今週は
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今週は,医学概論その2です。医の倫理について。

医療技術の進歩は,すばらしいものがあるのですが、医学・医療技術が一人歩きすると大変なことになります。

たとえば,クローン人間、生殖医療、遺伝子操作、臓器移植、安楽死などすべての医学研究や医療技術はいったん原点に帰って人間の尊厳や幸福とどのような接点があるのかの論理的な検証が求められています。

インフォームドコンセントについて

昔の医療というのは,すべてのことを医師が決めて(パターナリズム:父権主義)いましたが、現在では,医療は患者様と医師の共同作業との理念が重視されるようになりました。そして,情報公開の流れを受けて患者様の自己選択権,自己決定権が重視される時代となっています。

現在では,患者様,ご家族様に十分な説明をして合意の元医療を選択していただくというインフォームドコンセント(説明と合意)が日常診療の場で不可欠となっています。

守秘義務について

医師が職務上知り得た事実・秘密はもらしてはいけないというのは,法律に定められています。また、これに伴う医療訴訟も少なくありません。われわれ言語聴覚士も医師なども同様に職務上の守秘義務が厳しく定められており,医療全般に関して守秘義務違反を問う訴訟が少なくないという現状を意識する必要があります。