天保札 天保2年(1831)


 文化札が後半信用低下のため取付騒ぎなど起きるようになり、また天保元年で25年の満期になるため藩は天保札を発行、表は大黒様の絵の下に辛卯(かのとう)の印、これはこの年(1831)を表しています。金額の下には従来因伯通鈔と書かれていましたが改判の文字に変更、そして因伯通鈔の文字は二重団扇形の中に描かれています。
 また、鳥取藩札の特徴の一つは二色刷です。銀拾匁札の上部は赤、下部は緑と色を変え刷っています。これは札の見た目もよくなり、偽造防止の役割も果たしていて、日本銀行金融研究所 貨幣博物館でも全国的に珍しいため、このスタンプが子ども向けにおいてありました。


額面 表 
 裏
銀拾匁    
壱匁    
 壱分    
弐分    
 参分