われら山賊と森の番人の
 棲み家はここだ。
 大倉山と鬼林山を
 仰ぐ小高い峠にある。
  
 航空写真で見る
 緑あふれるこの山塊が
 我らのホームグラウンド。
 
 中国山脈のど真ん中。
 人口林率60%超える
 このグリーンベルトが
 先人の残してくれた
 緑の遺産だ。
 
 その遺産を受け継ぐ
 地域再生プロジェクト
 が今はじまる。
 



 
絶滅危惧種 林業

ここには、オール日南で
立ち上げた木材加工会社
(株)オロチがある。
単板積層材LVLの製造施設。
ただの企業誘致ではない。
「地域の、地域による、
地域のため」の起業だ。
2008年5月県や町、
関係企業の技術支援、
地域資本の援助を受けて
稼動を開始した。

   ヤマタノオロチになぞらえて   

    オロチの入り口はこちらから 

田舎暮らしの

                                        









                                                










古くは日本書記の一書にスサノオ尊の曰く。
「杉の木と樟(クスノキ)を以って船を造るべし。
桧は御殿をつくる材とせよ。槇(マキ)は棺の具とせよ。
八十木種を蒔いて育てなさい。」と。
その子はイソタケルノ尊(五十猛命)と妹、大屋津姫命
抓津姫命(ツマツヒメノミコト)とまおす。
「凡てこの三神又能く木種(こだね)を分布す」と。

 もともと日本列島は青山生繁る豊かな国であったが
韓郷に蒔くべき木種を持ち帰り、この地に蒔いて
育てよとは、どんなわけがあったのだろうか。

 鉄の文化に蚕食される大地を、護る不可思議な神の
意志がこんな古い時代にもあったと、我ら山賊のDNAは
確信するのである。 その頃どんな森林があったのかは
山賊の唄3でごらんいただきましょう。

 
  ブナの林も、少ないけれど深山のあちらこちらに残っている。
 食料の自給率を50%に!などと声高に叫ばれているけれども
 国産材の自給率が24%程度ということを知る者は少ない。
 米が生産調整と「手厚い」政策の恩恵を受けて?歩んで来た
 道とは違い、林業にはなぜか日が当たらない。
 国土の66%が山林という日本でも、山の価値は未だに認知されて
 いないのだ。
 
 温暖化防止の世界的な動きにうながされてようやく国が動き出した。
 
 政権交代のおかげで林業に日が当たる世になるのだろうか。
 大風呂敷の中は、甘い味付けのメニューにあふれている。
   
林野庁ホームページへ  
 たしかに、森林はたくさんのすばらしい機能をもっている。
 災害防止、水源涵養、セラピーに観光まで...
 しかし、森林を整備することは産廃処理では無い。
 それは森を健全に育てるためであり、林業を生かすことであり
 村を生かすことなのです。この大きな目標を見失わないことを
 我ら森の番人は望んでいる。

はじめに  木種を蒔く
山賊の唄1 千年の森
山賊の唄2 
山賊の唄3

ウラジロガシ 裏山にそびえる胴周り3mの樫の木 樹齢は不明。


  百年近い檜の林は明るく、ヤブツバキ、ヒメサカキなど常緑樹が育っています。 オウレンも3月の雪解けを待って小さな白い花をつけます。
  地面に浸み込んだ雨は深く地中に蓄えられる内に清浄な井戸水となって湧き上がってきます。たぶん、はるか昔の大気汚染のない時代の雨水を
  飲ませてもらっているのでしょう..。そんなわけで我が家には未だに水道がありません。 さてはて、そんな田舎暮らしに、絶滅の危惧されるものとは、
  実は林業というものかも知れません。 

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