★日本海新聞2013年8月掲載「別離」紹介文


 今回はイラン映画「別離」です。
 年老いた父の介護を続けたい夫と今後の為に国外移住を考える妻、二人の間で戸惑う娘。
 そこに、他人が入ってくることから、家族の気持ちは揺れ動いていく・・
 人がかかえる悩みはどこでも同じであると考えさせられます。
 アカデミー賞外国映画賞はじめ、数々の賞に輝く「別離」をごらん下さい。

(米子シネマクラブ会員 熊谷修一) 



   
感 想 集

★前回も見たかったのに急用で観ることが出来ませんでした。何処の国でも離婚すると最大の犠牲者は子供ですね。もう少し大人になるまで親は我慢してほしいのに、、。(二岡)

★深く重たい、いつまでも心に残る映画でした。イラン、イラクは知らない国なのに、こわいイメージしかなかった。ここでしか観られない映画でした。とても良かったです。(バニラ)

★セリフが無くても心理状態が良く解かり、外国の映画とは思えなかった。最後に子どもの流した涙の意味は‥‥?自分なりの解釈が出来て、映画の良い点が楽しめた。(しょうちゃん 65歳、女)

★大変濃い内容の作品で見終わった時、ずっしり重いものが残った。ラストの終わり方も練られた作品だった。(青い蝶 60代 男)

★これぞ本物の映画だ。(S M 73歳)

★「彼女が消えた海」にも感嘆しましたが、イランのごく普通の夫婦がかかえる問題をたくみに配して、ラストまで惹きつけられました。(無記名)

★非常に重厚な人間ドラマ。これだけの脚本を書けるのは素直にすごいと思った。基本的に誰もが善人で、誰もが精いっぱい生きているのだが、そのために起こった悲劇。各々が仕方の無い理由で少しずつ嘘をついているのが、徐々に解きほぐされるのはサスペンス・ミステリーとしても楽しめた。(無記名)

★なかなかイラン映画をみる機会が無いのでとても良かった。宗教が生活にどっぷりひたっているのがよくわかりました。最後に娘がどっちを選んだのか気になります。あまり見られないエンドロールもひかれました。(無記名)

★仕事柄、日々をアルツハイマー病の方を見ている私としては大変興味の持てる作品でした。男性の介護には男性しか出来ないとすれば大変だと思いました。世話していた女性の流産の真実をめぐっての色々なやり取りの中で、介護の問題のもたらす影響の大きさを考えさせられました。(T.T)

★日常生活の全てが宗教の教えに沿って暮らしているイラン(イスラム教国)の情況を、世界共通に起こっている介護、離婚、教育などの問題を取り上げた作品でした。監督はこのような現実を世界の人に知ってほしいとこの作品を製作したのだろうかと思いました(考えすぎ?)。 鑑賞後当日配布された資料を読んで、親権は父親にあるということで、娘はどちらを選ぶだろうと色々考えたが無駄でした。ただ、その親権は子供が何歳になったら解けるのだろうかと知りたくなりました。私は自律できるなら家を出たいと思いましたが、父親を選ぶだろうという意見が「語る会」では多かったように思います。(スカイラーク 72歳)

★日本人なら違うやり方があると思う。理解しにくいなあ。子供はどちらを選ぶんだろう?離婚はどこの国でも子供がかわいそう。(雪ん子)

★非常にアカシックな作品でしたね。誰も悪くない。決して誰も悪くないですよね。時のいたづら‥‥。

★介護の問題は日本も大変だけど、それに宗教の問題がからむとより一層複雑になるというのが良くわかりました。イスラム教は生活のすみずみにまでいきわたっているので、何をするにも教義の内容にかなうものなのか心配しなければいけない。大変すぎる。(まっさん)

★ちょっとしたボタンのかけ違い。悪い事が連鎖する哀しみ。(56歳 男)

★いつもいい映画(作品)さすが米子シネマクラブ!(無記名)

★また、途中(上映後40分過ぎ)から見たのですが、何故か幸せにならなく、皆不幸になるというかつらい映画でした。映画としては見ごたえはあったのですが、やはりハッピーエンドで終わらない映画は苦手ですね。いい映画だとは思うのですがね。(しんちゃん)

★この映画に「すくい」はあるのか? 11歳の娘に決断をせまる。娘は涙ながらに両親を外に出して答える。大人へと早めの一歩をふみ出した。PS:雑音が多すぎる。(宇田川靖)


      
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