安政札 安政3年(1856)



 天保札が25年の満期を迎えたため改判、天保札で因伯通鈔と書かれていた中心下のハートマークのような場所には丙辰(ひのえたつ)改印と書かれています。安政3年が丙辰年のため、安政3年発行という事がわかります。図柄はこれまでのものと同様で、金額の下は改印から文化札以前のように因伯通鈔に戻しています。
 また、金額の上に桃の様なマークがあります。これは宝珠といい、当時字が読めなかった人向けに金額を絵で表しているためです。
壱匁にはマークが1つ、五匁札には5つ書かれています。
 明治になってそれまでになかった銀五拾匁札が発行され、安政札は全部で七種の藩札を製造しています。



 額面 表   裏
 銀拾匁    
 銀五匁    
 壱匁    
壱分    
 弐分    
 参分