汽車はホグツミート駅に停車するまでの間もメルセデスとハーマイオニーとジニーは楽しく談話した。

駅に着き、暗いプラットホームを皆で抜けると

「イッチ(一)年生はこっちだー!!」

少女漫画の出会いのうようにノクターン横丁で自分を助けてくれたハグリッドの威勢のいい声が聞こえた。

クイのようにとび出た体を見つけるのは容易だった。

三人はハグリッドに手を振り、気づいてくれた彼はバチッ☆て聞こえそうな小意気なウィンクを返してくれた。

メルセデスが

「私はここに残るわ。別にお迎えが来てくれるみたいなの。大広間で会いましょ。」

と二人に言い、二人もメルセデスに

「じゃあまた後で。組み分け、グリフィンドールだといいわね!」

と言ってくれた。

ジニーは他の一年生と一緒にハグリッドのほうに行き、ハーマイオニーは人波の流れに消えていった。

残ったメルセデスは生徒達が居なくなったのを確認すると

自分の手提げカバンから大きさは片手ぐらいの紫の布でくるまれた物をとりだす。

布をめくると中にはいっていたものはタダの何の変哲もない[石]がはいっていた。

その[石]を手の平に乗せた瞬間彼女の姿は消えてしまった。

次に彼女の目の前に映った場所はつい先月お茶会に呼ばれたアルバス・ダンブルドア校長の部屋。

さっきの[石]は触ると瞬間移動の役割をはたしてくれるポートキーの入り口の役割を持っていたのだ。

部屋にはダンブルドア校長とマクゴガナル女史がいた。

そして校長の立派な机の上に新入生がはいるグリフィンドール、ハッフルパフ、レイブンクロー、スリザリンの寮を振り分けてくれる

組み分け帽子が置かれていた。

メルセデスはその黒い古びた尖がり帽子を見るたびに日本のアニメでみた‘どろろん○んまくん‘の主人公がかぶっている帽子とダブらせていた。

その二人(+帽子)は突然現れたメルセデスにビックリするわけではなく、ダンブルドア校長が

「待っておったよ、メル。他の生徒達がホグワーツに着くのにまだだいぶ時間があるのお。お茶でも・・・」

「ウッヲホン!」

マクゴガナルがわざとらしく咳払いをして、メルセデスの服装を足の爪の先から頭のてっぺん迄目線を向けた。

「スカートが短か過ぎではないですが!それにあなたが着ているローブは学園で指定しているものではありませんね。」

マクゴガナルの追求にメルセデスはあっさり

「ばれた?制服は人間界でオーダーメイドしてもらったのよ。学校指定のブティックではスカートの丈の注文聞いてくれなくて。

このローブは黒魔術に対する防御レベルがとても高いし、素材も一流品!

夏は涼しく、冬は暖かいように出来ているのよ〜。でもそんなに高くもないから安心して。校長v」

メルセデスはダンブルドア校長にかわいらしくウィンクした。

幻想的外見の美貌の少女にこのようなことをされた男はたちまちノックアウトするだろう。

「そのウィンクでおつりが来るぐらいじゃよ」

校長は長い銀色の髭をなでながら喜んでいた。甘すぎですわ校長という風にマクゴガナルは校長に呆れた視線を送る。

「前回あなたがだした条件にスリザリン以外の寮にはいりたいと言っておりましたね。どこか希望の寮が決まりましたか?」

「あ・な・たのグリフィンドールに行きたいのv」

うっふんvボイスでマクゴガナルに向けていったら
「冗談でしょう?」
と、拒絶のように言い返された。

「汽車のコンパートメントの中でグリフィンガールと一緒になってね。きっとうまくやっていけると確信したのよ。」

「その生徒の名前は?」

「ハーマイオニー・グレンジャー」
「嘘おしゃい。」
すべてを否定するかのようにマクゴガナルが話し続ける

「ミス、グレンジャーは非常に優秀で、勤勉で、教師にも従順で、まさしく理想の生徒です!

