ダンブルドア校長先生に連れられ大広間まで来たメルセデスは顔をほころばせた。
四つの長テーブルにはまだ生徒達が席についていなく閑散としていた。
上を見上げると魔法で星空を演出し、数え切れない火を灯したロウソクが中に浮かんでいて
幻想的な雰囲気をかもしだしていた。
三十分としないうちにここに大勢の生徒達が座るのだ。。

「なつかしい、よくココでみんなと会話してご飯食べていたっけ。ココの料理って栄養満点で絶品なのよね〜v
それにテーブルの上に御馳走出現シーンはいつみても目が覚めるような感覚だったわ。」

うっとりと思い出にひたるメルセデスに校長が

「もう少しで生徒達がはいってくるのう。教職員テーブルに移動しよう。」

二人は四つのテーブルの前に向かうと突然ハキハキとさわやかマンな声に呼び止められた。

「やあやあダンブルドア校長先生〜。ギリギリセーフですね!
私,ホグワーツ魔法魔術師学校で『闇の魔術に対する防衛術』担当教授職をお引き受けすることになった
勲三等マーリン勲章,(以下略)のギルデロイ・ロックハートです!」

メルセデスとダンブルドアは彼を見てびっくりした。
一息いれる間もなく達弁な自己紹介を行ったこともすごいがそれにびっくりしたのではない。
ロックハートのバックには薔薇の花束がちりばめての登場だったのだ。

薔薇の香りが・・・・・。

しかもよく見ると背後に数人の無愛想な小人が両手に薔薇の束を持って彼について周ってたのだ。
一生懸命親父顔で仕事をしている彼らを見てるとなんだか涙が誘ってくる気持ちになる。

「おや、君は!」

ロックハートがメルセデスの存在に今気づいたというふうにオーバーに驚く。
そんなに一つ一つの動作に力を込めて元気な人ねえ。と、たんたんと思っていたら、
彼が自分の背後の薔薇の束からを一本引き抜きメルセデスに差し出した。

「お嬢さん。まさか君がここの生徒だったとは運命、いや、宿命ともいえますねえ。ぜひ、お名前を。」
「メルセデス・ルチアーノです。あのう・・。どうして私の事を?」

ロックハートに会ったのは一ヶ月前の本屋でのサイン会。
でも会ったとはいえない。目も会わせもしていない。

「これで、君の事を知りましたv」

と言って出してきたのは日刊預言者新聞。ホグワーツ行き特急に乗っているときジニーが持っていた新聞と一緒だった。
そして:写真のギルデロイロックハート氏に熱い視線を送る美少女:と題された著者権無視の自分が映し出されている写真
のコマが

「!!言っておきますけど、これは見ただけ感情ナッシングで別に先生のファンではないです私。」

はっきり言わなければ、でもだいたいこの手のナルシストには何を言っても自分の都合のいい風に解釈してしまうものだ。

「この日の日刊預言者新聞の売り上げが今年始まって以来の最高部数だったようです。
なぜなら人気者の私、ギルデロイ・ロックハートと、かの有名人ハリーポッターのツーショット写真が新聞のトップを飾ったから
です!しかし・・・」

くるっとメルセデスのほうに視線を送る。

「しかし、その日の日刊予言者新聞社に問い合わせの手紙が数日に渡って殺到した。それは私のことではなく、ハリーポッターに
ついてでもなかった。すべて君のことだったのです!」

ドーンと効果音が着きそうな迫力でロックハートはメルセデスに指差した。

「はあ??」
「『この女の子はどこの誰だ?知っていたら教えてほしい。』『この子の他の写真があったらまた
載せてほしい。』はじめ新聞を買われた読者は私とハリーポッター目当てで買ってくれましたが目を通すに連れ君のこと
まで興味をもったらしい。
確かに君は若くて人目を惹くほど美しい。そして私も君に興味が生まれました。」

ちょっとどうにかしてよ〜。この人。っていうか校長の前で生徒口説こうとしているし。
メルセデスは校長のほうに目線を送って助けを求めたが、校長は行く末を見届ける傍観者に成り下がっていた。
ロックハートの熱弁は続く。
だが、メルセデスと校長が思っていたことより話の行き先がどうも違う方向に寄っていった。

「正直くやしかった。有名人二人のトップ記事よりも私のサイン会場に来た一般人の君の写真が反響を呼ぶとは、
負けたままの気持ちのまま生きていくのかそう思ったら宿命の神が二人を引き合わせた!メルセデス・ルチアーノ!
僕は素人の君に負けなくってよ!

