではないかと思います。

近年の大人気によるエギング人口増加に加え、小さなイカ(10cm以下)を
乱獲したり、産卵期のイカを乱獲する人も少なくなく、数は減って来ています。
私も同じ釣りをしているので、大きな顔が出来る訳ではないのですが
必要以上(食卓で消費する分)や、小さなものはリリースしています。
県外から来た釣り人が、小さなイカをクーラーボックス一杯に持って帰る姿は
毎年見られる光景だそうですが、気持ちは分かるものの
やはり自らの首を締める結果を考え、皆がある程度自粛する必要を感じます。

 

道具は?

基本的に、こだわらなければそんなに道具にお金を掛ける必要もありません。
秋口のシーズンなんかの小さなイカならば、ブラックバス釣りに使うスピニングタックルでも
十分遊べます。ただ、やはり海水が付着する釣りですので
表面処理の弱いマグニシュウム素材を使ったリールなどは、手入れ等
腐食に気を使う必要はあると思います。

 

 

代用品でも十分に楽しめるとはいえ、やはり専用に設計されたタックルを使うと
飛距離も違いますし、エギにアクションを与える「シャクリ」がずいぶんとし易くなります。

最近は専用の竿でも、安い物になると5000円付近で割と使えるものがありますし
リールも同じ金額帯で、結構ちゃんとした物もあります。
※私も現在7000円位の竿を使ってます^^ゞ 3万位の竿を友人に貰ったのですが
重さや硬さが合わずに返してしまいました。

上を見るとキリが無いのですが、道具を全部(エギも含めて)揃えても
15000円以下で十分足りると思います。

参考推奨商品: エギング用ロッド ※韓国製 安価な為に個体差がある、ホームセンター等にもあるので現物を見て買った方が吉
スピニングリール ※マレーシア製? シマノのリールだけあって素晴らしい品質 ベアリングも錆に強いものを使用、お勧め商品

 

どんなエギがお勧め?

エギも198円位から、1500円くらいする物まで幅広い価格帯でありますが
個人的には、価格と釣果は余り関係の無いように感じます。

確かに高い物の仕上げ等は綺麗ですし、針なども高級なのでイカの掛かりは
良いのかも知れませんが、何せイカ釣りは底を取る(海底にエギを付ける)のが
釣果に大きな影響を与える要素なので、根掛かりを恐れていては本末転倒です。

私は安いエギで、失うことを気を使わずにバシバシ釣る事をお勧めします。

エギの色ですが、一つだけエギを持って行って良いということになったら
やはりピンク系か、もしくはオレンジ系、レッド系でも良いかも知れません
とにかく暖色系のエギが、オールラウンドで平均的な釣果が期待出来るという事です。

イカは色の識別が出来ないという説もありますが
昼間など、カラーローテンション(エギの色を変える)は非常に効果的で
追って来たけども抱き付かない時に、色の違うエギにしてみると
警戒心を無くし抱き付いて来る事が往々にしてあります。

まずは暖色系のエギから始めて、色々なカラーを買って行くのをお勧めします。

色の他にも、沈降速度によっても釣果が左右されます。
素材、体積(浮力)に対する、重さによって変わるのですが
これは飛距離、風や潮流の影響にも関係してくるのがミソです。
簡単に重さの増減が出来る様にしてあるエギもあるので、色々試してみるのも良いです。

 

 釣り方は?

基本的な釣り方は、エギを遠投した後、糸に余りテンションを掛けないようにし
沈降させて行きます。 そのままフリーフォールで着底させてから
糸ふけを取り、エギにテンションを掛けれるようにした後
アオリイカ釣りの醍醐味「シャクリ」を行います。

シャクリの方法ですが、基本的には単純に竿を一気振り上げて水中で
エギがジャンプしてるような動きをさせればOKです。
観察していると、この「シャクリ」でイカがエギに興味を持って近付いて来て
次の沈降中に抱き付くケースが多いようです。

またこの「シャクリ」を短いタームで数回繰り返す「2段シャクリ」や「3段シャクリ」等も
ありますが、効果については諸説色々です。
要はイカに対するアピール度が変わってくるのでしょうが、イカに直接感想を
聞くわけにもいかないので、通常の「シャクリ」で釣れない時に
色々と試してみる他ないでしょう。

「シャクリ」の他には、ミノーで使う「トゥイッチング」風なアクションを
使うこともあります。 これも場合によっては効果的ですが、余り速い動きだと
イカが抱き付くタイミングがなくなるので、ゆっくりと、たまにフォールさせてやる
位のテンポが良いと思います。

あと、場所によっては根掛かりし易いところもあり、エギをロストばかりして釣りにならないので
そんな場所では、引っ掛からない程度のフォール時間をカウントダウンするか
「トゥイッチング」で対処すると良いでしょう。

 

 

美味い!

一般的にはイカといえば、白イカのお刺身が美味とされてますが
アオリイカのお刺身も侮れなく、甘さでは白イカには負けますが、歯応えと
さっぱりした味で、結構人気が高いです。

なんせ、自分で釣ってくるので鮮度では負ける訳はなく
まだ食べたことの無い方には是非とも一度試してみて欲しいアオリイカのお味です。

 

   

   

 

 

 

たまにこんな珍客が来ることもあります ^^ゞ