慣用句を気持ちよく言い間違える人がいる。
だがその決定的瞬間に出合えることは稀である。
伝説として「先輩には肩が上がりませんよ」という発言があったことを知る。
久々に発言の瞬間に居合わせた。
ショップの前で4人ほどの青年が屯していた。それまでにどんな会話があったのかは知らない。だが通りかかったその瞬間、中の1人がこう言ったのだ。
「それって、あれだね、『後悔、あとのまつり』ってヤツだね。」
「後悔後に立たず」と言う人はときどきいる。
しかし「後悔、あとのまつり」は気持ちよいほどの間違いである。
すかさず友人が「おいおい、『後悔先に立たず』だろ。」と訂正していたが、せっかく訂正するなら「後悔、後を濁さず」とボケて欲しかったものだとも。
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