安田優子 追及質問2

 私が指摘した観点から、県土整備部長は知事のスタンスをふまえて事にあたっていただきたいと要望し、早急にお願いします。
 児相の問題にうつらさせてもらいます。大変厳しい状況の中で職員の皆さんは重たい任を背負って一生懸命やっていただいておりますが、時間的にも色んな制約の中で、一人ずづの子供さんに対して措置を決定していかなかればならないという課題を持っておられます。またその制約の中での決定のなかには、このような決定で良いのかという、疑義、不満あるいは人権的に相対する方の思い、そういうようなケースがあるようです。こういう時代なので、そういうケースの場合、行政不服審査請求だとか、あるいは訴訟とかになるケースもあろうかと思います。その場合に知事におたずねしたいのですが、責任は誰が負うのでしょうか。児童福祉法を見ると、国、県、保護者が子供を守るとなっており、知事は児童相談所所長を監督すると明記してあるが、決定に対する法的責任はどなたがお持ちになるのでしょうか。



 
片山知事 答弁

 児童相談所に限りませんが、県のそれぞれの部局で対応するんですが、行政訴訟という形であらわれてくる事は今でもしょっちゅうあります。その際には、個人として仕事をしたわけではなく、県という行政機関の一つの役割をおって仕事をしたので、行政機関が当事者になり、その代表である知事が被告となる。その際に、県や児童相談所の対応が間違っていたという事で、損害賠償を負うということになったら第一次的には県がそれを負うことになっています。ただ、その場合に間違った結果を分析して、関わった職員に故意、怠慢、重大な過失があった時は、本人に請求することはありえる。しかし、それはまれです。
 安田議員が言われたのは、今日の児童相談所の役割を考えた時に、重要な指摘であり、「もし間違っていたら責任をとらないといけないのではないか。」という意識があって、やっかいな案件には最初から関わらない方が良いというような事になると、世の中で起きている重大な事象を見過ごすことになります。従って私が関係部長をはじめ、職員に言っているのは、多少行き過ぎることがあっても積極的に対応してもらいたい。それによって、結果的に間違い、行き過ぎ等があったとしても通常なら、本人の責任は問わないので、積極的に対応してほしい。できるだけカバーする。そういう体制をつくらねばならない。そういう認識を、行政、マスコミ、一般の皆さんで共通の認識にしていただきたい。



 
安田優子 追及質問3

 知事の回答、大変うれしく受けとめさせていただきました。最近の新聞などを見てましても、児童相談所の責任という所でとまって、その上の知事の責任というのは一切表面的に出てきてなかったので、一度確認しておきたかった。この知事の発言は関係者や他県にとっても大きな意味を持つと思います。不十分な所はこれから知事会を通して、上に出していける道が一つひらけたんじゃないかと期待します。
 これはお答えはいりませんが、この問題で夢を持ちたいと思いまして、一時保護の話が先程出ておりましたが、私が県内の施設を色々見た中で一番感銘を受けたのが、農業大学校です。ロケーション、施設のすばらしさ、また農業が持つ力を考えるなら、人が一番傷付いたとき、苦しいとき、その力をどういう形にしろ使うことができないだろうか、という事をずっと考えておりまして、16年度は、児童のこと、児相のこと、色んなことの検討が始まると聞いておりますので、その事も検討課題に入れていただけたらと希望します。

 中海問題ですが、先程部長さんからありましたが、確かに私ものこぎり工法というのを聞きました。が、この工法で充分やれると農政局は言ってませんでした。やる自信はないけど、途中で工法をかえるかもしれないけれども、こういうやり方もあるという話でしたので、大変不安に思っています。そして昨年の高潮被害の復旧工事というのが、まだ終わっていない状況です。それから1.44m護岸整備が、境港市内だけでもまだ3ヶ所未整備地域があるわけです。そのへんについていかがでしょうか。河川管理者の国交省の意見というものも請求する必要があると考えます。それから知事から地元業者の参入については賛同をいただき、大変心強く思います。それが地元負担の問題にも県民感情として影響を与えると思いますし、建設業界が大変厳しい状況にあり、この他にも、運送業界、産業廃棄物収集運搬業界にも良いニュースとして伝わるので喜んでおります。

 最後に中浦水門撤去の費用負担について、知事の属地主義にこだわらないとの見解、これから話し合いを続けていくんだ、との事を評価をさせていただきたい。
 今この事業の最終局面を迎えており、中海干拓、淡水化事業のおわりは次の圏域の将来展望につなげていかないといけない、その為の取り組みが着々となされている中で、この問題をどう決着していくのか。知事が言われるように、協議会ではなく、両県知事が合意をして国に向けていくものではないかと受けとめています。この事業はそもそも両県の共同事業で始めたものです。色んな問題について、両県で意見がわかれるところですが、島根県の中でも片山知事にがんばってもらいたいという声をたくさん聞いております。私も中止と聞いた時には衝撃を受けました。子供の頃からこの事業とともに育ってきて、自分の人生の折々の中にこの事業の各場面が重なっております。今何年かたって思うのは、この世の中に絶対というものはありえないんだ、時代ごとの真実というものに従っていくのではないかと思います。そういう意味で貧しさからの脱却を求めたこの事業の始まりでしたが、本当にたくさんの人の努力、計画をたてることの困難さ、また事業を遂行することの難しさの中で、なされてきている経緯と知事はおっしゃいましたが、その思いを引き継いで、次の時代につなげるためには、絶対ではないがよりベターを求めて、堤防開削という事は、知事の政治家としての責務において、またこの議場にいらっしゃる、たまさかこの時期のこの席に座らせていただいてる私たち議員の責務ではなかろうか、と思っています。今後ともそのような方向性にぴて、中浦水門の問題が堤防開削で亀裂が生じたり、両県の関係で横向き同士で終わったという事のないように、将来の展望につなげていただく方向で、知事には地方課長のときには大変はがゆい思いをなさった、じくじたる思いをなさったと思いますが、知事としての高い、大きな椅子をふまえていただいて、両県民等しく願っている方へ向かっていただきたいと思います。






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