完璧にこの人が言っていることは惚れた原田の話ではない。私への宣戦布告、挑戦だわ!!
それによく見るとロックハートがくれた薔薇は黄色の薔薇
花言葉は嫉妬
(なぜ黄色い薔薇が用意されていたかは不明)

うッわ〜変なのに目をつけられちゃった。

これからはじまる学園生活にはやくも暗雲を立ちあがらせるメルセデスだったがこの後もっと衝撃な現実が待ち受けて
いたとはこの時予想もしていなかった。
しばらくしてスネイプが組み分け帽子を校長室から持ってきた。
さきほどまで元気だった組み分け帽子がなぜかぐったりしていた。

「どうしたのじゃ。さっきのハイテンションはどこにいった?」

校長が不思議がって組み分け帽子に問いただしたが、うつむいてだまったままだった。

「発声練習のしすぎで疲れているだけでしょう。じき歓迎会がはじまれば元気になります。」

そういいながらスネイプが組み分け帽子を校長に渡した。

「先生方〜」

管理人のフィルチがなにやら慌てた様子でかけつけてきた。
スネイプに耳打ちをし、二人そろっていなくなってしまった。
十分後黒い尖がり帽子をかぶった生徒達が大広間に集まりおのおののテーブルにつく。
メルセデスはこっそりと教職員テーブルがある舞台のカーテンから様子を伺った。
グリフィンドールの席にハーマイオニーの姿を見つけて、笑みを浮かべる。
歓迎会がはじまってもスネイプは帰ってこなかった。
マクゴガナルが一年生を連れて組み分け帽子の前まで誘導してくる。
一年生達の中にジニーを見つけることは容易だった。
目印と言っていい赤い髪がよく目立っていた。
まず、校長の挨拶が始まる、マイク無しでも大広間のハシまでよく響き渡っていた。
次に組み分け帽子の校歌だ。
そしていよいよ一年生の組み分け儀式がはじまる。
校長が

「一年生の組み分け儀式の前に転入生を紹介する。」

場がざわめく、転入生というのはよほどめずらしいのか。
メルセデスに緊張がはしる。
校長がメルセデスのほうに向き

「でてきなさい。」

と、いいながら手招きした。
スッとカーテンからでてきて校長の元に歩み寄るメルセデスを見て在校生徒達はワァと声を出す。

女神降臨だ・・・。

腰まである銀髪をなびかせ、モデル並みのスタイル、絶世の美貌の少女が全生徒の前に現れたのだ。
男子も女子も皆がメルセデスに注目した。

「彼女の名前はメルセデス・ルチアーノ。
本来なら去年ホグワーツに新入生として我が校にくるはずだったのだが彼女の家系は薬師(くすりし)でな
家族ぐるみで世界中を旅したり、修行してて居場所がいわからなく入学に間にあわなかった。
そして今年の二年生として我が校に迎えることができたのじゃ。」

まあ、校長が言うのはあながち嘘ではない。去年の今頃は自分は世界中を旅していた。
そして薬師というのも。
メルセデスは全校生徒のほうに向き

「メルセデス・ルチアーノです。先ほど校長先生のおっしゃたとおり、最近まで修行の旅にでていてあまり
俗世間のことをよく知りません。
年の近い友人もいなかったので、みなさんとこれから一緒に過ごせると思うと嬉しいです。」

にっこりと微笑むと全校生徒のハートアップが炸裂した。

か・かわいい!!

お姉さまになって!

ぜひ、我が寮に!!

きいいい〜くやしい〜!!

またしても自分より目立っている彼女ににジェラシーを送っている某新任教師の視線もうけながら
早く先を進めてくり。と内心願うメルセデス。

そして大広間以外から注目されていたことにはさすがに気づいていなかった。