1975年、ソウル近郊。9歳のジニは状況もわからないまま父親に連れられて、カトリックの児童養護施設に預けられる。 自分が孤児になったことを認めたくなく、父のもとに帰りたいと願うジニは、院内の人々に反発を繰り返し、脱走も試みる。 そんなジニを気にかけるのは年上のスッキだった。 2人は庭で傷ついた小鳥の世話を始める。スッキはアメリカや遠い国への憧れをジニに語り、一緒に外国へ行こうと誘う。 かたくなだったジニの心も、少しずつ和らいでいくが…。 ソウルで生まれ、フランス人牧師の養女として育ったウニー・ルコント監督が、自らの体験を元に脚本を書き上げたデビュー作。 幼いながらも自分の力で生きていこうと決意を固めるジニの姿からは、施設や養子といったシチュエーションを超えた、普遍的なテーマが伝わってくる。 主人公ジニ役を演じた子役キム・セロンの演技が胸を打つ感動作。 (米子シネマクラブ会員 吉田明広) ★一九七五年の韓国。まだ日本の音楽や映画が入っていない頃。日本は大阪万国博の高度成長の頃。九歳の女の子にとっては悲しい運命が待っていた。自分の墓に入ることによってやっとパパと決別したんだな。(宇田川靖) ★ジニ役の女の子の表情がとても印象的でした。(米子市 30代) ★韓国子供の役者魂、恐れ入りました。 ★三人の友を送り出す別れの歌を元気にうたう遺された子供たちの姿に思わず涙がこぼれそうになりました。私は送る側にいるのではないかと思ったからです。しかし、映画のエンドロールをみながら、残った孤児たちも、次は自分がこの施設からでていけるように頑張ることをきっと思いながら見送っているのだと希望の光が見えました。(アルエット 七〇歳) ★冬の小鳥は主人公を示していたのだろうか?孤児院の中の子供をめぐる様々な出来事と、主人公の心の揺らぎや行動がていねいに表現されていた。幾つかの理解しがたいシーンもあったが、上映後の語る会で参考になる意見を聞き納得、時間があれば沢山の方にも語る会に出席して欲しいと思う。(青い蝶) ★ジニの感情は共感できる。しかし、こんなラストとは思いませんでした(悪い意味ではなく)。成人した後の物語もあればと思いました。(トシザミラクル 四九歳 男) |