あなたは過去の成績面では成績も非常に優秀でしたことは認めます。でも、自己主張がとても強く、騒がしくて、当事の教育者達はとても手を

焼いたこと私の脳にはっきりインプットされていますわ。そんな正反対のあなたとミス、グレンジャーが仲良しになることあるわけないです!」

だが、メルセデスは汽車の中でハーマイオニーからハリーポッターとジニーの兄、ロナルド・ウィズリーとの三人でヴォルデモートから賢者の石を

守った武勇伝の話を聞いていたのだ。

そのために校則をいくつも破るはめになり、三人一編にグリフィンドール150点減点という前代未聞を遣って退けてしまったことも話してくれた。

その話を聞いてとてもハーマイオニーがマクゴガナルの理想の生徒にあてはまるのか疑問に思うが。

「はいはい、ゴタクを並べて自分の寮に私を入れたくないのはわかるけど、教師が生徒を選ぶんじゃなくて組み分け帽子が選ぶのでしょう。

でも、条約に基づいてもらうわよ。私はグリフィンドールにはいりたいの。それにハリーポッターはグリフィンドールでしょ。同学年で同じ寮なら

なおさらそっちがいいんじゃない。」

校長の机の上でいままでの経緯を見ていた組み分け帽子が

「さよう、今回は私も多めに見よう。君が私を頭にかぶせたらグリフィンドール!!と声を発すればいいのだね。」

手っ取り早く了解した組み分け帽子とニコニコうなずいている校長をみたマクゴガナルはガックリと肩を落とした。

その時だった校長室のドアをノックする音が聞こえた。

「入りたまえ。」

校長が言うと扉がカッタと開き、スネイプがはいってきた。

「は〜いvセブ。」

上機嫌のメルセデスが出迎えてくれたのに対しギョッとしたスネイプは

「メ・・ルチアーノもう来ていたのか。ホグワーツ特急で来たのではないのか?」

「それに乗ってホグツミート駅に着いてからポートキーを使って来たの。姿あらわしは学園では使えないし。」

「ポートキー!?ホグワーツにいち早く着く為だけに使ったのか?あれは本来非常事態の時に使うものだ。」

スネイプが冷たい声で言ったのに対し助け舟を校長がだした。

「彼女だけ他の生徒より特別扱いしたのはこのワシじゃ。もちろん理由があってのことじゃ。」

理由というのはメルセデスを含めこれからはじまる新学期と歓迎会の打ち合わせをするためである。

今日は年間行事の中でも一番大切な日。みなそれぞれ準備に忙しいのだが、その合間に

作られたこの時間は他でもないメルセデスのためである。

「ここにいるメルセデス・ルチアーノ嬢の素性を知っているものはこの部屋にいるのだけ。そしてこのことは絶対秘守しなければならぬ。

彼女のためにも、学園のためにも、ハリーポッターのためにも」
ピクッ
ハリーポッターのためにもの台詞にセブルスの端整な黒い眉反応し動いた。

「そして、メルセデスの希望するグリフィンドールに彼女を入れることにしたわけじゃが。」

校長の台詞にスネイプは鋭い眼差しでメルセデスを見た。

あいた〜・・・・

そんな彼の眼光から逃れるように彼女は目を明後日のほうに背ける。

「彼女は二年の転入生として入ってくるわけですから組み分けは一年生の前にしたほうがよろしいでしょう。」

マクゴガナルが腹をくくったような声でいった。そしてその台詞には面倒なことははやく済ましてしまおうという意図が含まれているのは

他でもない。

歓迎会の始まる時間がひしひしと近づいてきた。

「もうすぐ生徒達がホグワーツに戻ってくる頃じゃな。さあ、メルや、大広間までワシと一緒にいこう。」

四人は校長室から出て行ってそれぞれの持ち場に向かった。

校長室に残されたのは組み分け帽子だけだった。

彼の出番はもう少し後だったので残された時間は防音魔法がしっかりかかっている校長室で発生練習をするためだ。

なんせ年に一回しか来ない自分の晴れの舞台。

皆の心に残る印象深い素晴らしい歌を披露しなければv

「八ツ八ツフッフッハ〜♪八ツ八ツフッツフッツヒ〜♪」
「それはラマーズ方の発声練習ですな。
入学式に我々の目の前で出産でも御披露なさるのか?」
突然話しかけられて声の主の方に振り向いた。

そこには先ほど校長室にいたメンバーの一人スネイプがいつの間にか扉の前にたっていた。

彼の右手にはゴブレッドが。

ゴブレッドの中身は半透明の黄色い液体がはいっていた。

調合したてなのだろうかゴボゴボと白い煙をだしながらそれは音をたてていた。