播州福本藩



福本藩は鳥取県の飛地です。池田輝政の孫、政直を祖とする播州福本藩一万石で、その陣屋は跡は兵庫県神崎郡神河原福本に残っています。
 藩は札を文政期と明治期に2度発行していて、文政期は銀札、明治は銭札です。表には「播州栗賀 銭五匁預 文政五年午八月 川口屋太右衛門 備前屋金兵衛」裏には「切手引換所 福本」と書かれています。
 文政札発行の翌年、功績が認められたため川口屋太右衛門に名字帯刀のお許しがでています。銀札は十匁、五匁、一匁、五分、一分、五厘の六種類が発行されました。ただ、福本藩札は信用が薄く、姫路で十匁のものがこの藩札では六匁にしかならなかった、との話も残っています。
藩は廃藩置県前年の明治3年11月、鳥取藩と合併し消滅しています。


 額面 表 
 裏
 銀五匁    
銀壱匁    
 銀五分    
 銀壱分