歯周病の検査・診断
 
歯周病の検査・診断に関する項目
 
  ・基本的な検査     
  ・歯の動揺度

歯周疾患においては、効率的に治療を行うために、病状の診査が必要です。
そのため、以下の手順で簡単な診査を行い、治療計画の立案を行います。

基本的な検査 
 
1)歯周ポケットの深さ
   一般的に、PDは歯周病の進行度を示します。
     0−3mm : 正常、歯肉炎、または軽度・・・・P
     4−6mm : 中等度歯周炎・・・・・・・・・・・・・・P
      >7mm : 重度歯周炎・・・・・・・・・・・・・・・・P

        歯周ポケットの検査


2)プロービング時の出血
   PD測定後に出血部位の有無を調べます。
   BOPは歯周病のその時点での活動状況を示します。
   BOPが顕著な場合には、歯周病は活動的で進行傾向にあると考えられます。

      

   メンテナンスにおいて
     BOP : 0%−≦10% ・・・ Low Risk (リコール間隔−6ヶ月)
     BOP :  10%−25%  ・・・        (リコール間隔−3ヶ月)
     BOP :  ≧25%以上 ・・・ High Risk (リコール間隔−1ヶ月)


3)動揺度(M−Mまで)
   健常な歯は動きませんが、歯周疾患の進行に伴い、歯牙の動揺が生じます。
   そり動きの程度を調べることで、歯周疾患の進行度が分かります。

   
  
       


4)口腔清掃状態(プラークコントロールの状態)
   各歯のプラークの付着の状態を歯垢の染め出しを行って調べます。
      染色率 : 0%−≦15% ・・・ほぼ良好
      染色率 : 20%以上   ・・・要注意


5)その他
   1.咬合
      歯列全体の咬合関係(不正咬合の有無など)や外傷性咬合などを調べます。
   2.根分岐部病変
      多根歯を対象に、エックス線写真を参考にして根分岐部用探針などを用いて調べ、進行度を
      3段階(Lindheの分類)または4段階(Glicknmanの分類)で分類します。
   3.プラーク増加因子
      プラークを増加させる因子、歯石、辺縁不適合な充填、補綴物や歯肉の形態異常などについて
      検査します。

その他の臨床検査 
 
   若年性歯周炎や急速進行性歯周炎などが疑われる場合には、その他の必要な検査を行うことが
   あります。    
   (例) 細菌学的検査(ペリオチェックなど)


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