バーチャル句会

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mossei 俳句
冬の月空と路面に一つづつ
15年孟生俳句
祖母と母妻と娘も福寿草
一年の計を吹き消し小豆粥
一月
二月
廃船や浜に平和の風光る
春愁や倒れし自転車黒ばかり
幸祈願黄砂にけぶる神の峰
三月
デジカメや卒業旅行でツーショット
進学や弁当またまた
たまご焼き
佐保姫や球児の足の軽やかさ
四月
春光や小川を覗く下校の子   道草
一家九人揃ひて啜る浅蜊汁
両手振る塾帰りの子春の星
五月
若竹やピアノ弾く子の得意顔    
夏暖簾首だけ出して礼を言ひ
苛酷かな稚鮎跳ねては流さるる
六月
昼顔を跨ぐ漁師の太き足
遠太鼓いざ故里の夏

夏帽子
振り向かざれど美人なり
七月
  土用浪サーファーの腰決まりけり
 縞の顔西日貫くブラインド
 帰省子の到着時刻三たび問ふ

  
八月
見せたきはこの子の背丈墓洗ふ
会ふてよりとんとん拍子とろろ汁
酔芙蓉咲き乱るとき人想ふ
九月
飛び立つやすぐに戻り来赤蜻蛉
秋さびし逆さにされしマヨネーズ
雲を出で次の雲へと月急ぐ

十月
小白鳥来た来た来たよと弾む声
電線に止まるや鶺鴒鳴くばかり
候補者の握手の固き鵙日和

十一月
万歩計小春の歩み緩びたる
風呂吹や箸刺してみて味見して
のろのろとわき見運転鳰潜る
十二月
満天の星座に応ふ凍夜景
餅搗や園児の頬に白い粉
欲張りの打球呑み込む冬木立