広辞苑(第五版)  新村出 編   岩波書店

koujien.jpg (34534 バイト)国語辞典の最高峰である。

広辞苑というものを手にしたことがなかった。
キライだったのである。
わからない言葉があれば、ごく普通の国語辞典で用は足りる。わざわざ広辞苑まで引っ張り出すことはない。「『広辞苑』に載っていなければほかの辞典を探してもないよ」。
国語辞典の「権威」であり、「ブランド」であることに抵抗があった。
さらにその「デカさ」に圧倒されていたのかもしれない。

そんなある日。
広辞苑を手にしなければならなくなった。なにを調べたかったのかは覚えていない。しかしその語を調べ終わった後、いつものクセでパラパラと眺めていると・・・・
「おもしろいじゃないか、この本!」
そう、この本はただの国語辞典ではない。百科事典でもあるのだ。単に語句を解説するだけではなく、「どうでもいいこと」が山ほど書いてある。まさしく「読むための辞書」である。

第五版が出るのを待って、とうとう買ってしまった。
動植物については細かい説明、一般単語にも語源まで。時事用語・流行語・カタカナ言葉も数多く収録されている。コンピュータ用語が格段に増えたのは時代を反映してのことであろう。
帯には「総項目数23万語」と誇らしげに書いてある。「1万項目を新たに収録」とも。増えた1万のかたわらで、どれぐらいの語が削られた、いわゆる「死語」となったのか、知りたい気もちょっとする。

ちなみに広辞苑に「てずるもずる」という項目(挿絵つきで)を発見して狂喜乱舞したのはわたくしぐらいのものだろう。