★日本海新聞2010年10月4日掲載「扉をたたく人」紹介文


 今回の作品は、2009年公開のアメリカ映画です。
 妻に先立たれ、人生に生きる意味を見いだせないでいた、大学教授ウォルターは、ひょんなことから、シリアからの移民青年タレクと同居するようになる。
 ジャンべ(アフリカン・ドラム)奏者であるタレクからジャンベを教えられ、友情を育んでいくウォルター。ジャンベをたたく楽しさを知った彼は、再び生きる喜びを見出し、閉じていた心の扉を開いていくのだが…。
 全米封切時はわずか4館のみでの公開だったが、クチコミで評判となり、270館まで拡大された感動作。

(米子シネマクラブ会員 吉田明広) 



   
感 想 集

★久しぶりにとても良い映画に出会えた。穏やかな演技、穏やかなストーリーの流れ。しかし、根底には不安感があるのは観客にはわかっている。大げさに9・11を言っていないが、その理不尽さがもたらしたことを無理なく展開していたと思う。(60代 女性)

★素晴らしい映画だった。見ることが出来て幸運だった。大人の恋愛ものとしても最高。今年の最高かも。満足です。有難うございました。(でおりんこ)

★とても感動的でした。公園でのシーンは自由の国アメリカの象徴のようだったのに、光と闇がある国。(米子市 女、62歳)

★期待どおり良い作品でした。国家に支配されることの怖さを感じました。机上で論じることよりもハートで感じることの大切さを知ることができる映画でした。(R 51歳)

★期待以上にとても良かったです。人種の壁を越えて通じ合えるということ。そしてまた、差別も無くならないことの不条理さ。ここ最近で一番良かった。(女性)

★素晴らしい脚本、演出、役者で感心しました。ものがたり、流れがスムーズ。特に主人公の人物造形が魅力的だった。(匿名)

★音楽も心にしみた。生きていることは素敵。(匿名)

★素敵な言葉がたくさんありました。(匿名)

★雑多な人種、民族の共存と調和、それを阻止するシステムを冷徹さの多比。この手の問題に関しては、日本人はあまり彼らを笑えない。(匿名)

★良いんです。アメリカ映画にしては不自然なくらい、抑制が利いてて、警官まで抑制が利いててなんだ、なんだ。(井山宣和)

★タレクがかわいそう。でもきっとこれが今のアメリカの姿なんだろうな。それにしても「移民はアメリカの力です」なんてキャッシコピーをしておきながら反面こんな映画みたいなことがある、アメリカの正義ってむなしい。(大田市民)

★亡くなった妻をしのんでピアノの練習をする教授に対する教師の対応と対照的な青年の暖かいジャンベの教え方、社会の不条理に怒った後のジャンベを打つ教授のラストシーンはアメリカの淋しさを伝えるようだった。(青い蝶)

★せつない物語でした。人のつながりは音楽であったり、深いものだなと思いました。(M 40代)

★自由の国、アメリカなのにあのような善良な市民が国家によって拘束されてゆく恐怖!! 理不尽な行為を耐えなければならないとは、、、。母親として息子を思う愛は世界共通なのだと、、、。教授が人として、生きてゆける様で、生きる喜びを与えられたことに安堵しました。(60代 女)

★人生なにかのきっかけで、変わるものですね。自分を見つめなおす人をえがいていたのでしょうか。らくがきがグローバル化しているのも見えました。(68歳)

★結末は霧に包まれた感じで終わりました。アメリカがうかがえる(人種問題、テロ、人間差別、愛(若者、老人)等)。罰を罪。同等の重み、バランスのとれた物と思うが、人を殺してはいけないのに、国、肌色、言葉‥‥で人権を軽んじている。日本でも冤罪あんど同様に『法』というものにがんじがらめにされていることもおおいのでは、、、、。(匿名)

★シリアの青年、セネガルの女性、シリアの青年の母との出会いを通して教授の固く閉ざされた心が開かれていくのがわかってよかった(匿名)

★淡々と主人公の眼線で描かれていましたが、よく分かりませんでした。寂しさ、空しさがあふれていました。見ず知らずの青年にあそこまで尽くす事が出来るなんて‥‥と思いました。(小徳澄美)

★いつもいい映画を見せて頂きありがとうございます。今回も私にとってはむかしいなぁという感じ。只、ミュージカル(多分)をみたあとの二人のシーンは、ホッとしてすてき! 少し息つぎできました。いつも関係者、スタッフの方有難うございます。(M.I 女)



      
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