「トスカーナの贋作」
 
   
感 想 集

★「この二人は暫く会わなかった夫婦だったのだろうか」と、レストランでの余りにリアルな会話に混乱してしまった。そして映画は私の疑問を置き去りにして突然終わってしまった。チャリをこいで考えながら帰る途中、ふと気がついた。あの二人の会話は愛を構築する作業なのではないかと。夫婦の会話を具体的に紡ぐことにより、互いに愛を伝えていたのではないかと。本物を越える贋作を共同で製作しようとしたのではないかと。とすると、ラストからの二人の時間を想像もできる。世の中には本物を越える贋作もある、あの教会のフレスコ画を我々に見せたではないか。ちなみに、私は本物を越える贋作ならその方を選ぶ。私の心の奥の声が呼応するかどうかが私にとって大切だからだ。スペインのマドリッド美術館で見た、かのピカソの「ゲルニカ」には感動しなかったのです。(都田悠子)

★とてもすばらしい映画でした。夫婦のマンネリ化した姿がよく表現されていました。やはり離れて暮らしていると考え方も変わってくると思いました。(番加津代 66歳)

★コーヒ店のマダムの言葉が夫婦のあり方などわかりやすく良かった。(70代)

★ニセモノと本物。200年も本物と思われていた物がニセモノと判ってもその価値は変わらない。彼女の気持は空振りだったのか?9時までにもどるとは言ったが、そのまま受け入れるという選択も有りか。イランで撮れなかった映画を撮った。(宇田川靖)

★最初は退屈でしたが、だんだん面白くなってきた映画でしたね。BGM、カメラワーク、会話の凄さ、ラストの効果音がすごい。価値観の違う夫婦のようなまるで自分たちで、いえ自分の場合はすぐあきらめて黙ってしまいますが‥‥(夢見るおばあさん)

★アッバス・キアロスタミの作品ということで期待していたが、イメージは大きく離れていたが、やはり人間の心理描写を追うことにおいては共通しているのかと思った。虚と実が入れ替わる様はどれが本物と言えないことを説明しているようで、ちょっと余計かと思ったりもした。(女性、60代)

★ロマンチックなお芝居を見ているようでした。日本に設定したらどのようになるの かな?と想像してみました。実際見てみたい気がします。(女性)

★とっても面白く見ました。主役の二人が魅力的だった。(匿名)

★男は皮肉屋で、英国男性で、女はフランス女性だと思った。息子と女の関係は日本人でも理解できる(65歳 女)

★これ、何かの実験ですか。A.K先生、田舎で同じことばかり喋っているのに飽きて、町で3ヶ国語使って作ったけれど、付き合わされる方は大変だ。 (井山宜和)


      
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